ソニーの「α7S II」、宇宙から4K映像撮影に成功 民生用カメラでは世界初

ソニーの「α7S II」、宇宙から4K映像撮影に成功 民生用カメラでは世界初

撮影された画像(写真: ソニーの発表資料より)

 ソニーは27日、フルサイズミラーレス一眼カメラ『α7S II』を用いて、国際宇宙ステーション(ISS)船外から撮影した4K (3840×2160)映像を公開した。一般人が普段使うような民生用カメラでの撮影成功は世界でも初めて。過酷で光の少ない宇宙環境からでも、高感度性能を発揮し、地上の様子を明瞭に映してみせた。

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 『α7S II』はヨーロッパの権威ある「EISAアワード 2016-2017」5部門で賞をとるなど、高いスペックを誇る。特に他と比べ抜きん出た高感度性能は国内外で評価されており、今回は低光量の宇宙空間でもノイズを抑え高解像度の4K映像をとらえた。

 動画では日本列島の昼夜の姿が、都市の街明かりと隆起する大地に象られ鮮明に浮かび上がっている。また、αユニバースの公式サイト英語版ではアメリカ東海岸の映像も掲載されている。

 加えて、宇宙放射線や急激な温度変化など宇宙特有の厳しい環境でも作動する耐久性と信頼性を有することも示された。『α7S II』はISSの「きぼう」日本実験棟に設置され、船外プラットフォーム用カメラシステムの内蔵カメラとして機能している。今も約400km上空で、地球を1周しつつ約90分ごとに静止画や4K映像を撮影中だ。

 なお、現在ISSの同棟ではJAXAが開発した球形ドローンも写真撮影を行っている。「Int-Ball」と呼ばれるこの自律移動型船内カメラは、従来のカメラ設置などにかかる手間を減らすため生まれた。筑波宇宙センターからの遠隔操作を受け、好きなときに好きな場所へ移動し、自由な角度から撮影できる。

 このカメラも静止画と動画撮影を行っており、その映像は地上の研究者や管制官がリアルタイムで確認可能だ。宇宙飛行士による撮影作業は作業時間の約10%を占めるが、その負荷を軽減すべく働いている。日本発のカメラが、ISSで活躍の場を広げつつある。

(小椋恒示)

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