空港のようなデザイン! 最新訓練施設「ANA Blue Base」を取材 一般公開予定、茶室も

空港のようなデザイン! 最新訓練施設「ANA Blue Base」を取材 一般公開予定、茶室も

「ANA Blue Base」に設置されているボーイング787型機の「Full Flight Simulator」(2019年5月29日、恵 知仁撮影)。

ANAグループが総合トレーニングセンター「ANA Blue Base」を開設。整備士やCA、パイロットなどの訓練ができ、最新鋭フライトシミュレーター、「茶室」も用意されていました。廊下や壁が「空港」っぽいのも注目。一般公開の予定もあります。

全面運用は2020年6月から

 ANA(全日空)が総合トレーニングセンター「ANA Blue Base」を2019年5月29日(水)、報道陣に公開しました。羽田空港周辺に点在していたANAグループ社員の訓練、教育、研修施設を集約するため設立されたもので、2019年4月15日(月)から順次、運用がはじめられたそうです。

「ANA Blue Base」の名前は、ANAグループの社員から公募された1034件のなかから選ばれたそうで、この施設がANAブランドの出発点、ANAグループ全社員の原点であり、社員を支える基盤になってほしいという思いがあるといいます。

 8階建て、敷地面積3万平方メートル以上のなかに、最新鋭の設備という訓練施設があります。それらをつなぐ渡り廊下はグレーの床に白や黄色の線が引かれ、空港の滑走路や、誘導路に似たデザインになっていました。

 また、各階の階数表示には地上からの高さも書かれており、そこにはメートルだけではなく、パイロットが使う「フィート(約30cm)」での数字も。エスカレーターや建物の案内表示も、空港で使われる記号などがあしらわれており、搭乗ゲートのような雰囲気が漂っていました。

ジェットエンジン、そして茶室…なぜ?

 まず案内されたのは、整備士を養成するための施設「Maintenance Training Mock-up」。主に新入社員の技術習得に使われるといい、この日は、ジェットエンジンと車輪についてのトレーニング中でした。またエリアの各所に、主翼の先端や機体の最後部、客室や貨物室のドアも並んでいました。

 続いては、CA(客室乗務員)のトレーニングに使われる「茶室」。航空会社の訓練施設に「茶室」が設置されるのは初めてとのことです。

 研修前にインストラクターが、掛け軸を7種類から選びます。この日の掛け軸は「日々是好日」。1日1日を集中して乗り越えてほしい、という研修生へのメッセージが込められているといいます。また、生花も月に4回変えられ、この日は「カシワバアジサイ」が飾られていました。花言葉は「元気な女性」。元気に訓練を乗り越えてほしいという思いとのこと。

「茶室」を設置した理由についてANAは、日本独自の文化を通じて「もてなす喜び、もてなされる感動」を訓練生に知ってもらい、業務にあたるなかで「ANA流Japanクオリティ」を体現してほしいからだといいます。

将来は見学も可能に「ANA Blue Base Tour」

 最後に案内されたのは、パイロット向けの訓練施設「Full Flight Simulator」。今回は外観のみの公開でしたが、ANAによると揺れや挙動はもちろん、例えば煙はドライアイスで再現するなど、想定されるほぼすべてのトラブルを網羅し、再現できる最新鋭のシミュレーターだといいます。「ANA Blue Base」では、最大22台の「Full Flight Simulator」が収容可能です。

 現在「ANA Blue Base」は、2020年6月の全面運用開始に向け順次、施設を集めているところ。今後はVR(仮想現実)やMR(複合現実)を使ったグランドハンドリング部門(飛行機のけん引といった地上支援)の訓練施設や、地上係員のための旅客部門訓練施設、安全教育センターなども設置予定といいます。

 またANAは2020年に「ANA Blue Base Tour」と銘打ち、「ANA Blue Base」の一般見学エリアを設ける予定だといいます。航空会社として世界初の試みだそうで、最新のデジタル技術を用い、ANAの歴史やDNAを学べるコンテンツを盛り込んだ見学施設を目指すとのこと。そしてこれをきっかけに、ANAのファンや就職希望者を獲得したいといいます。

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