高速道路の渋滞、大きく迂回したほうが早いことも 「広域迂回」判断のポイント

高速道路の渋滞、迂回によって所要時間が短縮するケースも 渋滞予報士が解説

記事まとめ

  • 高速道路の渋滞は迂回によって所要時間が短縮するケースもあるという
  • NEXCO東日本関東支社の「渋滞予報士」外山敬祐さんが解説している
  • 仙台方面から東京方面へ向かうには2通りあるが、常磐道が狙い目だとか

高速道路の渋滞、大きく迂回したほうが早いことも 「広域迂回」判断のポイント

高速道路の渋滞、大きく迂回したほうが早いことも 「広域迂回」判断のポイント

渋滞する東北道のイメージ。2019年1月2日には上りで最大40km、3日には最大20kmの渋滞が予測されている(画像:photolibrary)。

ネットワークの進展により、ルートの選択肢が広がっている高速道路。予定のルートが渋滞している場合、距離は多少伸びても、迂回によって所要時間が短縮するケースもあります。渋滞を少しでもラクに乗り切るための迂回、どう判断すればよいのでしょうか。

関越道上り線で検討したい「北関東道ルート」

 2018年11月27日(木)、NEXCOなどが年末年始期間の高速道路における渋滞予測を発表。2018年度は上下線ともに新年2日(水)、3日(木)が渋滞のピークとされ、2日には東名高速上りの御殿場JCT〜横浜町田IC間で最大40km、東北道上りの栃木IC〜久喜IC間で同じく最大40km、関越道上りの本庄児玉IC〜鶴ヶ島IC間で最大35kmなどと予測されています。

 これら以外の路線でも軒並み渋滞の発生が予測されていますが、NEXCO東日本によると、経路の選択次第で所要時間が短縮されることもあるといいます。その例として、ETC2.0のプローブ情報(実際にクルマが走行した位置や速度などの情報に基づき生成された道路交通情報)に基づく、次のような実績を紹介しています。

●2018年1月2日10〜14時に高崎ICを通過し、川口JCTまで走行
・高崎IC→(関越道)→大泉JCT→(外環道)→川口JCT:距離103.7km、所要120分
・高崎IC→(関越道)→鶴ヶ島JCT→(圏央道)→久喜白岡JCT→(東北道)→川口JCT:距離110.8km、所要100分
・高崎IC→(関越道)→高崎JCT→(北関東道)→岩舟JCT→(東北道)→川口JCT:距離118.6km、所要80分

 北関東道と東北道を経由した場合、関越道をそのまま大泉JCTまで直進するより距離が約15km長くなったものの、所要時間は40分も短縮されています。NEXCO東日本関東支社の「渋滞予報士」外山敬祐さんに話を聞きました。

――北関東道ルートが、関越道直進ルートや圏央道ルートより時間短縮となったのは、どのような理由があるのでしょうか?

 路線によって渋滞の発生時刻が異なるためです。この日は、関越道上りで高坂SA付近を先頭に最大36km、東北道上りで久喜IC付近を先頭に最大34kmの渋滞が発生しましたが、関越道のほうが東北道に比べて2時間ほど早く始まっていました。そのため、最も遠回りとなる北関東道経由で東北道へ抜けた方が、結果的に川口JCTまで早く到着できたのです。

 関越道から鶴ヶ島JCTで圏央道に迂回する場合でも、鶴ヶ島JCT手前の高坂SA付近を先頭とする渋滞には巻き込まれてしまいます。鶴ヶ島JCTから関越道を直進した場合は、その先の大泉JCT付近で発生した渋滞(この日は最大8km)にも巻き込まれたため、所要時間の短さは北関東道ルート、圏央道ルート、関越道直進ルートの順になりました。

仙台方面から東京方面へは東北道? 常磐道?

――このように経路の選択次第で所要時間が短縮された例は、ほかにありますでしょうか?

 たとえば仙台方面から東京方面へ向かうには、東北道ルートと常磐道ルートの2通りがありますが、常磐道が狙い目です。2017年の年始、1月2日の午前9時に仙台エリアを出発したクルマで比較すると、仙台南IC付近から東北道を川口JCTまで(総距離324km)走行した所要時間が274分だったのに対し、仙台若林JCT付近から仙台東部道路、常磐道を三郷JCTまで走行した場合(総距離311km)は208分と、常磐道ルートの方が1時間以上早く外環道まで到着できたケースがありました。

 また冬期の東北道は雪による影響を受けやすく、この日も雪による速度規制がかかっていました。常磐道は、降雪も渋滞も比較的少ないといえます。

――迂回すべきかを判断するポイントはあるでしょうか?

 交通状況は刻一刻と変化するため、最新の交通情報を入手することがポイントです。休憩施設の情報ターミナルや高速道路本線の情報板で最新情報をチェックしましょう。また、経路を判断する際には、渋滞の「要因」も重要な情報です。事故の影響で渋滞している場合には通過にいっそう時間を要するケースが多いため、道路情報板などでは交通集中による「渋滞」と、「事故渋滞」を区別して表示するようにしています。

 首都圏の高速道路にある道路情報板では、渋滞が増加傾向の場合、赤い三角マークを表示しています(一部、表示されない情報板もある)。これらの情報を経路選択の判断に役立てていただき、この年末年始を「最適ルートで快適ドライブ」していただければ幸いです。

※ ※ ※

 2018年6月には外環道の千葉区間(三郷南IC〜高谷JCT)も開通し、経路の選択肢もさらに広がっています。NEXCO東日本関東支社の外山さんは、今回の「高崎IC〜川口JCT」や「仙台エリア〜東京エリア」のような事例を、ほかのルートでも検証していきたいそうです。

 ちなみに、渋滞にはそれぞれの区間でピークとなる時間帯があり、NEXCO東日本はその時間帯を避けて利用することも呼び掛けています。たとえば2019年1月2日(水)における東北道上り 栃木IC〜久喜IC間(47.2km)の場合、渋滞ピークの17時から18時には通過に約1時間20分を要しますが、栃木ICを14時以前または21時以降に通過した場合は約30分と予測されています。

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