「スバル町」「ダイハツ町」、トヨタは「市」!? 自動車メーカーと地名の深い関係

「スバル町」や「ダイハツ町」など自動車メーカー由来の住所が存在 トヨタは複数存在

記事まとめ

  • 「スバル町」、「ダイハツ町」など、自動車メーカーの名が住所になっている例がある
  • スバル町は2001年10月1日に改称されたが、改称は当社敷地のみで住民はゼロだという
  • トヨタ自動車は豊田市をはじめ刈谷市豊田町など、愛知県内に由来する地名が複数ある

「スバル町」「ダイハツ町」、トヨタは「市」!? 自動車メーカーと地名の深い関係

「スバル町」「ダイハツ町」、トヨタは「市」!? 自動車メーカーと地名の深い関係

群馬県太田市にある「スバル町」(2017年6月、中島洋平撮影)。

群馬県には「スバル町」、大阪府には「ダイハツ町」という住所が存在するなど、自動車メーカーの名が住所になっている例があります。トヨタに至っては、それが複数存在するようです。

群馬の「スバル町」、そこには…

 東武伊勢崎線、桐生線、小泉線が交わる群馬県太田市の太田駅。その北口から徒歩5分ほどのところに、「スバル町」という住所が存在します。

 付近にある住居表示街区案内図を見ると、「スバル町1」と区切られた区画のなかには富士重工業(現・スバル)群馬製作所の文字だけが書かれており、その敷地全体が「スバル町」となっているようです。太田市は長年、同社の企業城下町として知られてきましたが、なぜ町名にまでなったのでしょうか。その経緯をスバルに聞きました。

――「スバル町」という住所はいつ誕生したのでしょうか?

 2001(平成13)年10月1日に、従来の「東本町(ひがしほんちょう)」から「スバル町(すばるちょう)」に改称されました。なお、改称されたのは当社敷地のみで、周辺は従来通り東本町のままですので、スバル町の住民はゼロです。

――当時の富士重工業から太田市に働きかけたのでしょうか?

 いえ、当社からではなく、当時も市長であった清水聖義(まさよし)現市長が「スバルの名前を市のPRに活かしたい」「スバル(富士重工業)を応援したい」という考えのもとで町名変更を発案された、と聞いています。

※ ※ ※

 2017年4月、太田駅前にオープンした太田市美術館・図書館でも、スバルグッズが数多く販売されています。スバルは「地元からこのように考えて頂けることは大変ありがたいことであり、我々も中期経営ビジョンで掲げる『SUBARUブランドを磨く』取り組みを進めることで、地元のお役に立てれば幸い」といいます。

大阪にある「ダイハツ町」は50年の歴史

 自動車メーカーにはほかにも、社名が町名になっているケースが存在します。そのひとつがダイハツで、同社の本社所在地は「大阪府池田市ダイハツ町1-1」です。ダイハツに話を聞きました。

――「ダイハツ町」という町名はいつ誕生したのでしょうか。

「ダイハツ町」はもともと池田市神田(こうだ)という住所でしたが、池田第二工場のある当地へ本社が移転した翌年の1966(昭和41)年12月に、本社および池田第二工場のある地区のみ「ダイハツ町」へ改称されました。ちなみにそれ以前の本社は、国鉄大阪駅の北側、現在の梅田スカイビル付近にありました。

※ ※ ※

 ダイハツの本社移転をきっかけとして「ダイハツ町」が誕生したようですが、ダイハツ側から市に働きかけたのか、あるいは市からダイハツ側に働きかけたのか、詳しい経緯はわからないとのことです。

トヨタはもっとすごかった!

 ダイハツを傘下に持ち、スバルの筆頭株主でもあるトヨタも、本社所在地は「愛知県豊田市トヨタ町1番地」と、社名がそのまま地名になっています。豊田市に話を聞きました。

――トヨタ町の由来はやはりトヨタ自動車にちなむのでしょうか?

 はい。1959(昭和34)年、拳母(ころも)市から豊田市へ改称したのと同時に、トヨタ自動車本社がある地域を従来の町名から分離する形で「トヨタ町」に改称しました。

――「豊田市」の市名もトヨタに由来するのでしょうか?

 その通りです。

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 豊田市はウェブサイトでも市名の由来について紹介しています。それによると、当時の挙母市が全国有数の「クルマのまち」に成長したことと、地名の「挙母」が読みにくいという理由で、商工会議所から市に改称の請願が出され、議論の末、「自動車産業とともに発展することを誓って」豊田市に変更したとされています。トヨタ広報部によると、トヨタ町にはトヨタ自動車の事務棟や工場、関連会社があるそうです。

 愛知県にはほかにも、トヨタグループに由来する地名があります。それは、トヨタグループの源流である豊田自動織機や、トヨタ紡織が本社を構える刈谷市豊田町です。刈谷市によると、この町名は1960(昭和35)年、市内の町名がいっせいに整理された際に「『トヨタ発祥の地』であることにちなんで付けられました」といいます。ただし読みは「とよだちょう」で、創業家である豊田(とよだ)家や、豊田自動織機のかつての読み方が反映されているようです。

【地図】愛知県内の「トヨタ」に由来する地名

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