市販のバンに搭載して持ち運べるATMが登場

一般車両に搭載して持ち運べるATMが登場 設置困難な場所でのATM取引を可能に

記事まとめ

  • OKI(沖電気工業)は一般車両に搭載できる"モジュール型ATM(現金自動預払機)"を開発
  • 場所をほぼ問うことなく、入出金、振込、通帳記帳・繰越、残高照会などが行えるように
  • 静岡銀行など、大型トラック等を使った金融機関の移動店舗は、既に存在している

市販のバンに搭載して持ち運べるATMが登場

市販のバンに搭載して持ち運べるATMが登場

車に搭載されたモジュール型ATM。(画像:沖電気工業発表資料より)

 OKI(沖電気工業)は、普通免許で運転可能な一般車両(商用バンなど)に搭載でき、顧客の家の軒先まで訪問することができる新商品「モジュール型ATM(現金自動預払機)」を開発した。既に販売は開始されており、10月から出荷となる。

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 これは、ATMの設置が困難である場所でのATM取引を可能とするための商品だ。金融機関向けに、3年間で1,000台の販売を目指す。なお、受注第1号機は島根県のしまね信用金庫に納入されることが決まっており、11月から運用が開始される。

 機動性を持ったATM、というのはこれが世に初めて現れたものではない。大型トラック等を使った、金融機関の移動店舗というものが存在する。たとえば一例として紹介すると、静岡銀行が、移動店舗車「しずぎんクルリア」なるものを運用している。内部にはATMがあるだけでなく、有人の窓口があり、各種ローン、資産運用の相談まで(※あくまで相談のみであって車内で貸付を行っているわけではない)できるようになっている。

 だが、この種の大型移動式店舗は、とにかくコストがかかる。車両は特注や特殊改造などが必要となるし、大型車両を運転するためには専用の免許を持った運転手が必要である。また、狭い路地や駐車スペースには入ることができない。

 これに対しモジュール型ATMは、市販のバンに積める、という点が優位性となっている。しかし、紙幣還流型ATMとしての基本的な機能はちゃんと備わっている。従来のATMの3つの機能、基本部、通帳部、紙幣部をそれぞれのモジュールとして分割し、無線対応を可能としているからである。これにより、場所をほぼ問うことなく、入出金、振込、通帳記帳・繰越、残高照会などが行えるようになっているのである。

 実際の運用としては、店舗やATMが空白となっている地帯の巡回、高齢者向け住宅への定期的な出張、イベント会場への乗りつけ、災害時のサービス提供などが想定されている。

(藤沢文太)

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