シェアするのはバッテリー? 電動モビリティの解答になるか、住商が石垣島で事業化へ

シェアするのはバッテリー? 電動モビリティの解答になるか、住商が石垣島で事業化へ

東京で披露されたGogoro社製電動スクーターとバッテリー(2017年9月、佐々木基博撮影)。

台湾のメーカーが製造するバッテリー交換式電動スクーターのシェア事業が日本に進出。交換用バッテリーの充電ステーションも整備されます。このシステム、充電という電動モビリティ全般の課題を解決するかもしれません。

充電が切れたのならバッテリーを替えればいいじゃない

 住友商事は、電動スクーターの製造などを手掛ける台湾のGogoro社と提携、2017年度内に沖縄県の石垣島にて、Gogoro社製電動スクーターのシェア事業を開始します。

 Gogoro社製電動スクーターの特徴は、「バッテリー交換式」であること。バッテリーがなくなったら、コンセントなどで充電するのではなく、バッテリーそのものを満タンのものに交換するそうです。どのような事業になるのか、住友商事に聞きました。

――どのような事業なのでしょうか?

 バイクのシェア事業とともに、石垣島内に交換式バッテリー用充電ステーション「GoStation」を設け、バッテリーのシェア事業を展開します。GoStationの一部には太陽光パネルを設置し、再生可能エネルギーを活用します。

――車体はどこで借りて、どのような料金体系になるのでしょうか?

 GoStationの設置場所は決まっているのですが、車体を借りる場所については未定です。空港やフェリーターミナルなどが考えられますが、置いてもらえる先を探している状態で、料金体系についても詳細は決まっていません。

 台湾の事例をお話しすると、シェア利用するのはバッテリーのみで、車体は購入という形をとっています。GoStationは台湾全土でおよそ400か所、コンビニエンスストアなどにも導入されています。車体の販売台数は2015年の販売開始以来、およそ3万4000台で、かなりポピュラーな存在であるといえます。

電動モビリティ最大の課題を一気に解決?

――どのような点が画期的なのでしょうか?

 バイクにしろ4輪車にしろ、電動モビリティ最大の課題は充電です。旅先での充電には時間がかかりますが、このシステムでは可搬式のバッテリーを交換するだけですぐに走り出すことができます。今回の事業の本質は、バイクのシェアというより、バッテリーのシェアにあります。

――将来的にはどのように展開していくのでしょうか?

 4輪車を含め、Gogoro社以外のバイクやクルマでもバッテリーを共通利用できるようにし、電源のオープンプラットフォームの構築を目指します。

※ ※ ※

 住友商事によると、Gogoro社は台湾以外にも、2016年にドイツのベルリン、2017年にフランスのパリへ進出しており、石垣島が3番目の世界進出先です。石垣島では観光客とともにレンタカーの利用が増加し、駐車場不足が不足するとともに、二酸化炭素排出量の増加も懸念されているといいます。こうした課題を解決するためにガソリン車からの代替を促したいという石垣市と、住友商事の思惑が合致したことから、今回、このスクーターシェア事業にいたったそうです。GoStationの整備は、災害時における非常用電源の確保にもつながるといいます。

 Gogoro社によると、スク―ターは満充電で最大約100km走行が可能。バッテリー交換は約6秒で済み、台湾では1日あたり1万7000本が交換されているそうです。

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