「暮らしのIoT」実現へ、東急など77社の「コネクティッドホーム アライアンス」が発足

「暮らしのIoT」実現へ、東急など77社の「コネクティッドホーム アライアンス」が発足

発表会では、発起人の東急電鉄から市来利之常務(左から3人目)が登壇(2017年9月14日、乗りものニュース編集部撮影)。

東急電鉄はじめ77社からなる企業連合「コネクティッドホーム アライアンス」が発足記者発表会を実施、生活シーンのなかのIoT普及を目指すといいます。

異業種の大企業77社が一致団結

 東急電鉄はじめ77社からなる企業連合「コネクティッドホーム アライアンス」が2017年9月14日(木)、発足記者発表会を実施しました。業界や企業の垣根を越えて、生活シーンにおけるIoT(編集部注:Internet of Things。日常を構成するあらゆるモノが、インターネットにつながること)の普及を目指す企業連合とのことです。

 参画企業は、ぐるなびや日本マイクロソフト、パナソニックグループ、ビックカメラなど、9月14日時点で77社。7月25日に30社でスタートしたアライアンスは、自動車や食品、メディアのほか、ガスや電気などインフラ業界にも広がっています。

 同アライアンスは、日本国内のIoTは産業界での導入が進む一方、生活シーンにおいてはモノとモノのつながりに制限があり、生活者にとって利便性が低いという問題点があるとし、定期的な研究会や関連イベントの開催などを通して、業界、企業の垣根を越え、課題発見、解決、サービス開発を実施し、「暮らしのIoT」サービスの普及を目指すとしています。

 具体的にはどのようなものなのでしょうか。発表会と同日開催された「暮らしのIoTサービス」体験会では、ザ・キャピトルホテル東急のスイートルームに、以下のようなIoT環境を再現していました。

●ベッドルームにて
・起床時間になると照明が点灯する、音楽が流れる。
・カーテンを開けると照明が消灯、テレビがつく。
・「コーヒーを淹れて」とスマートフォンに音声で指示を出すと、コーヒーメーカーが動き出す。
●オフィスルームにて
・「カーテンを閉めて」の音声指示で電動カーテンが閉まる。
・「ルームランプつけて」の音声指示で間接照明がつく。
・「ファンをつけて」の音声指示で扇風機が回ると同時に、間接照明が涼しい色に。
●リビングルームにて
・帰宅し開錠すると間接照明がつく。カーテンが閉まる
・「私の一番好きな部屋に演出して」と音声で指示すると、間接照明の明るさが変更される。アーティストの写真の前で「ミュージックスタート」と言うと、そのアーティストの音楽が流れる。テレビから映画が流れ始める。アロマディフューザーがつく。机の上の写真集とワインにピンスポットが当たる。これらがほぼ同時に実行される。
●ダイニングルームにて
・「ディナータイム」と音声指示を出すと、電動カーテンが閉まり、照明の明るさが落とされ、テーブルのキャンドルライトが点灯する。
・外出モードになると照明が消え、掃除ロボットが動き出す。

「スタートアップ企業も参加を」

 発表会で登壇した、フラワー・ロボティクス代表で、コネクティッドホーム アライアンスのデザインディレクターである松井龍哉さんは、企業間の壁を取り払うことで「自由にコネクト(繋がる)する、前後左右が水平線の世界ができる」と話しました。

 同アライアンス特別顧問を務める東京大学の野城智也教授は、「コネクティッドホーム」の成立には参画各社の技術だけでなく、サービスを利用する生活者の目線に立つことが必要とし、そのためにも生活者からの意見を積極的に受け入れて、「learn by doing(試行錯誤して学ぶこと)」の精神が求められるとしました。またアライアンスの今後について、「大企業だけでなく、(スピード感のある)スタートアップ企業にも参加していただきたい」と呼びかけました。

 アライアンスの発起人である東急電鉄からは、市来(いちき)利之常務が登壇。「『コネクティッドホーム』は今後、拡張性と将来性、セキュリティが求められる」といい、研究会の内部に、専門的な分科会を設けることで、分野ごとに研究を行っていくとしました。また、東急沿線にある同社関連施設で、サービス開発に向けた実証実験を行っていく旨を明らかにしました。

 東急電鉄は関連会社のイッツ・コミュニケーションズ(東京都世田谷区)が、2015年2月より住宅向けIoTサービス「インテリジェントホーム」を展開しており、そこで培ったノウハウを生かして、参画企業と新たな需要の掘り起こしを図っていくとしています。

【写真】スマートフォンのアプリ画面(英語版)

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