日本を代表する人気車が激変!新しいトヨタ「カローラ」は走りも使い勝手も上出来です

日本を代表する人気車が激変!新しいトヨタ「カローラ」は走りも使い勝手も上出来です

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トヨタ「カローラ」の初代モデルがデビューしたのは、半世紀以上前の1966年。以降、世界中のマーケットでヒットを記録し、数々の販売記録を打ち立ててきた。

そんな偉大なカローラが、フルモデルチェンジで12代目へと進化。今回は、その激変ぶりを5つのポイントからお伝えしたい。

■約10秒に1台の新車がユーザーの元へ

1969年から2001年まで、33年間連続で日本の年間乗用車販売ランキングにて1位の座に君臨したカローラは、現在も、世界で年間約150万台を生産。スバル全体の年間生産台数が全車種合わせて約100万台と聞けば、いかにカローラが売れているのかが分かるはず。

さらにカローラは、単一車種での年間生産台数世界1位を記録し続け、累計販売台数は約4800万台を記録。“累計販売台数世界1位”のクルマとして、ギネス記録に認定されている。そして、こうしている今も、約10秒に1台のペースで、世界中のユーザーの手に新車が渡っているのだ。

こうして記録を並べるだけでも、その人気と輝かしい歴史にスゴさを感じさせるカローラ。このモデルは日本を代表するセダンであると同時に、世界のスタンダードカーにもなっているのだ。

ちなみに、今回フルモデルチェンジしたのは、複数のモデルが展開されるカローラシリーズのうち、セダンの「カローラ」とステーションワゴンの「カローラ ツーリング」の2モデル。5ドアハッチバックの「カローラ スポーツ」は、今回登場した2モデルに先行し、約1年前にデビューしている。
■サブネームを変更して新たな名前で勝負

新型カローラを語る上で外せないポイントその1は、名称の変更だ。

セダンとステーションワゴン、そして5ドアハッチバックというボディバリエーションこそ従来モデルと同じだが、新型はセダンをカローラ アクシオからカローラへ、ワゴンをカローラ フィールダーからカローラ ツーリングへと“サブネーム”を変更した。

その背景にあるのは、新世代のカローラへと生まれ変わるに当たっての、イメージの刷新。セダンもワゴンもボディサイズは先代に比べて大きくなり、デザインもグッと伸びやかに。そこに込めたトヨタの狙いは、カローラブランドの若返りにほかならない。

こうした若返りのねらいは、インテリアのカラーコーディネートからも感じ取れる。例えば、最上級グレード「W×B」のシート生地には、そのグレード名通り、白(White)と黒(Black)のコンビネーションカラーを採用。これまでカローラの内装といえば地味な印象が強かったが、新型はそうしたイメージを払拭している。

そんな新型カローラにおける2番目のトピックが、基本設計を海外仕様のそれと共通化したこと。実は、過去2世代モデルに使われていた車体は日本独自に設計されたもので、プラットフォーム自体、海外向けのものとは異なっていた。その理由は、海外向けカローラが、各国のマーケットニーズによってサイズ拡大を求められたのに対し、日本では“小さなクルマ”が好まれるからだ。

しかし新型は、基本設計を海外仕様と共通化。日本のカローラとしては初めて、全幅が5ナンバー枠を超え、3ナンバーサイズとなった。先代に比べると、全長はセダンでプラス95mm、ワゴンはプラス85mm、全幅はいずれもプラス50mmとサイズアップしている。

しかし、日本向けの新型カローラは、海外仕様と全く同じではない。採用されたプラットフォームや基本設計こそ同じながら、ホイールベースや荷室長を抑えることにより、海外仕様と比べてセダンは135mm、ワゴンは155mmも全長を短くしている。さらに全幅も、それぞれ35mm、45mmもスリム化。つまり日本仕様のカローラは、海外仕様と比べてひと回り小さいのだ。

では、なぜ日本仕様だけボディが小さいのか? その理由は、歴代モデルを乗り継いできたカローラオーナーへの配慮にほかならない。車体を大きくし過ぎると、自宅の駐車場に入らない、とか、大きな車体では運転が不安、といったユーザーが出てくる。そうした声に対する思いやりが、新型のサイズ設定から感じられる。

事実、新型カローラは、ボディサイズこそ大きくなっているが、サイドミラーを格納した時の車体幅は、従来型とほぼ同じ。さらに15インチタイヤ装着車の最小回転半径は、従来比わずか10cmアップの5.0mに抑えている。その上、ドア内張りの設計を工夫することなどで、ドアを開けた際の車体とのすき間を従来型と同等にしている。

開発を担当したエンジニアによると「ワゴンはリアサイド部の内部構造まで日本専用設計としています。そのためには膨大なコストを必要としましたが、日本のユーザーの皆さんのためには必要なことだと考えて実施しました」と語っている。つまり、新型カローラのボディサイズは、トヨタの本拠地である日本のユーザーに向けた配慮が具現したもの、といっていいだろう。
■ナビは車載タイプではなくスマホナビが基軸に

