外環道「東名〜湾岸」ルートどうなる? 東京側と川崎側それぞれのメリット

外環道「東名〜湾岸」ルートどうなる? 東京側と川崎側それぞれのメリット

東京側、川崎側ルートの2案が検討されている外環道「東名〜湾岸」区間の概要(画像:国土交通省関東地方整備局)。

建設中の外環道、東名高速から湾岸道路までのルートはいまだ決まっていません。東京側を通るか、川崎側を通るかという2案で検討が進められていますが、それぞれ、どのようなメリットがあるのでしょうか。

東京側ルートは昭和島JCT、川崎側ルートは大師JCTに接続

 外環道における未開通区間のうち、ルートも決まっていない部分があります。東名高速との合流点から先、首都高湾岸線(湾岸道路)との合流点までのあいだです。

 その具体化に向けた意見交換、検討の場として、国土交通省関東地方整備局は「東京外かく環状道路(東名高速〜湾岸道路間)計画検討協議会」を設立し、関係機関と協議を進めています。現状どのように検討されているのか、同局に話を聞きました。

――どのようなルートが検討されているのでしょうか?

 東名高速からおもに、東京都世田谷区、大田区側を経由するか、神奈川県川崎市側を経由するか、2案で検討を進めています。

 東京側ルートの場合は、首都高1号羽田線の昭和島JCTに接続し、昭和島JCT〜東海JCT間の連絡路を通じて湾岸線へと接続する形です。

 一方の川崎側ルートは、K1横羽線の大師JCTに接続し、既存のK6川崎線を通じて川崎浮島JCTで湾岸線および東京湾アクアラインとつながります。イメージとしては、アクアラインにまっすぐ直結する形です。

 なお、たとえば昭和島JCTから湾岸線へは上り方向(お台場方面)にしか行けませんが、東海JCT、大師JCTも含め、全方向の行き来が可能な想定で整備効果を算定しています。

――現在建設中の「東名〜関越」区間はほぼ全線が地下ですが、「東名〜湾岸」区間についても地下が主体になるのでしょうか?

 これから検討していきます。ルートについても、場合によっては東京側ルートと川崎側ルートを折衷したものになるかもしれません。

整備効果は同等も、東京側は条件が厳しい?

――それぞれのルートには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

 距離としては東京側ルートのほうが短くなります。ただ、工事に支障する物件や埋蔵文化財、史跡などは川崎側のほうが少ないです。

――途中にはICが設けられるのでしょうか?

 第三京浜から湾岸線に至るおよそ10kmのあいだに、中間のICを設けることを検討しています。

※ ※ ※

 関東地方整備局の資料によると、たとえば羽田空港国内線ターミナル〜中央道調布IC間の所要時間は、東京側接続、川崎側接続の場合ともに、現状の首都高C2中央環状線経由の約50分から約4割短縮の約30分(いずれも混雑時の所要時間)とされており、羽田空港へのアクセスにもたらす時短効果は、どちらのルートでもさほど変わらないようです。さらに、上記の中間ICを東京都大田区付近に設けた場合、川崎市付近に設けた場合とで比較した場合、IC利用交通量はいずれも2〜3万台であり、この点でも大きな差はないとされています。

 しかし、第三京浜や、首都高1号羽田線、K1横羽線との接続については、東京側ルート、川崎側ルートとで条件面なども異なってくるようです。まず、第三京浜との接続点は、東京側ルートの場合は玉川IC付近、川崎側ルートは玉川料金所付近とされていますが、玉川IC付近では古墳や埋蔵文化財が周辺に点在するなど、支障物件数が数百件程度に上ると見られています。1号羽田線と接続する昭和島JCT付近についても、「大規模な土地の改変が必要」とされています。

 一方の川崎側ルートは、玉川料金所付近、大師JCTともに、「川崎縦貫道路」計画との一本化が図られるとされています。この川崎縦貫道路とは川崎浮島JCTから東名高速まで、川崎市の南北を結ぶ計画の幹線道路を指し、I期区間として先述の首都高K6川崎線と、その高架下を通る一般部の国道409号が完成しています。大師JCT付近では、川崎縦貫道路のための空間を活用することも可能だそうです。

 なお、関東地方整備局によると「東名〜湾岸」区間のルート決定や開通時期などについては未定としています。

【地図】千葉側はまもなく開通! 外環道の全体計画

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