タクティカル感満点!ヘリノックスの軽量シェルター「Tac.フィールド4.0」【アウトドア銘品図鑑】

タクティカル感満点!ヘリノックスの軽量シェルター「Tac.フィールド4.0」【アウトドア銘品図鑑】

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それまでの常識を覆す軽量・快適チェア、そしてコットと世界のキャンプシーンに衝撃を与え続けているヘリノックス。

2015年に「ノナドーム」と「アルパインドーム」が登場して以降、新幕の噂はとんと聞かなかったのですが、この春、ついに待望の幕が大量投入されました。

前回のテントは山岳シーンが舞台でしたが、2019年は名前の頭に「Tac.(=タクティカル)」が入るキャンプ向きのシリーズ。テント2種、タープ1種、そしてシェルター2種です。

その中でも注目は、1〜2人利用向きのシェルター「Tac.フィールド4.0」(7万円/税別)。旬の軍幕を思わせるデザインでありつつ、4.1kg。しかも、DAC社のノウハウを詰め込んでいるから、ひとりでも建てやすいきめ細やかな設計となっています。
総輸入代理店のエイアンドエフに、いち早くその魅力を教えてもらいました。

■設営

スタッフバッグはこんな感じ。両側にファスナーが通っていて、タブを引っ張るとまとめてガバッと開く構造です。中身を確認しやすく、忘れ物防止に役立ちますね。収納サイズは70×19×H20cm。ロゴの下に面ファスナー(メス)が付いているので、別売の「Hello my name is パッチ」(540円)を貼り付けて自己主張してもいいですね。

ちなみにスタッフバッグの裏側はこんな感じ。デイジーチェーンが付いていて、タクティカルな雰囲気が購買意欲を刺激します。ピックアップトラックやルーフラックに載せるときは、振り落とさないよう固定するのに役立つかも?

本体には2本のポールとシェルター両端を結ぶスタンディングテープが通っています。説明書ではポールを装着してからスタンディングテープをペグで固定するとありますが、すでに何度も設営をしているエイアンドエフによると、先にスタンディングテープを固定するほうが設営はラクとのこと。ポールが生地を挟んでしまい、スタンディングテープをまっすぐ張れないこともあるためです。

ちなみに、一回り大きな6.0は前後同じ形ですが、こちらの4.0は前後の高さが異なっています。晴れていればどちらを前にしてもいいですが、雨天時は雨が流れ落ちてこないので前が高いほうが出入りしやすいんです。それに、なんといっても前が高いほうがカッコイイ。

設営時に前後を間違えないよう、購入後は前後どちらかのファスナータブの色を変えるなど工夫するとより簡単に設営できそうです。

ポールはY字になっています。左右対称に見えますが、シルバーとブラックで長さが異なっています。これによりルーフの前後で傾斜が生まれ、雨をスムーズに排出してくれるんですね。

開発当初はトレッキングポールを併用する計画だったそうですが、山岳シーンではなくキャンプをターゲットにすることでこの形になったとか。

ポールの黒い側は黒いキャップ、シルバー側は白いキャップに差し込みます。

ちなみに、ポールをキャップに差し込むので写真のように手を離してもしっかり固定されています。スタンディングテープを後から固定する場合でもポールがズレることはありません。

だから、スタンディングテープとポールの差し込み、どちら先にするかはお好みで!

スタンディングテープのグロメットにポールを差し込みます。

残り4カ所をペグダウン。今回は無風だったので使いませんでしたが、ガイラインは4本付属しています。

完成! ここまで説明を受けながら約15分。ストレートタイプのスタンディングテープのおかげで、ポールの位置が一度でバチッと決まるし、シェルターにありがちな「ペグで仮止めして、バランスを見ながら微調整する」という作業はほぼ不要。説明なしなら5分程度で設営できるでしょう。前のパネルは巻き上げ、3つのトグルで留めました。

