札幌市内でも出会える“雪の妖精”〜写真が伝える冬の北海道の魅力〜

札幌市内でも出会える“雪の妖精”〜写真が伝える冬の北海道の魅力〜

「霧氷が着いた寒い朝にやってきたシマエナガ」(弟子屈町 2017年1月)

皆さんは「シマエナガ」をご存じでしょうか。エナガの亜種で、北海道に暮らす顔の白い小鳥であるシマエナガは、2016年に発売された写真集で突如注目を浴びました。2017年にはその第二弾が出るなど、そのかわいらしい風貌から「雪の妖精」と呼ばれる小鳥は、多くの人を虜にしています。

これがそのシマエナガ。細い木の枝にちょこんとくっついたような丸いシマエナガの写真を見ていると、あまりのかわいらしさに気持ちまで和らいできます。

「この写真のように、特に寒い冬には空気を毛の間に入れて温めるためまんまるにふくらんで、真っ白の小さな雪玉に黒い目と口ばしがついたような、かわいらしい顔になるんですよ」と解説するのは、シマエナガの写真集を出した写真家の小原玲さん。シマエナガの魅力を伝えるべく、名古屋在住ながらも寒い冬の北海道の森で、撮影を続けています。

「気温がマイナス20℃を下回るような朝はよく、空気中の水分が凍って木々に着く霧氷(むひょう)になるのですが、この写真は霧氷が着いて白く煙ったように見える木の枝に止まった、白いシマエナガをとらえたものです。もちろん、霧氷が着くような寒さなので撮影はとても大変ですが、シマエナガがやってくるとそんな寒さも忘れますね」。

北海道の野生動物と聞くと人里離れた奥地に行かないと見られない、と思う方も多いでしょうが、実はこのシマエナガ、札幌市内でも出会えるのだと小原さんはいいます。イタヤカエデの樹液が凍ったツララを舐めにやってきたシマエナガをとらえたこの写真は、札幌市内の公園にて撮られたもの。街の中でもこんな鳥が見られるという、北海道の大自然を表した一枚です。これならあなたでもシマエナガを撮れるチャンスがあるかもしれません。

「そうですね。でもとても動きが速く、2秒と同じ場所に留まっていないので、その動きを身軽に追うために、ミラーレスのようなできるだけ軽いカメラと望遠レンズの組み合わせがオススメですよ」。

小原さんはかつて報道写真家として国内外を駆け回り、中国・天安門事件の写真はアメリカの雑誌『LIFE』の「The Best of LIFE」に選ばれるなどの活躍を見せていました。動物を撮るようになったのはカナダでのアザラシの赤ちゃんとの出会いがきっかけ。その愛らしい表情を通して、少しでも多くの人に環境問題に興味を持ってもらうよう活動を続けています。

「シマエナガを撮り始めたのも、アザラシの赤ちゃんに顔が似ている鳥が北海道にいると聞いたから、なんです。かわいい小鳥であるシマエナガを通して、多くの人が自然に関心を持つ入口になればと思います。でも、まだまだ魅力は伝えきれていないので、これからも撮り続けますよ」

小原さんによると札幌市内にある円山公園や西岡公園、野幌森林公園でも見られることがあるといいます。数の多くないシマエナガですが、札幌に来ればチャンスがあるかもしれませんね。

【取材・文 浅野陽子 構成・有本和貴】(北海道ウォーカー・浅野陽子)

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