阪神高速なのに「京都線」なぜ? 「飛び地」状態、NEXCO移管と一部無料化で変化へ

阪神高速なのに「京都線」なぜ? 「飛び地」状態、NEXCO移管と一部無料化で変化へ

京都市街を貫く阪神高速8号京都線(画像:阪神高速道路)。

大阪・兵庫を中心とする阪神高速道路ネットワークのなかで「飛び地」となっていた8号京都線が、京都市とNEXCO西日本に移管されます。そもそもなぜ、阪神高速が京都に路線を持っていたのでしょうか。

京都から大阪につなげるつもりだった!

 阪神高速道路は大阪と兵庫を中心に路線が形成されていますが、それらとはつながっていない「飛び地」的な路線もあります。京都市内の8号京都線です。山科出入口(山科区)から西に延びる稲荷山トンネルを経て上鳥羽出入口へ、そこからほぼまっすぐ南下し、巨椋池(おぐらいけ)本線料金所でNEXCO西日本が管轄する第二京阪道路につながっています。

 この京都線が2019年4月に大きく変わります。山科〜鴨川東間(稲荷山トンネル)は京都市に移管され「新十条通」として無料開放。そして鴨川東〜巨椋池間はNEXCO西日本に移管されて第二京阪道路の一部となり、阪神高速の「飛び地」状態は解消されます。

 京都線は2008(平成20)年に上鳥羽〜巨椋池間から開通、2011(平成23)年に全通しました。阪神高速としては、わずか11年で幕を下ろすことになりますが、そもそもなぜ阪神高速が京都に路線を持つことになったのか、同社に聞きました。

――なぜ京都線が「阪神高速」だったのでしょうか?

 いまの京都線は「京都高速道路」の一部として建設された新十条線(稲荷山トンネル区間)と油小路線(鴨川東〜巨椋池)ですが、このほかに東西軸として久世橋線、南北軸として堀川線と西大路線の計画もありました。さらに「京阪連絡道路」を建設し、京都高速道路と阪神高速道路網を接続させる構想が、昭和の時代には存在したのです。このため、当社の前身である阪神高速道路公団が京都高速道路の事業主体となったものの、他路線が整備されなかったことで、結果的に当社の「飛び地」となりました。

――「京阪連絡道路」とは、どのような路線だったのでしょうか?

 おおまかに言うと、久世橋線(上鳥羽より桂川に架かる久世橋付近まで)から南西へ、現在の京都縦貫道、名神高速を越え、その後は淀川の北岸に沿って、最終的に湾岸線の中島PA(大阪市西淀川区)付近に至る計画でした。

本来は「京阪神」高速道路だった?

――なぜ大阪から京都へ延伸する形にしなかったのでしょうか?

 当社のネットワークは、まず大阪、神戸市街をある程度整備してから、両都市間をつなげる路線を建設しています。その経緯からしても、まず京都市内のネットワークを建設してから、大阪とつなげる計画だったのでしょう。しかしながら、京阪連絡道路の計画は進展していないほか、京都市内の他路線も、いったんは都市計画が決定したものの、その後に見直されています。

――今回なぜNEXCO西日本に移管されることとなったのでしょうか?

 2016年に国土交通省の「社会資本整備審議会」において、管理主体の整理が必要とされたことがきっかけです。特に関西圏は、東京圏と比べても多くの道路管理者が存在します。高速道路として一体的なネットワークを形成している路線においては、管理主体をできるだけ統一し、料金をシームレス(継ぎ目なく)にすることが、お客様の利便性につながるとされ、管理の移管が図られました。

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 2019年4月以降、NEXCO西日本へ移管される区間(鴨川東〜巨椋池)は、460円(普通車料金。以下同)の固定料金から、接続する第二京阪道路と同じく走行距離に応じて加算する対距離制料金に移行します。たとえば城南宮南〜巨椋池間3.4kmは380円と従来より割安に。鴨川西〜巨椋池間6.8kmの場合は新料金で490円となりますが、「激変緩和措置」として460円の上限料金が適用されます。

 ちなみに、2019年4月からは京都線のほか、大阪府道路公社と奈良県道路公社が管理する第二阪奈有料道路(西石切〜宝来)も、NEXCO西日本へ移管されます。こちらも従来の区間料金制から、NEXCOの水準に基づく対距離制料金へと移行するものの、「激変緩和措置」として現行料金を上回らないよう据え置かれます。

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