コロナ関連の破たん1874件に デルタ型拡大で景気見通し慎重 東京商工リサーチ

コロナ関連の破たん1874件に デルタ型拡大で景気見通し慎重 東京商工リサーチ

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 東京商工リサーチは27日、コロナ禍の影響で経営破たんした国内事業者数が1週間で32件増え、累計で1,874件(負債1,000万円以上)に達したと発表。デルタ型の感染拡大で医療体制が逼迫する中、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域が増えた。飲食業や小売業は、昨年に続き今年の夏も、書き入れ時の収益機会を失う。感染再拡大は世界で拡がり、部品供給の停滞でサプライチェーンに支障が出るなど、景気回復の見通しは立ちにくい。

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 東京都は27日、都内で新たに確認された新型コロナウイルス感染者数が4,227人だったと発表した。5日連続で前の週の同じ曜日を下回り、27日までの1週間における1日当り新規感染者の平均は4,185人(前週は4,722人、前々週は4,156人)。都によると、前週がお盆休みだったことによる前週比減少の可能性が高く、実際に減少傾向があるとは見てないという。また、重症患者数と入院患者は過去最多で、死亡者の数も増えており、医療体制の危機的な状況は引き続き深刻。

 厚生労働省は27日、自宅療養中のコロナ感染者が25日時点で11万8,035人だったと発表。東京、神奈川、大阪で自宅療養者が特に多い。重症者や重症化リスクの高い人を入院させる方針ながら、入院が必要と判断されたものの医療体制が追いつかず自宅療養中の感染者は2,802人いた。

 政府は27日、デルタ型の感染拡大を受け、北海道、宮城、愛知など8道県を新たに緊急事態宣言の対象とした。また、高知、佐賀など4県へ「まん延防止等重点措置」を適用。宣言の対象は21都道府県、重点措置の対象は12県となった。これら地域では、飲食店に対しては酒類提供の停止や時短営業を、大型商業施設に対しては入場制限等を求める。

 政府は26日、8月の月例経済報告にて、今後の景気を「感染拡大により下振れリスクの高まりに十分注意する必要がある」とした。7月下旬以降は自粛ムードが強まり、飲食業や小売業などが書き入れ時に収益機会を失った。英HISマークイット社が発表した8月の日本の複合製造業景況感(PMI)は45.9と、7月(48.8)を下回り、企業(製造業)においても景気見通しが下振れている。海外においてもアジアの一部で経済活動が止まり自動車などサプライチェーンに支障が出ている。

 新型コロナウイルスの世界における累計感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間28日午前10時時点で2億1,535万人超、死者数は448万人超。国別の最多は米国の3,869万人超、次いでインドが3,260万人、ブラジルが2,070万人。以下、フランス677万人、ロシア674万人、イギリス669万人、トルコ631万人と続く。

 直近4週間では、米国で360万人以上増えたのが目立つほか、インド、イラン、ブラジル、イギリス、インドネシア、フランス、トルコ、ロシア、マレーシア、タイで50万人以上増えた。日本はタイの次に多く48万人以上増え、累計141万人を超えた。

 かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスに関連する経営破たん事業者数が、27日時点で1,874件(負債1,000万円以上)に達したと発表。破たん企業が雇用していた従業員数の累計は、判明している数だけで2万43人(前週比319人増)に達した。

 デルタ型の影響は、現時点では飲食業や小売業に強く出ているところ、医療体制の逼迫が続けば幅広い業種へ波及するリスクがある。また、ワクチン接種で先行する欧米においても感染が拡大しており、世界的に景気の先行きを読みにくい状況が続く。

(dailyst)

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