「カブトムシを機内に」「成田と間違えて」難題どう対応? ANA羽田トップ係員の答えは

「カブトムシを機内に」「成田と間違えて」難題どう対応? ANA羽田トップ係員の答えは

ANAグループの管理職が園児役を演じた(2019年7月4日、乗りものニュース編集部撮影)。

羽田空港ANA地上スタッフの知識や接遇スキルを競う「Haneda's Prideコンテスト」が開催。「カブトムシを機内に持ち込みたい」「成田と羽田を間違えた」などの難題に、出場者がアドリブの一発勝負で対応。頂点を決めます。

成田と羽田を間違えるのは「あるある」…?

 ANA(全日空)グループは2019年7月4日(木)、羽田空港のグランドスタッフ(地上係員)から「おもてなし」スキルNo.1を決める「Haneda's Prideコンテスト」を開催しました。

 3回目を迎えた今回は、羽田空港のグランドスタッフ2114人のなかから社内投票、上司からの評価で選ばれた国内線・国際線各12人、計24人が出場しました。出場できる確率は「甲子園に行く」くらいといいます。

 コンテストは、ANAの役員が搭乗客役となり、シナリオに従って空港ロビーのサービスについての知識や接遇スキルを競います。

 出場者は、事前にシナリオの中身が知らされておらず、完全アドリブの一本勝負です。「カブトムシを機内に持ち込みたい」客や、スーツケースに花火を入れたまま乗ろうとする客などが登場。羽田空港特有のトラブルとして「成田空港と間違えて羽田に来てしまった」という場面も再現されました。ANAによると「羽田ではよくあること」なのだそうです。

 しかし、この“突飛”ともいえる状況を前にしても、出場者に焦りの色はありません。「カブトムシは持ち込み可能です。ただ苦手なお客様もいますので、見えないようかごに入れて包んでください」「空席があれば、羽田からの便に振り替えられますよ」など、迅速かつ的確に回答。それどころか、搭乗者役の冗談に応じたり、実家の飲食店のPRをしたりするなど余裕を見せる出場者もいました。

「うちの子3人が、あとから来るんだけど」と現れた女性客役。そして「うちの子」役で出てきたのは、成田〜ホノルル線に就航したばかりのエアバスA380型機「フライングホヌ(空飛ぶウミガメ)」の、ウミガメのキャラクター「ラニ」「カイ」「ラー」3匹でした。

 コンテストは、出場者への声援が飛び、審査の合間にはミニライブも行われるなど、終始明るい雰囲気で進行しました。

ANA地上スタッフ、その頂点となった決め手は

 今回は社外審査員として、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)などに出演している印象評論家で元CA(キャビンアテンダント)でもある重太みゆきさんも駆け付けました。審査終了後の講話では、ANAスタッフに「モテ仕草」の課外授業を実施しました。

 今回の「Haneda's Prideコンテスト」では、準グランプリに青木 唯さん(国際線5課)と田中彩美さん(国内線1課)、特別審査員賞に佐藤花穂さん(国内線2課)、そしてグランプリに城谷友加里さん(国際線6課)が選ばれました。

 城谷さんは、今回3回目の出場。シナリオは「シカゴに行くため、20年ぶりに羽田空港に来た中年男性」に対応するというもので、新規開設する路線や空港設備、渡航書類について的確に説明したうえ、ANAの良さを「愛情たっぷり」にアピールしたことがグランプリ受賞の決め手になりました。城谷さんは「いかにANAを好きになってもらうか、考えながら応対しました」と自身の対応を振り返っています。

 ANAは、イギリスの航空格付け会社SKYTRAX社の2019年「ワールド・エアライン・アワード」で、空港スタッフのサービス品質の高さが評価され、空港サービス全般において最高評価の「ワールド・ベスト・エアポート・サービス」賞を受賞しました。

 その「世界最高」評価のANA、そしてそのなかでも一番利用者の多い羽田空港で働く地上スタッフは、実際の勤務で一番印象に残ってこととして「遅延が発生して乗り継ぎが困難な利用者が、10年ぶりに孫に会うと聞いて、助けたいとの思いから、現場のチームみんなで何とか乗り継げるよう全力を尽くしたこと」「子どもを飛行機に一人で乗せたが、見送りができず涙ぐんでいたお母さんがいて、一緒に展望デッキまで見送りに行ったこと」といったエピソードを挙げてくれました。

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