不法駐輪解消なるか 川崎市「未来の道路」使い初の事業 眠っていた土地から歳入も

不法駐輪解消なるか 川崎市「未来の道路」使い初の事業 眠っていた土地から歳入も

駐輪場として利用されている、武蔵小杉駅近くの国道409号予定地(画像:川崎市)。

移動手段としての自転車へのニーズが高まるなか、課題として浮上している「不法駐輪」問題ですが、川崎市がその解決に向けて同市初の取り組みを始めました。

全国の駅周辺に放置自転車が8万台以上

 環境意識や健康志向の高まりとともに、近年、都市部の移動手段として注目されている自転車。そのニーズの増大によって、通行路の整備やルールの徹底が求められていますが、一方では「不法駐輪」対策が社会的課題として浮上しています。

 内閣府が2016年3月に発表した「駅周辺における放置自転車等の実態調査の集計結果」によると、2015年10月1日時点で、全国の駅周辺における放置自転車は約8万1000台。その2年前の2013年(約12万3000台)からは約4万2000台減少しているものの、依然8万台以上の自転車が不法駐輪されているのが現状です。

 こうしたなか、用地買収した道路予定地のうち工事着手が見込めない土地を、自転車の駐輪場やクルマの駐車場として活用する取り組みを川崎市が始めました。同市では初めての事業といいます。

 川崎市自転車対策室によると、同市では2016年6月時点で、不法駐輪の自転車が2935台確認されています。その解消に向けて市が目をつけたのは、幹線道路事業用に取得した約6万平方メートルの土地。このうち、約1万平方メートルは今後3年以内に工事がなく、なおかつ平地で有効活用しやすい土地であることから、市は2017年2月、そのうちの3か所について入札を実施し、落札した事業者が4月から駐輪場や駐車場として運営しています。

5年間で約6700万円の歳入も?

 川崎市が入札を実施した土地のなかのひとつが、武蔵小杉駅(川崎市中原区)近くの国道409号予定地です。東急東横線の高架下に道路予定地として確保された約133平方メートルを東武プロパティーズ(東京都墨田区)が落札、107台分の駐輪場として2017年4月5日より3年間の予定で運用を開始しました。東部プロパティーズが川崎市に支払う年間利用料は約320万円とのことです。

 ほか、等々力緑地近くの国道409号予定地(川崎市中原区、646平方メートル)が26台分の駐車場として、JR中野島駅近くの小杉菅線予定地(川崎市多摩区、100平方メートル)が7台分の駐車場として、それぞれ5年間の予定で運用が開始されています。川崎市はこれら3か所の道路予定地活用により、今後5年間で総額約6700万円の歳入を見込みます。

 市はまた、不法駐輪や路上駐車の解消を通じて地域活性化を図るとともに、この歳入を道路予定地の維持管理費などに充てる方針です。市道路整備課の担当者は今後について「仮設店舗や仮設展示場などとして活用することも検討したい」と話しています。

【地図】駐輪場になった武蔵小杉駅近く国道409号予定地

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