N国党、立花党首や丸山議員の、「参院埼玉補選前に知っておくべき」発言<N国徹底解剖・Part2>

N国党、立花党首や丸山議員の、「参院埼玉補選前に知っておくべき」発言<N国徹底解剖・Part2>

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◆Youtubeを全て視聴 立花党首らの問題発言とは

 ここ最近ニュースを賑わせている「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首。

 7月の参院選で当選してから、マツコ・デラックスさんを使った炎上商法や、対談動画における「あほみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう、みたいな」発言、N国に所属していた議員に対する脅迫容疑で書類送検、さらにわずか2ヶ月ほどで参議院議員を辞職し、参議院埼玉選挙区補欠選挙への出馬など、話題には事欠かない。

 過激な発言や炎上商法と呼ばれる手法に多くの批判が集まる一方、「N国がどのような政党なのか?」や「立花氏がどのような人物なのか?」などを知る人は少ない。そこで、立花氏やN国を分析するために、立花氏のYouTubeチャンネルの動画1406本を、全て視聴することにした。

 第2弾では、N国党議員たちの過去の問題発言について分析していく。

◆「戦争」発言を繰り返した丸山穂高議員

 N国党のホームページによると現在、参議院に1人(立花氏が補選に立候補したため、10日に自動失職。今年7月の参院選挙で、N国比例名簿で次点だった浜田聡氏が、繰り上げ当選となる見通し)。衆議院に1人。地方議会に30人の議員が在籍している。

 立花氏は動画内(2018/10/10)で、N国党の議員に関し「左翼も右翼も保守も革新も公認します」と述べている。このように、「NHKをぶっ壊す!」以外に党から政治信条を求められないため、N国党には過去に過激な発言をし、批判を浴びた議員も在籍している。

 国後島へのビザなし訪問中に「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」などと発言し、日本維新の会を除名された丸山穂高衆院議員は、入党後にも「(竹島について)戦争で取り返すしかないんじゃないですか」と発言し再び批判を浴びた。

 丸山議員からすれば、”リアリストな俺からしたら、北方領土と竹島を取り返す方法は戦争しかないだろう”とでも言いたいのかもしれないが、国連憲章2条4項で戦争は禁止されているため、丸山議員の発言は現在の国際秩序の中で最も非現実的でルール違反な選択肢だ。そのような案しか提案できない丸山氏は、政治家として外交・安全保障を考えることを放棄しているとも受け取れる。

 立花氏は、動画内(2019/08/18)で、「ろくに仕事もせずたくさんのお給料を貰っている人」を既得権益者と呼び、「政治家、ろくに仕事しない人多いですよね」と発言している。立法の仕事をしない政治家を強く批判している立花氏が、丸山議員を自党に受け入れるのはあまりに矛盾した行為だ。

 その他にも、過去に「辻元清美を射殺しろ!」と発言した中曽ちづ子川西市議。この発言の真偽をTwitter上でユーザーから問われた際に、中曽氏は「辻元清美を〇〇はプライベートで冗談で言いましたがそれって民族差別じゃないですよねー」(2019/08/06 AM08:30)と発言している。

◆立花孝志は本人の言うとおりレイシストではないのか?

 立花氏は2019年4月29日「4人の除名を決定しました・極右思想の人が居なくなってスッキリしました^^これからも国民の皆様をNHKからお守りさせて頂きます。」というタイトルの動画内で、党へ130万円を払わなければならないルールを守らなかったとして、4名を除名処分にしたと報告した。

 その中に過去にヘイトスピーチを繰り返していた沓澤亮治豊島区議や佐々木千夏杉並区議が含まれており、立花氏も「あのレベルになるともうなんか新興宗教」と評し、「N国から極右思想の人がいなくなってよかった」と発言していた。

 また、立花氏は2018年10月10日の動画内には「立花孝志は右翼でもレイシストでもありません。中道です」というタイトルを付けている。

 では本当にN国党に、極右思想やレイシズムは存在しないのか?

 その答えはNOだ。

◆「右翼」や「左翼」といったイデオロギー以前の問題

 立花氏は、元吹田市議会議員の神谷宗幣氏との対談動画(2019/09/19)内で「(増加する世界人口への対応について)あほみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう、みたいな」や「(貧しい国や地域の人たちを)人間と思えない」、日本から貧しい国の住民への教育支援に対し「犬に教えるのは無理。犬に近い。世界中の人間には、それに近い人が圧倒的に多い」と発言した。

 その後の反論動画(2019/09/27)で、「どっかの国の人たちを殺してしまおうとか、そんなつもりはさらさらない」と発言したが、問題となった発言の撤回はなかった。

 立花氏の支持者の中には、「切り取りだ」や「全部見ると言っていることは当たり前のことだ」と発言している人がいたので、問題となっている動画を全編通して何度か見たが、何度見ても立花氏の発言には全く同意できなかった。

 国際法において犯罪とされている集団虐殺を容認する発言や、貧しい国の人たちを犬呼ばわりする人種差別発言などは決して許容されるべきものではない。

 以上のようなN国党議員の発言は、「右翼」や「左翼」といったイデオロギー以前の問題であり、国際社会が築き上げてきた「人権」や「国際平和」といった概念を否定するものだ。

 第2弾では、N国党議員の過去の発言を取り上げた。立花氏の「NHK問題を取り組んでくれれば、どんな思想でもよい」という考え方のとおり、様々な思想を持った人がいるのは確かだろう。しかし極端で過激な思想も少なくなく、このままいけばNHKをぶっ壊す前に、日本や世界をぶっ壊し兼ねない発言があったことを忘れてはならないだろう。

<文/日下部智海>

【日下部智海】

明治大学法学部4年。フリージャーナリスト。特技:ヒモ。シリア難民やパレスチナ難民、トルコ人など世界中でヒモとして生活。社会問題から政治までヒモ目線でお届け。

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