「人手不足」倒産が過去最多に、2019年上半期 東京商工リサーチ調査

「人手不足」倒産が過去最多に、2019年上半期 東京商工リサーチ調査

人手不足関連倒産の推移(図:東京商工リサーチの発表資料より)

 高度経済成長期並みの有効求人倍率が続くなど人手不足が指摘される中、「人手不足」や「人材難」を理由とする倒産が2019年に過去最多となる恐れがあると、民間の信用調査会社、東京商工リサーチが8日発表した。2019年上半期(1月―6月)の「人手不足」関連倒産は191件で、2013年の調査開始以来、最も多かった昨年の上半期185件を3.2%上回った。特に求人難や従業員の退職を理由とする倒産が急増しているという。

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 同社によると、「人手不足」関連の倒産が最も多かったのは昨年の400件で、今年は昨年のペースを上回るペースで倒産件数が増えている。特に、6月に入って倒産件数が増えており、41件と今年に入って始めて月間40件を超えた。

 今年上半期191件の内訳をみると、最も多かったのは代表者や幹部社員の死亡、引退などに「後継者難」型が109件で全体の約57%を占めた。前年同期の「後継者難」型倒産は146件で25.3%減少した。

 一方で急増したのが、人手の確保が困難になり経営難に陥る「求人難」型と中核社員の独立や転職によって事業の継続が難しくなる「従業員退職」型。求人難を理由とする倒産は47件で、前年同期の19件に比べると約2.5倍に、「従業員退職」型は20件で、昨年同期10件の2倍となった。

 このほか、賃金などの人件費アップから収益が悪化した「人件費高騰」型が15件で、昨年同期より5件増加した。

 産業別にみると、最も多かったのが「サービス業ほか」の63件で前年同期50件に比べ、26.0%の増。次いで建設業33件(前年同期比3.1%増)、製造業22件(同31.2%減)などだった。増加率では、運送業の18件が昨年の100%増で最も高かった。

 厚生労働省のまとめによると、求職者1人につき何件の求人があるかを示す有効求人倍率は、ここ数年上昇を続けており、昨年4月以降は1.6倍以上と高度成長期以来の高い水準で推移している。

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