旭山動物園の小獣舎、レアな動物&仕掛けであなどれません

旭山動物園の小獣舎、レアな動物&仕掛けであなどれません

旭山動物園・小獣舎

旭山動物園でレッサーパンダ舎の右隣にある、小獣舎。向かって左からウンピョウ、アライグマ、アフリカタテガミヤマアラシの3種類の動物が展示されています。

ただ、あくまで個人的にですけどね、どうしても隣があの人気者・レッサーパンダなので、どことなーく地味な印象がある小獣舎。でも、結構レアな動物がいたり、展示に仕掛けがあったりと、実はじっくり見るほど面白い施設なのだそう。

たとえば、ウンピョウ。

漢字で書くと「雲豹」。雲のような模様が特徴のヒョウなんですね。「ヒョウっていうか、ネコっぽい」なんて思っちゃいますが、ライオンなどの大型ネコ科とヤマネコなどの小型ネコ科の中間の動物と考えられています。頭の割に大きな牙(犬歯)を持ち、アゴの力も強いので、自分より大きなシカやイノシシを捕まえて木の上に引っ張り上げることもできるそう。このウンピョウ、日本で飼育しているのは、旭山動物園をいれて3つの施設のみ! 意外とレアな動物なんです。昼間は樹上、夜は地上に下りて獲物を捕えるという習性があるので、夕方のほうが観察しやすいかもしれませんね。

続いて、アライグマ。レッサーパンダやエゾタヌキと間違えられがちな、あのアライグマです。

確かにエゾタヌキとは似ていますが、レッサーパンダは……似てますかねぇ? レッサーパンダを見て「ラスカルー」と呼ぶ来園客の方もいるそうですが、ラスカルはアライグマなんですよね。

エサを洗っているように見えるから「アライグマ」と呼ばれているそうですが、実際は違うんです。あれは「洗っている」のではなく、ザリガニやカエルといった「エサを探している」姿なのだそう。

アライグマの前肢(まえあし)には圧力を感じる器官が他の動物よりたくさんあって、高性能の探知機として役立っているのだとか。

「でも、動物園でエサを洗っているところを見た気がするけど……」なんて思う方もいますよね、私も見たことあります。あれはエサを探すという行動欲求を満たすためのもの、と考えられているようです(諸説あり)。

ちなみに、アライグマは北海道産動物舎でエゾタヌキと比較展示もされているので、色や柄の違いもじっくり見比べてみてくださいねー。

3つめは、アフリカタテガミヤマアラシ。この動物の特徴はなんといっても「毛」。

トゲみたいですけど、これが「毛」なんですって。ちなみに「刺」じゃなくて、「針毛」と書いて「トゲ」と呼ぶそう。分かりづらいですが、「針の毛」と書くのがふさわしいほど、この毛は硬くて、まるでプラスチックの棒みたいなんです。

放飼場の前には、本物の毛にさわれるパネルもありますので、ぜひお試しあれ。新触感です。この毛、もちろん毒はないんですけど、ライオンといった猛獣に致命傷を負わせることも可能なのだとか。

このアフリカタテガミヤマアラシ(名前の長さ!)、昼間は岩陰や地中に掘った巣穴の中にいるので、観察したいときは、放飼場の前に垂れさがったロープを引っ張ります。すると、穴を隠している木のドアが開き、中で休んでいるヤマアラシがちらり。彼らはお休み中ですから、ドアの開け閉めはそっと、静かに行いましょう。

国内で見られるのは珍しいウンピョウ、洗っているわけではないアライグマの行動、「毛」のイメージを覆す「針毛」を持つアフリカタテガミヤマアラシ。なかなかあなどれない小獣舎、じっくり観察してみてください!

※写真提供:旭川市旭山動物園

【北海道ウォーカー/出村聖子】

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