高速道路上の落下物、踏んだ人が悪い? 事故の過失は問えるのか 損保会社に聞く

高速道路上の落下物、踏んだ人が悪い? 事故の過失は問えるのか 損保会社に聞く

高速道路での落下物発生に伴い交通規制処理を行う交通管理隊のイメージ(画像:NEXCO東日本)。

高速道路上の落下物は、ときに大きな事故につながる恐れがあります。ほかのクルマが落としたモノが原因で事故を起こした場合は、落とし主に過失は問えるのでしょうか。

落下物処理は90秒に1件!?

 多くの車両が高速で行き交う高速道路では、たとえ小さなモノでも、路上に落ちていれば事故につながりかねません。

 国土交通省の資料によると、2016年における高速道路での落下物処理件数はおよそ36万4000件(NEXCO3社および本四高速道路、首都高速道路、阪神高速道路の合計。動物処理含む)にも上ります。1日あたりではおよそ1000件で、90秒以内に1件処理されている計算です。落下物に衝突したり、乗り上げたりすることによる事故は、誰でも起こり得るといえるかもしれません。

 そのような落下物に起因する事故は、どのように扱われるのでしょうか。損害保険大手の損保ジャパン日本興亜(東京都新宿区)に聞きました。

――落下物へ衝突したり乗り上げたりしたことによる事故は、「自分が悪い」ということになるのでしょうか?

 いえ、落とし主にも過失が発生し、落とし主と過失交渉をしていきます。高速道路では後続車が落下物を避けることが困難なこともあるため、一般的には、落とし主のほうが過失は大きくなります。

落とし主がわからない事故の場合は?

――落とし主がわからない場合の事故はどのように扱われるのでしょうか?

 (クルマが事故により損傷した場合の修理費を補償する)車両保険(一般条件)での支払いとなります。ただ「車対車・限定危険」の特約(一般条件よりも補償の範囲が限定され、保険料が安くなる)がついていると、単独事故については保険金お支払いの対象外になります。

※ ※ ※

 落とし主がわからない落下物に起因する事故は、やはり自損事故として処理されるケースがあるようです。

 損保ジャパン日本興亜は、物を落とした場合、見つけた場合は「安全な場所に停止して、道路緊急ダイヤル『#9910』へ連絡してください」と話します。NEXCO西日本では、通報を受けて速やかに道路情報板などで情報提供を行うとともに、交通管理隊へ緊急出動を指令し、24時間365日体制で落下物の排除に努めているとしています。

 ちなみにNEXCO西日本よると、同社管内で処理された落下物の種類は、ごみ袋や毛布といった「プラスチック・ビニール・布類」がおよそ3割と最も多く、次いでタイヤなどの「自動車部品類」、角材やベニヤ板などの「木材」がそれぞれ1割程度を占めるといいます。またNEXCO西日本ではこれらのほか、「非常に危険な落下物」の事例として、金網フェンスや建築用のアルミダクトなども挙げています。

【画像】2016年の落下物処理件数と落下物の種類

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