JR「秋の乗り放題パス」どう使う? 「青春18きっぷ」との違いを上手に生かす

JR「秋の乗り放題パス」どう使う? 「青春18きっぷ」との違いを上手に生かす

「秋の乗り放題パス」の券面。「青春18きっぷ」と似ているが違う部分もある。

JR旅客6社が発売している「秋の乗り放題パス」。春、夏、冬に発売されている「青春18きっぷ」と同じ普通列車乗り放題の企画きっぷですが、「18きっぷ」と全く同じというわけではありません。違いを生かしてうまく使うにはどうしたらいいでしょうか。

利用できる路線や列車は同じだが

 JR線の普通列車が乗り放題の「青春18きっぷ」。春、夏、冬の3シーズンに発売されていますが、秋は発売されていません。その代わり、近年は「秋の乗り放題パス」という企画きっぷが、その名の通り秋に発売されています。

 2018年の「秋の乗り放題パス」の場合、発売期間は9月15日から10月19日までで、利用できる期間は10月6〜21日の16日間のうち3日間です。発売額は大人用が7710円。「18きっぷ」(1万1850円)より安いですが、1日あたりの金額は「秋の乗り放題パス」が2570円、「18きっぷ」が2370円で、ほぼ同額になります。

 利用できる範囲は全国のJR線と、JR東日本が運行しているBRT(バス高速輸送システム)、JR西日本宮島フェリー。JR線で利用できる列車と座席は普通列車(快速を含む)の普通車自由席となっています。特急列車やグリーン車指定席などは別に特急券やグリーン券などを購入しても利用できません。一方、普通列車の普通車指定席やグリーン車自由席などは、指定席券や普通列車用自由席グリーン券を追加で購入すれば利用できます。

 このほか、石勝線・新夕張〜新得間など一部の区間で特急列車を利用できる特例や、IRいしかわ鉄道など第三セクター鉄道の一部区間を通過利用できる特例があります。また、「秋の乗り放題パス」と併用する場合に限り、北海道新幹線・奥津軽いまべつ〜木古内間と道南いさりび鉄道線・木古内〜五稜郭間を片道1回利用できるオプション券(大人2300円)も発売されます。

 こうしてみると、利用できる路線や列車などは「18きっぷ」と共通。特例の対象となる路線や区間、オプション券の発売に至るまで「18きっぷ」と同じです。それなら「秋の乗り放題パス」ではなく「18きっぷ」の秋季版として発売すればよさそうですが、実は「使い方」に大きな違いがあります。

違いは「連続」「ひとり」「子ども」

「18きっぷ」は1枚で5日(回)分をセット。ひとりが5日連続で使ったり、あるいは5人が同じ行程で日帰り旅行したりすることができます。また、それぞれのシーズン内なら利用する日が離れていても問題ありません。ひとりで使う場合、8月6〜9日の4日連続で利用し、残り1日(回)分は8月15日の日帰り旅行に使うといったこともできます。

 これに対して「秋の乗り放題パス」は、利用期間中の「連続する3日間」に「ひとり」で使うことができます。10月6日に使い始めたら、使える期間は10月8日まで。10月6、10、14日というように「とびとび」で使うことはできません。また、3人のグループ旅行なら3枚購入する必要があります。

 こうした制限があるため、たとえば10月6〜8日の2泊3日で旅行したり、あるいは10月6、7、8日の3日連続で日帰り旅行に出かけるなどして、スケジュールをできるだけ集約するようにした方がいいでしょう。

 一方、「18きっぷ」は大人用と子ども用の区別がありません。子どもが使う場合も発売額は大人と同額ですから、大人以上に長い距離を利用しないと所定の運賃より高くなります。東京駅から東海道本線の普通列車を利用する場合、大人なら東京〜二宮間73.1kmを1往復すれば「18きっぷ」1日(回)分の方が所定運賃より安くなりますが、子どもは東京〜吉原間141.3kmを1往復しないと所定運賃より高くなってしまいます。

 これに対して「秋の乗り放題パス」は大人用(7710円)と子ども用(3850円)の2種類あり、子ども用は通常のきっぷと同様、大人の半額(10円未満切り捨て)です。このため、所定の運賃より安くなる距離も大人と同じになります。行程にもよりますが、普通列車を使った子連れ旅行では、「秋の乗り放題パス」を使えるシーズンの方が「18きっぷ」シーズンより安くなる可能性が高くなるといえるでしょう。

【写真】四国で乗れる「新幹線風」の普通列車

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