オフ車の魅力をストリートで!新世代のドゥカティ「スクランブラー」はカスタムも楽しめます

オフ車の魅力をストリートで!新世代のドゥカティ「スクランブラー」はカスタムも楽しめます

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鋼管を三角に組んだ美しい“トレリスフレーム”を備える「モンスター」シリーズで、スポーツネイキッドバイクのスタンダードを確立したバイクブランドがドゥカティ。

そんな同ブランドが今、猛プッシュしているモデルが、「スクランブラー」シリーズ。2輪業界の昨今のトレンド、いわゆる“ネオクラシック”のド真ん中を行くキャッチーなバイク群です。

■レトロ風味と最新技術が融合したスクランブラーの新世代

ドゥカティのスクランブラーは、固有のモデル名ではありません。まだオンロードとオフロード用との分化が十分でなかった1950年代、オンロードスポーツにオフタイヤを履かせ、未舗装のコースで競えるようにしたマシンや、それらを模した改造を施したバイクが、いつの間にかスクランブラーと呼ばれるようになったのです。

そうした一般名詞をモデル名にしちゃうのは、イタリアンブランドの得意技(!?)。4輪でいえば、アルファロメオの「スパイダー」や「クーペ フィアット」、ちょっと懐かしい単語を引っ張り出してきたということでは、フィアット「バルケッタ」なんかがいい例かもしれません。

1960〜’70年代にかけて、ドゥカティは単気筒のスクランブラーモデルを販売していました。2015年に登場した「スクランブラー アイコン」は、懐かしいスクランブラーモデルのニュージェネレーションにして、アイコンのサブネームが与えられたシリーズ第1弾。

鋼管を三角に組んだトレリスフレームに、803ccの空冷L型エンジンを搭載します。ストリートファイターの先駆けとなったモンスターが、派手にペイントしてフレームを強調していたのとは対照的に、スクランブラー アイコンでは、フレームとエンジンをブラックアウト。一方、華やかなツートーンカラーのタンクで伝統の継続性をアピールします。

アルミのキャストホイールは、前が18インチ、後ろは17インチ。試乗車の足元には、ブロックの大きなオフルックのタイヤ(ピレリ「MT60RS」)を装着。高めの位置に置かれたハンドルグリップやフラットなシートなどが、“オフ”の雰囲気を醸し出します。

ちょっとレトロなテイストと新しい技術が上手に溶け合っているのも、スクランブラーシリーズの特徴です。例えば、ターンシグナルランプ(ウインカー)にはLEDが採用されていますが、ヘッドライトにはあえて、ガラスのレンズが使われます。エンスージアストの人なら、飛散防止のテープを模した“?字”の支柱を見て、ニヤリとすることでしょう。

スクランブラーを名乗りながら、マフラーは高い位置ではなく、マスの集中化を意識して“低く”“短く”まとめられています。リアがフェンダーレスに見えるデザインも、今っぽいですね。スクランブラー アイコンの軽快な走りを予感させます。
■ドゥカティ自ら積極的にバリエーションを拡大

スクランブラーシリーズは、“ネオクラ”ブームを加速させたもうひとつの特性も抜かりなく備えています。それは“カスタムされること”を前提とした作り。ハンドル、シート、前後フェンダー、マフラー、タンクなどはすぐに取り外せるので、容易にカスタマイズできるんです!

ドゥカティ自身も、バリエーションの拡大に積極的。スクランブラー アイコンを皮切りに、スポークホイールを履いてリアフェンダーを生やした「スクランブラー クラシック」や、前輪を19インチ化してフロントフェンダーの位置を上げ、オフロードテイストを強めた「デザートスレッド」、逆に、フロントを17インチ、ハンドルをセパレート化してオンロード性を追求した「カフェレーサー」などを展開。そのほか、「ストリートクラシック」、「マッハ 2.0」、「フルスロットル」など、アフターマーケットの対応が間に合わない勢いで、スクランブラーの亜種が増殖中です!

こうしたモデルを一種のセミオーダー、つまりカスタマイズの方向性を示す“入り口”と捉え、さらに自分らしいカスタムを“深化”させるのが、ネオクラモデルとの遊び方なのかもしれません。
■上体がのけぞるほどの加速も味わえる!

スクランブラーシリーズのエンジンは、アイコンの803cc(73馬力)を中心に、「スクランブラー1100」などにも積まれる1079cc(86馬力)に加え、日本市場を見据えた399cc(40馬力)版(「SIXTY2」)もラインナップされるのがうれしいところ。いずれも空冷L型2気筒です。

スクランブラー アイコンに跨って走り始めると、Lツインがにぎやかなビートを奏でます。最高出力73馬力は8250回転、最大トルクの6.8kgf-mは5750回転で発生するという、日常的に使いやすいエンジン。中低回転域からのトルクが豊かです。表面的なスペック以上に底力のあるパワーユニットで、試しにフルスロットルを敢行すると、4000回転も回せば上体がのけぞるほどの加速を見せます!

着座位置の自由度が高いシートに高めのハンドルと、アップライトで無理のないポジションを取れます。「いざ!」という時の加速力を秘めつつ、景色を眺めながら淡々と流してもいいですし、6速ギヤを駆使し、スクランブラーらしい軽快な走りを楽しむのもアリ。

ハンドリングは穏やか寄りに素直なので、気持ち的にシャカリキにならなくてもスポーツできます。ちなみに、オン/オフ両用を謳うピレリ製エンデューロタイプタイヤMT60RSは、舗装路でもカーブでブロックがよじれることなく、思いのほか、しっかりした乗り味。「オフテイストを盛り込んだストリート」という、アイコンの立ち位置にピッタリですね!

ドゥカティのスクランブラー アイコンには、110万5000円(イエロー62’)と、112万円(オレンジ・タンジェリン)のプライスタグが付きます。ベーシックなモデルとして、シリーズ中では抑えられた価格設定。その余裕を活かし(!?)、購入後、アイコンをどう楽しむかは、アナタ次第です!

<SPECIFICATIONS>
☆スクランブラー アイコン
ボディサイズ:L2100×W855×H1150mm
車両重量:189s
エンジン: 803cc L型2気筒(空冷)
トランスミッション:6速MT
最高出力:73馬力/8250回転
最大トルク:6.8kgf-m/5750回転
価格:112万円(オレンジ・タンジェリン)

(文&写真/ダン・アオキ)

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