新iDeCoは65歳まで可能に 50代以降でも始めたい初心者向け投資術

新iDeCoは65歳まで可能に 50代以降でも始めたい初心者向け投資術

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 2022年5月より、iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度が拡充された。従来、iDeCoの加入年齢は60歳までだったが今回の改正により65歳まで可能となる。関連して、iDeCoの受給開始時期も5年延長となり、最長70歳だったものが75歳へ変更となった。これらは、国民年金で繰り下げ受給を選んだ場合最長75歳まで延長できるようになることに足並みをそろえる形である。

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 iDeCoの加入年齢5年延長の対象となるのは、会社員など国民年金第2号被保険者に限られる点は注意したい。近年、定年年齢が65歳になる企業が増えているため、今回の制度改正の恩恵をこうむる人も少なくないだろう。該当する場合はiDeCo加入を検討してみてはいかがだろうか。

 このほか、2022年10月からは企業型確定拠出年金(企業型DC)に加入している人がiDeCoへ加入する際の要件緩和も予定されている。このように、国が推進している制度は長生きの時代へ向けてシフトチェンジしているようにも感じられる。

 たとえば現在59歳の会社員が、老後資金形成のためにiDeCoへの加入を検討していたとしよう。従来の制度であれば60歳までしか加入・運用ができないため約1年程度の運用期間となる。しかし、この5月から改正された制度にのっとると、65歳までの運用が可能であるため約6年はiDeCo制度の利用が可能となる。

 これまで投資経験のないシニア層では、これから新たに投資をするというのも容易ではないだろう。まずはiDeCoやつみたてNISAなど、税制優遇のある制度や国が推進している制度から取り組んでみてはいかがだろうか。

 のちに撤回されたが2019年に金融庁ワーキンググループが公表した、いわゆる「老後資金2000万円不足問題報告書」では、具体的な老後資金形成方法としてiDeCoとつみたてNISAを挙げている。いずれも長期投資・運用を基本とした仕組みであり、投資経験が薄い人でも選びやすい商品体系が確立されている。

 つみたてNISAは、iDeCoと違い加入要件がない制度である。つみたてNISAは、最長20年のなかで年間40万円の投資金額に対する運用益などが非課税となる仕組み。最長20年という期間から、シニア層から始めても意味がないのではないかと考える人も少なくない。しかし、あくまでも最長20年であって、必ず20年運用しないといけないわけではない。20年という期間の中で、長期的かつ安定した運用結果を目指し少額からコツコツ積み立てていく制度である。

 厚生労働省による令和2年・簡易生命表によると2020年の日本人の平均寿命は男性で81.64歳、女性で87.74歳と過去最高を更新している。これを基に考えると、一般的な定年時期である60歳以降からつみたてNISAを開始しても、最長20年という非課税運用期間のほとんどは活用できるのではないだろうか。

 iDeCoの最低掛け金は毎月5,000円から。つみたてNISAは金融機関によるが最低1,000円程度から手軽に始めることができる。これまで投資経験が薄い初心者では、各制度の最低掛け金からスタートすることをお勧めしたい。のちに増額することはできるので、まずは実際に経験してみるために少額で開始してみよう。

(大野 翠)

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