北海道新幹線、開業初年度は54億円の赤字に 一部廃止の留萌本線は収支「改善」

北海道新幹線、開業初年度は54億円の赤字に 一部廃止の留萌本線は収支「改善」

北海道新幹線の初年度は赤字

北海道新幹線、開業初年度は54億円の赤字に 一部廃止の留萌本線は収支「改善」

青函トンネルをくぐり本州と北海道を結んでいる北海道新幹線(画像:photolibrary)

JR北海道が2016年度の線区別収支状況を発表。2016年3月に開業した北海道新幹線は、54億円の赤字でした。

北海道新幹線の営業係数は「146円」

 JR北海道は2017年11月7日(火)、各鉄道線区の2016年度における収支状況を発表。2016年3月に開業した北海道新幹線は、54億円の営業損失となったことが分かりました。

 2016年度における北海道新幹線(新青森〜新函館北斗)の営業収益は116億5300万円で、営業費用(管理費含む)は170億5900万円。営業損益(同)は54億600万円でした。

 100円の営業収益を得るために必要な営業費用の指数を「営業係数」といいます。今回初めて発表された北海道新幹線の営業係数(管理費含む)は、146円でした。つまり、100円の収益を得るために、146円の経費を要した計算になります。

JR北海道在来線の収支、ベストとワーストは

 JR北海道は新幹線に加え、在来線についても営業係数を発表しています。その「ベスト」「ワースト」各5線区は、次のとおりです。

●2016年度営業係数ベスト5(カッコ内は2015年度比)
(1) 札幌圏:113円(+8円)
(2) 室蘭本線・長万部〜東室蘭:143円(+28円)
(3) 北海道新幹線・新青森〜新函館北斗:146円(前年度なし)
(4) 函館本線・岩見沢〜旭川:170円(+23円)
(5) 石勝線+根室本線・南千歳〜帯広:176円(+49円)

●2016年度営業係数ワースト5(カッコ内は2015年度比)
(1) 根室本線・富良野〜新得:2636円(+782円)
(2) 札沼線・北海道医療大学〜新十津川:2609円(+396円)
(3) 日高本線・苫小牧〜鵡川:1827円(+1025円)
 ※盛土流出による運休の影響で、前年度との増減は2014年度実績を使用。
 ※バス代行輸送を行っている日高本線・鵡川〜様似間は1757円。
(4) 石勝線・新夕張〜夕張:1681円(+493円)
 ※夕張市が廃止に合意。
(5) 根室本線・滝川〜富良野:1210円(+200円)

「札幌圏」は函館本線の小樽〜札幌〜岩見沢間、千歳線と室蘭本線の白石〜苫小牧間、札沼線の桑園〜北海道医療大学間を指します。2016年度は、新千歳空港の利用増により増収になったものの、老朽化した高架橋などの修繕費や、快速「エアポート」用に733系電車を増備したことによる車両の減価償却費が増加したため、営業損失は拡大しました。

 なお、前年度のワースト5に入っていた留萌本線の営業係数は、深川〜留萌間が2015年度の1342円から2016年度は987円に。2016年12月に廃止された留萌〜増毛間は、2015年度の2538円から2016年度は715円にそれぞれ大きく改善。JR北海道は、「廃止前にご乗車に向かわれるお客様のご利用が増加したことにより増収」となったとしています。

 JR北海道全体の営業係数は、2015年度の155円から、2016年度は11円増えて166円でした。鉄道事業の収支をみると、2015年度に続き2016年度も全線区で赤字に。832億円の収益を上げるために要した費用は1366億円で、損益はマイナス534億円でした。

 ちなみに北海道新幹線(新青森〜新函館北斗)の収支については、JR北海道が、開通を翌春に控えた2015年12月に想定を発表。約111億円の収入に対し支出は約160億円、差し引きおよそ48億円のマイナスになる見通しを示していました。

【写真】札沼線の一部区間は営業係数ワースト2位に

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