パナソニックとFiNC、家電とヘルスケアアプリを連動した共同実験

パナソニックとFiNC、家電とヘルスケアアプリを連動した共同実験

画像はイメージです。

 FiNCとパナソニックはFiNCが提供する「ヘルスケアサービス」とパナソニックの「家電」を活用して実証実験を開始する。実験では利用者の血圧に着目し、FiNCが提供するヘルスケアアプリとパナソニックの血圧計を連動させた生活習慣指導サービスを提供する。

【こちらも】FiNC、ウェルネス・ヘルスケア領域に特化した人工知能研究所設立

 取得したデータから利用者ごとの行動変容と血圧等のバイタルデータの関係を調査し、新サービス事業に向けた企画・検討を行う。将来的には人々の生活習慣や住環境のおける様々なデータを取得し、一人一人に最適化されたヘルスケアサービスを提案していくとしている。

 FiNCはヘルスケアの予防領域においてスマートフォンに特化したヘルスケアベンチャー。アプリを利用して食事・運動・休養といった生活習慣の改善を働きかけるヘルスケアサービスなどを手掛けている。

 個人向けには、プロの食事指導によるダイエットやトレーナーの指導によるヘルスケアジムなど、一人一人に合わせた解決策を提案。また法人向けには、アプリを利用した健康インセンティブプログラムや無料相談チャット、ウェルネスメニューの優待割引など従業員やその家族のためにサービスを提供している。

 

 一方でパナソニックは近年、家電領域を中心に新規事業の創出とそれに伴う人材育成に注力していた。これは起業からの歴史が長く大きな資産を抱え込まざるを得ない大企業病に対する危機感から来ている。

 「ものづくり」における大企業は生産力と営業力で圧倒できるものの、小回りの利くスピーディーな手法はもはや体質に合わない。そこでパナソニックは16年に社外に対するオープンイノベーションを積極的に取り入れる「ゲームチェンジャーカタパルト」というプロジェクトを開始した。社外とのオープンなやりとりにより迅速かつ大胆なプロジェクトを展開していくわけだ。

 その一環としてウェルネスサポート事業に注力、パナソニックの「家電」を通じて得られる使用者の行動記録や個人のバイタルデータを基に一人一人に合ったヘルスケアサービスを目指していた。

 この柔軟な方向性がFiNCの理念と一致、今回の共同実証実験へと結びついた。「家電」という領域は現在「ヘルスケアサービス」へと大きく傾きつつある。高齢化の進展による国内の需要にとどまらず、アジアを始めとする新興国でも関連市場が盛り上がりを見せていることも大きい。

 ソニーや日立製作所といった電機各社も不振の家電に変わる新たな事業の一つとしてヘルスケアに資源を集中している。今後もヘルスケア関連ビジネスを中心とした新規事業の創出は期待できそうだ。

関連記事(外部サイト)