新しいカローラにおける3つ目の注目点は、ナビゲーションシステムに関して新たな方針を採り入れたこと。それは、一般的な車載カーナビを前提とせず、スマホのナビを基軸とする、というものだ。

新型カローラには、ナビ機能のないタッチパネルディスプレイ(標準は7インチ。オプションで9インチも選べる)が組み込まれていて、そこへスマホを接続することで、カーナビとして活用できるようにした。

そのためのアプリとしてトヨタが採り入れたのが、LINEと手を組んでスタートさせた「LINEカーナビ」。無料アプリとして誰でも入手でき、クルマに接続するとカーナビとしても機能する。音声だけでほぼすべての操作を行えるのも、LINEカーナビの特徴だ。ちなみにオプションとして、「Google Map」や「Yahoo!カーナビ」を利用できる、Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応する。

もちろん、従来通りのナビも設定しているが、それはあくまでオプション。とはいえ、販売店オプション品なので、クルマを購入した後に入れ替えることもできる。まずは、タッチパネルディスプレイ&LINEカーナビを使ってみて、それに満足できなければ車載カーナビにシフト、という選択がオススメだ。

新型カローラで外せないポイントその4は、パワートレーンのラインナップ。パワーユニット自体は、「プリウス」と同じ1.8リッターのハイブリッドのほかに、1.8リッターの自然吸気と1.2リッターのターボという、ふたつのガソリンエンジンを用意している。

4WDがハイブリッド仕様にしか設定されないといったラインナップを考えると、販売のメインに据えられているのはハイブリッド仕様なのだろう。

 

そんな中、「そう来たか!」と驚かされたのが、1.2リッターターボに組み合わされるトランスミッション。なんと、6速MTのみの設定なのだ。イマドキ、しかもスポーツカーでもないベーシックなセダンとワゴンで、MTしか選べない仕様があるなんて! ビックリして開発担当者に聞くと、実はカローラのMT仕様には、一定の需要があるのだという。

ちなみに、5ドアハッチバックのカローラ スポーツでは、1.2リッターターボにMTとAT(CVT)が設定されている。
■期待を上回る走りの良さ

新型カローラのキーポイントその5は、なんといっても走りの良さ。最近のトヨタ車は、どれも走りのレベルが大幅に高まっていて、基本的な走行性能において大きなハズレはない。しかし、新しいカローラの走りには、正直、驚いた。走りの水準がものすごく高く「カローラでこれほどとは!」というレベルに達していたのだ。

もちろん「ものすごく高いスピードでコーナーを曲がれる」とか「スポーツカー顔負けの俊敏性」といった話ではない。いうなれば、走っている時のクルマの挙動が素直で、運転していても乗っていても疲れないのだ。

アクセルを踏む、ハンドルを切る、ブレーキをかける…そんなドライバーの動作に対して反応の遅れがなく、その反応自体もギクシャクすることなく自然。さらには、走行中に乗員に伝わってくる揺れが少なく、ロールと呼ばれるハンドルを切った際の車体の傾きも自然で快適なのだ。「カローラの走りが大したことない」という悪評は、すっかり過去のものとなってしまった。

新型カローラのセダンとワゴンは、発表から1カ月ほどで約1万9000台ものオーダーを受けたという。初期の販売状況を見る限り、今回のフルモデルチェンジは成功といっていいだろう。ちなみに、そのうち3分の2以上となる1万3700台が、ワゴンのカローラ ツーリングだという。日本におけるカローラといえば、今やワゴンの時代なのである。

<SPECIFICATIONS>
☆ツーリング ハイブリッド W×B
ボディサイズ:L4495×W1745×H1460mm
車重:1390kg
駆動方式:FF
エンジン:1797cc 直列4気筒 DOHC + モーター
トランスミッション:電気式無段変速機
エンジン最高出力:98馬力/5200回転
エンジン最大トルク:14.5kgf-m/3600回転
モーター最高出力:72馬力
モーター最大トルク:16.6kgf-m
価格:279万9500円

<SPECIFICATIONS>
☆ハイブリッド W×B
ボディサイズ:L4495×W1745×H1435mm
車重:1370kg
駆動方式:FF
エンジン:1797cc 直列4気筒 DOHC + モーター
トランスミッション:電気式無段変速機
エンジン最高出力:98馬力/5200回転
エンジン最大トルク:14.5kgf-m/3600回転
モーター最高出力:72馬力
モーター最大トルク:16.6kgf-m
価格:275万円

<SPECIFICATIONS>
☆S
ボディサイズ:L4495×W1745×H1435mm
車重:1300kg
駆動方式:FF
エンジン:1797cc 直列4気筒 DOHC
トランスミッション:CVT(手動変速モード付き)
最高出力:140馬力/6200回転
最大トルク:17.3kgf-m/3900回転
価格:213万9500円

(文/工藤貴宏 写真/&GP編集部)

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