100カ国のスタッフが働くBooking.com・オランダ本社ってどんなとこ?

100カ国のスタッフが働くBooking.com・オランダ本社ってどんなとこ?

旅行業界はいま、個人が自由に旅行先や宿泊施設を決めて楽しむ“フリープラン”に注目が移っている

■ 旅行が、もっと自由になってきた

「最近、仕事で忙しい…」「なんとなく、気分転換したい…」そんな時、あなたはどんな方法でリフレッシュしているだろうか。ちょっと贅沢なディナーやお買い物?もちろんそれもいいが、オススメはやっぱり旅行。普段とは違う経験を通じて日常が充実する、旅行にはそんな魅力があると思う。

旅行は、近年もっとも変化した業界のひとつ。インターネットビジネスの成長により、旅行代理店による“ツアープラン”が一般的だったそれまでから、今では個人が自由に旅行先や宿泊施設を決めて楽しむ“フリープラン”に注目が移っている。

そんなフリープランを支えているのが、インターネット上で予約などを行う“オンライントラベルエージェント”の存在。世界最大の宿泊予約サイト「Booking.com」は、そのひとつでもある。

「片手で数えられた従業員が、10年後には1万人以上に増えていた」という逸話を持つこのサイト。創業当初は10軒ほどだった宿泊施設の登録数を100万軒以上にまで成長させたその秘密を探るべく、今回、Booking.comのオランダ本社へ社会見学に行ってきた。

■ レンブラントが見守る、創造性にあふれたオフィス

Booking.comの本社があるのは、オランダ・アムステルダム。レンブラント広場にある銅像の後ろに見える建物がそれだ。どことなくクラシックで、落ち着いた雰囲気が魅力的だ。

本社にいるのは、100カ国以上から集まった1400人のスタッフ。世界227カ国にある宿泊施設が登録されているBooking.comをスムーズに運営するため、エンジニアやディレクターのほか、コンテンツチームやセールススタッフが一丸となって活動している。

Booking.comのテーマは“「最高の宿泊体験」をユーザーに提供すること”。そのためには、スタッフ一人ひとりがいきいきと働き、クリエイティブな発想が開花できる環境でないといけないと考えているそう。そんな同社の考え方は、オフィスのさまざまな場所を見ても明らか。会議室もその一例だ。

「会議室はアイデアが生まれるクリエイティブな場所」と言いきる彼ららしく、その壁には一面に写真がレイアウト。「なぜ、ムース(ヘラジカ)なの?」と質問すると、「外見はシャイだけど、内面は温かい。そんなイメージが、この部屋にピッタリだった」とのこと。ちなみに、各部屋のコンセプトはスタッフ自身が考え、写真も自ら撮影しているということ。日本の桜をテーマにした部屋もあるそうだ。

会議室と同じように、各支社のワークスペースには“世界各国の都市”というテーマが。アムステルダム本社のコンセプトは、そのまま「アムステルダム」。坂があまりなく自転車での移動が盛んなアムステルダムらしく、オフィス内には自転車専用ロードがデザインされている。

オフィス内には、開放感にあふれたルーフテラスもある。5階以上の建物が建築されないため、景観は抜群。奥にはアンネ・フランクの家が臨めるなど、街の歴史を感じさせてくれる眺めだ。テラス内に置かれたテーブルでは、ミーティングをするスタッフもちらほら。創造性を重んじる方針が、こんなところにも現れていた。

“海外のオフィス感”と言えば、レクリエーションルーム。もちろん、Booking.comにもある。卓球台やビリヤード台が並ぶその空間は、アイデアが煮詰まった時の休息の場でもあり、コミュニケーションの場でもあるそう。よく見ると、奥には懐かしいアーケードゲームも。訪れた時は無人だったが、「いつもは大抵、誰かが遊んでいる」そうだ。

■ 期待を裏切らない、ハイクオリティなランチスペース

“海外のオフィス感”を高めてくれる、もう一つのキーワードと言えば、やっぱりランチ。 Booking.comには、なんと“1日230円(2ユーロ)”の食べ放題ランチがあった。

ビュッフェ形式のスペース内には、グリルやサラダバー、スムージーやデザートなどを常時提供。クラブサンドイッチやサーモン&クリームチーズなどが並ぶその空間は、さながらオシャレなカフェのよう。

■ 日本の大手企業からオランダへ。転職後に見えたこと

ここからは、そんなオランダ本社で働く日本人スタッフの一人である林田さやかさんに、社内の環境について伺ってみた。林田さんは日本の大手メーカーを経て、オランダでMBAを取得。その後、Booking.comへ。現在はオランダ本社のITチームで、アジア市場を担当するコピーライターとして働いている。

―ずばり、“Booking.comの社風”を教えて下さい。

「“フェアな話し合い”がベースにあることですね。例えば、役職が異なるスタッフ同士でも、あくまでフランクに気兼ねせずに意見交換します。それから、スタッフそれぞれが持つ文化的背景を尊重にしている点も独特ですね。なにしろこのオフィスだけで100カ国以上のスタッフがいますから、互いのアイデンティティを尊重することは大前提になっています」

―外資系企業で様々なスタッフに囲まれて大変だったことはありますか?

「やっぱり、YESとNOがハッキリしている点ですね。日本だと、多少意見が食い違ってもコミュニケーションとしてやんわりと断られることが多かった気がするのですが、こちらでは意見の相違があると、はっきり“NO!”。気にしがちな性格である私は、入社してから慣れるまで、いつも心にグサグサっときてました(笑)。そういう意味では、ある程度の大らかさがないと辛い環境なのかもしれませんね」

―Booking.comで得られるスキルには、どのようなものがありますか?

「まずは、どんな些細なことでも論理的に考え伝えられるコミュニケーション力です。この場所では、各々の当たり前が必ずしも通用しません。

例えば、部下に仕事のフィードバックをするときでも、『あなたはこうしなさい』というコミュニケーションでは、なかなか伝わらない。彼らにしてみると『なぜ?どうして?』という印象になります。

なので、しっかりと“Fact=事実”を集めたうえで『この事実をもとに、あなたはこうしたほうが良いと思う』という話をする必要があるわけです。でも、これってよく考えれば日本の企業でも十分に大切なこと。その意味で、ビジネスパーソンとしての総合力を身につけやすい場所なのかもしれません」

あらゆる国の、多様な才能が集まってつくられている、Booking.com。自由な発想から生み出されたこのサービスで、あなたも感性を刺激する旅行に出かけてみてはいかがだろうか?【ウォーカープラス/稲木圭祐】

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