築地市場の活気継承へ 「築地魚河岸」が正式開業

築地市場の活気継承へ 「築地魚河岸」が正式開業

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 東京都の築地市場の営業終了まであと5日となりました。2年前に築地の活気を引き継ごうと設けられた商業施設「築地魚河岸」で、市場移転を前にした10月1日、晴れて正式オープンの式典が開かれました。

 市場移転後の築地のにぎわいを継承するために造られた「築地魚河岸」は、市場移転後も残る築地場外市場に隣接し、水産や青果の仲卸業者など約60店舗が集まります。当初の市場移転のタイミングに合わせて2016年11月から営業を始めていましたが、この日が2年越しの正式オープンとなりました。式典で中央区の矢田区長は「これからが本番。食文化の街・築地を永遠に発展させようではありませんか」と呼び掛けました。グランドオープンとなった施設には、朝早くから多くの人が訪れ、活気にあふれました。

 ここでは早朝の時間帯は飲食業者などのプロ向けに、午前9時以降は一般の買い物客向けに築地ブランドとして信頼を築いてきた新鮮な食材の販売が行われます。訪れた買い物客は「やはり『築地』という場所に来たいので、築地に戻って来られる場所があるとありがたい」「市場移転がなければこの施設はなかった。こっちはこっちで一つの街になればいい」などと話していました。

 販売する側の仲卸業者も正式オープンの日を待ちわびていました。青果仲卸店は「やっと待ちに待った2年間我慢した。仲卸としての目利きの技を一般のお客さんとプロの方たちに理解してほしい」、鮮魚仲卸店は「築地ブランドをこれまで以上に良くしていきたい。築地の名前を汚さないよう頑張っていきたい」と話しました。

 築地の街のにぎわいを残すために並々ならぬ思いを抱く店もありました。2017年の8月、場外市場で起きた火事で店が全焼した食品問屋の菊屋中村は、築地魚河岸の屋上で仮営業を続けてきましたが、今後は本来あるべき場所で築地の活気を継承したいと意気込んでいます。店の中村幸男さんは「今も火事がなかったらと、夢を見てしまう。言葉に表せないぐらい頑張らければやっていけない」としつつ「過去のにぎわいと同じように戻ればいいと思う。成り行きに任せて頑張るだけ。負けないように頑張ります」と決意を語りました。

 この地で生きるさまざまな人の思いを乗せ“新しい築地の歴史”が始まります。