キャノピーポールは付属していませんが、170cm程度のポールを用意して跳ね上げることも可能。このシェルターなら木を拾ってポールがわりにするか、ロープで木の幹まで引っ張っても雰囲気がよさそう。今回は片側の張り上げですが、前後を張り上げてもいいんですよ。

■居住性

全閉です。サイズは400×225×H175cmで、パネル部分は幅200cm。

ヘリノックスのタクティカルコットは190×68×H16cmですから、コット2台を並べて、ウイング部分に荷物を置くとちょうどいい感じです。ソロなら自転車などちょっと大きめの道具を入れておけるのがいいですね。

パネル脇に注目。V型に開けられるようになっています。全閉状態でも出入りしやすいですね。

「Tac.フィールド4.0」のポールはY字型。

ワンポールや2ポールのシェルターは、フロア面積が広くても上部空間が狭く、入ってみると「なんだかそんなに広くないな」と感じることがあります。これを解消するためにはポールを高くのばし、フロアをより広くするしかありません。けれどもその分重くなりますし、そもそも日本の区画サイトでは対応しきれません。

ヘリノックスは発想を転換し、シェルターでロッジ型テントの居住性を目指したと言います。その答えがY字型ポールというわけ。上部空間が広くなることでパネルの角度は垂直に近くなっていることがわかります。全高は175cmとさほど高くはないのですが、ゆったりと感じます。ちなみに、一回り大きな「Tac.フィールド6.0」は、Y字型ではなく十字型のポールです。

Y字にすると強度が不安に思いますが、耐久テストを行ったところ一般的なシェルターやテントと同等の強度を得ていることがわかったそう。これはうれしいですね。

写真ではちょっとわかりづらいのですが、前後パネル部分は遮光コーティングを施してあります。黒い部分がコーティングされている証なんですが、黒などの濃い色のコーティングはどうしても色ムラが出やすいそう。日本人的にはなんだか「色ムラ=遮光性がムラ」のように思ってしまいますが、その心配はないのだとか。本体はとても薄く、軽いのですが、この遮光コーティングのおかげで温度上昇はゆるやか。夏の朝もゆっくり休めます。

中央を通るスタンディングテープは、バックルで取り外せます。スタンディングテープは設営時に役立ちますが、テープがサンダルに引っかかることがあるので、長期滞在時で天候が安定しているようなら取り外しておくといいですね。

テープを取り外したらこのメッシュポケットにイン。撤収時は忘れずにテープを戻しておきましょう。

 
■強度

本体は75Dリップストップポリエステルで、力のかかる場所は別布で補強されています。黒いバイアステープもきれいです。ちなみに、ファスナーのタブはグローブで扱いやすいロープタイプになっています。

ポールのジョイント部分はアルミ削り出し。溶接や曲げ加工、プレスではなく、アルミ合金の塊を削って形作るので剛性が高く何よりも美しい! ヘリノックスは世界中の名作テントの屋台骨となるフレームを手がけてきたDAC社のブランドですから、アルミ削り出しでもコストを抑えることができるのだそう。他社が同等のポールを使うと、販売価格が数割高くなるとのこと。ありがたいことです。

付属ペグは当然DACのJ-Stakeペグ。軽くて強度があり、何よりもカッコイイ優秀ペグですが、地面によっては見逃して置き忘れてしまうので注意してください。目印がわりのロープを通すなどカスタムしておきたいポイントです。
*  *  *
「Tac.フィールド4.0」はメッシュパネルや裾のスカートなど、今どきの快適装備は備えていません。虫嫌いの人にはツラいかもしれません。けれどもタクティカルの名前を冠しているなら過剰な快適装備は不要だと許せるから不思議。虫をガマンしたくないなら、片側を貼り出してソロテントをインストールするカンガルースタイルにして対応すればよし。収納サイズは小さいけれども、それができるだけのゆとりがあります。

ユーザーそれぞれのスタイルを受け止める懐の深いシェルター、それが「Tac.フィールド4.0」です。

>> ヘリノックス(エイアンドエフ)

 

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(取材・文/大森弘恵)