イタリアの高速列車「フレッチャロッサ」とは 車内にビストロ 新幹線とはいろいろ違う

イタリアの高速列車「フレッチャロッサ」とは 車内にビストロ 新幹線とはいろいろ違う

ローマ・テルミニ駅で発車を待つイタリアの高速列車「フレッチャロッサ」(2019年8月、恵 知仁撮影)。

「ユーレイルパス」を使い、ヨーロッパの鉄道&世界遺産を満喫する旅へ出発。ローマからフィレンツェへ、イタリアの高速列車「フレッチャロッサ」に乗り、その「ビストロ」や「ビジネスクラス」などを体験しました。

ヨーロッパの旅に活用できる「ユーレイルパス」で

 ヨーロッパ31カ国で使える鉄道の乗り放題パス「Eurail Pass(ユーレイルパス)」。これを用いたヨーロッパの鉄道&世界遺産を満喫する旅へ、2019年の8月から9月にかけ出かけました(2か月のうち任意の10日を選んで使える1等車用「ユーレイル グローバルパス」を使用。大人用〈28歳以上〉605米ドル〈約6万6000円〉、シニア用〈60歳以上〉546米ドル〈約5万9600円〉)。

 日本から空路でローマへ到着したのち、バチカン美術館、コロッセオを観光。ローマのテルミニ駅から、イタリアの高速列車「Frecciarossa(フレッチャロッサ)」で、市の中心部が世界遺産になっているイタリア中部の街フィレンツェを目指します。

「フレッチャロッサ」は「赤い矢」という意味。ローマ テルミニ駅のホームに15時22分発、イタリア北部の都市トリノ行きの、赤が印象的にデザインされたその列車が滑り込んできました。始発はイタリア南部の都市ナポリです。

 この列車は、最高速度300km/hのETR500という車両による運行で、その「ビジネスクラス」に乗車。そのさらに上のクラスとして「エグゼクティブクラス」、下のクラスとして「プレミアムクラス」「スタンダードクラス」も連結しています。

 ちなみに「ユーレイルパス」の利用にあたっては、「Railplanner」というアプリも用意されており、列車の時刻や、そうした設備などについて、スマホからかんたんに調べることが可能です。

「フレッチャロッサ」ビジネスクラス車内へ 音も新幹線と違う

「フレッチャロッサ」ビジネスクラスの座席は革製で、リクライニングは電動。ブラインドも電動であるほか、コンセント、大きなテーブル、個室の用意もあります。

 車内の天井や壁には液晶モニターが備えられ、列車の現在位置や速度、次の停車駅を表示。後方展望映像が流れることもありました。

 走り出すと、車内が静かなことが印象的です。日本の新幹線は各車両にモーターを分散して配置し、加速力などのメリットを獲得していますが(動力分散方式)、こちらはモーターが編成前後の機関車だけ(動力集中方式)。客車にモーターがないので、静かなのです。

 ほどなくすると、車内サービスが回ってきました。ビジネスクラスの乗客には、ドリンクとスナックのサービスがあるのです。「ソルティー? スイーツ?」と聞かれ、前者を選択。そしてドリンクはワインを選びます。「フレッチャロッサ」がパッケージに描かれたおしぼりももらえました。

「フレッチャロッサ」のビストロへ

 この列車は「ビストロ」も備えています。日本の新幹線にはもう存在しない供食設備です。もちろん、楽しみに行きます。

 その車内には注文カウンターとテーブルがあり、一部のテーブルにはイスも備えられている具合。メニューはパンやサラダといった軽食、ドリンクなどが用意されていました。

 このときは夕方の16時ごろと中途半端な時間であったため、3.5ユーロのワインだけ注文。赤い列車に乗って赤ワインを飲み、窓の外には流れて行くイタリアの風景。至福の時間です。

 さて、そうしてボンヤリ車窓を眺めていると、レールの側面が白いことが気になります。理由は残念ながらハッキリしなかったのですが、「なんで白いんだろう?」とその写真を撮っていると、その様子を「何を撮っているの?」と、イタリア人親子に不思議がられました。

 列車はローマ テルミニ駅から約300km離れたフィレンツェ サンタ・マリア・ノヴェッラ駅へ、およそ1時間半で到着。このあと街と食事を楽しんだのち、夜行列車でドイツのミュンヘンを目指します。

協力:ユーレイル・グループGIE

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