実は民泊が第二次ブーム!? 今から始めるべき民泊[2.0]

実は民泊が第二次ブーム!? 今から始めるべき民泊[2.0]

Airbnbの登録件数の推移・物件数は激減したが競争相手の減少でむしろチャンスに 図版/ブリッツアーティストエージェンシー

 ’18年6月に施行された新法で第二の幕開けとなった民泊。今から始めるには遅きに失した感は否めないが、衰え知らずのインバウンド効果で民泊市場は再活況。ローリスク・ハイリターンで今から稼ぐ秘策を、実践者に聞いた!

◆第2次ブーム到来で月利200%も!? [民泊2.0]で稼ぐ

 民泊に再び、スポットライトが当たっている。昨年6月に法改正があり、ブームは冷めたかに見えたが、今からでも十分、商機がうかがえるというのだ。民泊コンサルサイト「エアプロホスティング」を運営する岡田塁氏が市況を語る。

「安倍内閣が推進するインバウンド政策により、宿泊施設の需要は高まる一方です。にもかかわらず不動産管理組合の98%が民泊を許可していません。つまり、需要に供給が追いついていない状況になっている。民泊事業は再びブルーオーシャンなんです」

 そんな民泊市況の好転にいち早く目をつけたのが、個人投資家の皆川賢太氏だ。

「第1次民泊ブームの際は指をくわえて見ていることしかできず、悔しい思いをしました。しかし、民泊新法の施行によりライバルが減った今がチャンスだと思い、昨年12月、新大久保にある家賃7万5000円の物件で民泊事業を開始。敷金・礼金や家具を揃えたりと、初期費用は約50万円ほどで、月々にかかるランニングコストは家賃と光熱費、Wi-Fi、清掃費で10万円弱です。開始からまだ3か月ですが、稼働率は平均90%ほど。1泊当たりの単価は1万4000円で、始めて4か月目から20万円の不労所得を得ることに成功。もちろん、初期費用の回収も済んでいます」

◆民泊事業を個人で行うのは非現実的

 1物件につき月約200%の粗利とは、従来の不動産投資ではあり得ない数字だ。そんな民泊事業の実務の流れとは?

「まずは物件選びです。個人投資家なら、民泊物件を専門に取り扱う不動産サイトを活用するのが王道です。ただし、いざ申し込むと実は民泊NGだったりするので、不動産会社や大家さんに民泊可能な物件かどうか、念押しする必要があります」(皆川氏)

◆地域によってウケる内装を意識する!

 首尾よく物件が決まれば、次は家具やインテリア選び。内装を固めて準備ができれば、AirbnbやBooking.comといった宿泊予約サイトに登録する。

「中国人は黄色が好きなので、部屋の差し色にクッションカバーを黄色にするといった工夫は効果的でした。家具はイケアも使用しますが、他からも吟味して購入。登録が完了すれば、稼働開始。お客さんの9割は訪日外国人なので、英語・中国語・韓国語の対応は必須。部屋にマニュアルを常備するのはもちろん、予約の受け付けも外国語でやりとりするので、慣れるまでは大変です」(同)

 ここまですべてを個人で行うのは、あまりに現実的ではない。かく言う皆川氏も「アウトソーシングの活用は必須。信頼できる専門家を頼ることが大事」と語る。

◆<岡田氏が運用する民泊物件>

渋谷・恵比寿

家賃 18万円/面積 45u/初期費用 90万円

月間売上は90万円。渋谷・恵比寿駅から徒歩10分。最大6人宿泊可能な1LDKマンション。シングルベッドを多めに配置し、グループ客にも対応

渋谷・道玄坂

家賃 16万8000円/面積 20u/初期費用 80万円

月間売上は40万円。渋谷駅徒歩4分と駅近がウリ。最大3人が宿泊可能なワンルームマンション。ビジネス利用も多く、出張の日本人にも好評

池袋

家賃 11万5000円/面積 25u/初期費用 70万円

月間売上は35万円。池袋駅から徒歩8分。最大5人まで宿泊可能な1Kマンション。家族や友達同士など、グループ客での利用が多い

品川

家賃 28万円/面積 80u/初期費用 100万円

月間売上は70万円。品川駅から徒歩15分。最大9人まで宿泊可能な3LDKの戸建て。戸建てならではの構造から、家族連れにウケがいい

新小岩

家賃 25万円/面積 90u/初期費用 100万円

月間売上は65万円。新小岩駅徒歩5分。最大12人まで宿泊可能な3LDKの戸建て。新小岩駅からディズニーランドまで直通バスがあり人気を博す

◆個人投資家の7割が民泊に失敗する

 前出の岡田氏も投資家から物件を請け負う民泊コンサルを手がける一人。現在、60軒ほどの民泊部屋を運営しており、ノウハウを蓄積中だという。

「物件選びから立地に合った収益最大化を図るためのインテリア設営。そして宿泊予約サイト用の写真撮影、ゲストとのコミュニケーション、清掃業者の手配まで、実務に関わるほぼすべてを行っています。売り上げを安定してキープするためには複数サイトに登録することもとても重要。AirbnbやBooking.comを同時に一括管理できるシステムを開発し、お客さんの取りこぼしがないよう努めています」

 いくらブームが来ているとはいえ、差別化なしに稼げるほど甘くはない。それでも勝ち得る民泊物件とは、どんなものなのか?

「民泊は物件選びがすべて。ここで失敗すると、我々にもどうすることもできません。体感ですが、個人の方が選ばれた不動産では7割失敗するでしょう」(岡田氏)

 では、具体的にどのような物件を選べばいいか。

「物件選びは立地がすべて。基本的には繁華街が望ましく、鉄板は新宿と渋谷。観光地だと浅草や秋葉原が根強い集客力を持っていますね。大型物件が多い地方にも注目しています。間取りは広ければ広いほどいい。ホテルとの競合や、今後、競争が激化することを見据えると、狭い物件では収益性を圧迫するからです。広い物件ならばベッドをたくさん置くことで、単価の高いグループ旅行の顧客を取り入れられる。この差は大きいです」(同)

◆180日ルールは正攻法で乗り越える

 岡田氏が運用する民泊物件は家賃の3〜5倍の売り上げを記録。ここから運営代行に15%、予約サイトに3〜10%ほどの手数料を払っても、相当な利回りだ。

 だが注意すべき点はある。民泊新法が定める180日ルールだ。

「民泊特区である大田区や大阪なら365日営業可能ですが、基本的には年間180日しか営業することができない。よって、残りの日数は不動産をどのように運用するかも考えなければなりません。もちろん自分で住むのもいいですが、民泊の場合、不動産のオーナーとは転貸借契約を結んでいるので、マンスリー賃貸など民泊以外のまた貸しも可能です」(皆川氏)

 ローリスク・ハイリターンを狙える民泊投資の出現により、売買や賃貸の時代は終わった。検討の余地は大いにアリだろう。

【岡田 塁氏】

民泊コンサルタント。サムライ・インターナショナル代表。’14年から民泊に参入、現在は約60件を運営する。https://hosting.airprofits.com/

【皆川賢太氏】

個人投資家。’84年生まれ。ネット広告や不動産を手掛ける株式会社LIBERTY代表。個人投資家として、昨年末より民泊にも参入した

取材・文/櫻井一樹 浜田盛太郎

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