実績を吟味してハイリターンをゲットする「アクティブ型ファンド」の戦略とは?

実績を吟味してハイリターンをゲットする「アクティブ型ファンド」の戦略とは?

CORA / PIXTA(ピクスタ)

 前回、自分年金で2000万円を目指す戦略を立てる上で、安定型のインデックス型についての戦略とおすすめ銘柄を専門家に解説してもらった。

 今回は、より攻撃的に資産を増やせるアクティブ型ファンドにおける戦略を聞いてみたい。

◆アクティブ型・個人投資家の戦略

「中長期的な成績や流出入額などもチェックしますが、最重要視しているのは、ファンドの運用理念や哲学がはっきりしていて共感できるか否かなど、“顔が見える”ファンドを選ぶことです」

 そう語るのは個人投資家のShimoyama氏。インデックス型は指標との連動を目指すために数多くの企業に薄く広く%且曹キるのが基本だが、彼が積み立てを行うアクティブ型はファンドマネジャーが選び抜いた数十社の株への長期投資を行う“厳選投資型”の投信が多数を占めている。

◆運用哲学に共感できるファンドを厳選して投資

「運用の鍵を握るファンドマネジャーが経営者との面談や調査を経ながらいい企業=価値が高まる企業≠厳選して運用するファンドに資金を託したほうが、まんべんなく投資するよりも社会全体プラスになると思うし、結果として投資家にもリターンがしっかり返ってくる公算が高いと考えています」

 こうした視点で投信を選ぶようになった結果「おかげさまで悪くないリターンを得られ続けている」というShimoyama氏。ファンドの理念を見定めるべく、現在も運用会社が投資家向けに開催する報告・説明会には積極的に足を運んでいるという。「運用はプロにお任せ」が投信の基本だが、こうした密なコミュニケーション、納得してお金を託せるだけの信頼も積み立てを成功させる重要な要素なのだ。

◆「つみたてNISA」を使うならアクティブ型はこれを選べ!

 これから運用を始めるなら、運用利益や分配金が非課税になる「つみたてNISA」も活用したいところだ。

「現在は『手数料の安さ』『運用の安定性』など条件を満たしたインデックス型148本、アクティブ型18本(11月27日時点)が金融庁によって対象商品に選ばれています。どちらも選ぶ際のポイントはここまで見てきた方法と変わりません」(マネーコンサルタントの頼藤太希氏)

 そこで、識者が語った条件に比較的マッチするつみたてNISA対象のアクティブ型を5つ厳選。ぜひ運用の参考にしてほしい。

◆<つみたてNISA対象のアクティブ型>

※2020/2/12時点

◆ひふみプラス

信託報酬:1.078%

基準価額:4万572円

純資産総額:5376億円

リターン(年率)

1年:14.32%

3年:10.91%

5年:12.16%

◆eMAXIS NYダウインデックス

信託報酬:0.66%

基準価額:2万3341円

純資産総額:119.67億円

リターン(年率)

1年:6.55%

3年:17.40%

5年:11.05%

◆ハッピーエイジング20

信託報酬:1.617%

基準価額:1万5170円

純資産総額:174.87億円

リターン(年率)

1年:10.57 %

3年:4.93%

5年:4.47%

◆セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

信託報酬:0.63%

基準価額:1万58929円

純資産総額:2046.25億円

リターン(年率)

1年:13.34 %

3年:6.55%

5年:3.63%

◆世界経済インデックスファンド

信託報酬:0.55%

基準価額:2万4217円

純資産総額:684.99億円

リターン(年率)

1年:11.62%

3年:6.58%

5年:3.09 %

◆アクティブ型・シャープレシオと中長期の実績で吟味

 大きなリターンが期待できるのが積み立て投信のアクティブ型。リスクが高まるため、より慎重に商品を選びたいが、ポイントは?

「シャープレシオという指標が参考になります。この指標は投資のリスクの大きさに比べてどれだけリターンを得られるか、すなわち運用効率の高さを示すもの。アクティブ型を選ぶ際には同ジャンルでシャープレシオが高いものがオススメです」(マネーコンサルタントの頼藤太希氏)

 また、指標との連動を目指すインデックス型とは異なり、過去の運用実績が大きな判断基準となるのも特徴だ。

◆実績を吟味して優良ファンドを厳選しハイリターンをゲット!

「最低でも過去3年以上好成績を残し続けているものを選びたいですね。もちろん、さらに長期間にわたり好成績を残しているものはより優秀と言えます」

 資金流入額の堅調さと、純資産総額の適切さも重要だと頼藤氏は続ける。

「資金が流出し続けているものは避けるべき。運用成績上位を占めるのは中小型株ファンドですが、適正な純資産総額は200億〜300億円。これを大幅に超えると、大型株にシフトせざるを得なくなり、運用成績は悪化します」

POINT 1 同ジャンルでの運用効率の良さを重視

 同程度のリスクを取る商品群での収益性の高さを示す指標・シャープレシオ。「数値が大きいほど運用効率が良いとされ、1を超えればかなり優秀」(頼藤氏)

POINT 2 純資産総額は“適切”か

 アクティブ型の純資産は200億〜300億円が適正だそう。「金額が多すぎても少なすぎても売買がしづらく、利益も出にくくなる」(頼藤氏)

POINT 3 中長期の成績をしっかりチェック

 「判断基準として5年以上は欲しいところ。多少の浮き沈みがあっても、いい成績を残せていれば今後も伸びが期待できる優秀な商品と言えます」(頼藤氏)

◆<プロ厳選のインデックス型6選>

<先進国株式>

セゾン資産形成の達人ファンド

リターン(年率)

1年:20.73% 3年:12.42% 5年:8.84%

基準価額:2万3901円

純資産総額:949.31億円

シャープレシオ:0.91(3年)

「アクティブ型おしては信託報酬がかなり低め。米国株・欧州株のバランス良好」(頼藤氏)

<国内株式>

厳選投資[スパークス・新・国際優良日本株ファンド]

リターン(年率)

1年:17.21% 3年:12.35% 5年:12.42%

基準価額:3万7397円

純資産総額:1040.68億円

シャープレシオ:0.85(3年)

「15銘柄程度に集中投資ながら、リスク(標準偏差)は低め」(頼藤氏)

<国内株式>

東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン

リターン(年率)

1年:22.46% 3年:30.01% 5年:21.56%

基準価額2万9170円

純資産総額:428.37億円

シャープレシオ:1.64(3年)

「シャープレシオがずば抜けて優秀」(頼藤氏)

<国内株式>

コモンズ30ファンド

リターン(年率)

1年:14.48% 3年:7.59 % 5年:6.81%

基準価額2万9429円

純資産総額:188.74億円

シャープレシオ:0.56 (3年)

「リターンも純資産総額も順調に増加」(頼藤氏)

<先進国株式>

netWINゴールドマン・サックス・インターネット戦略ファンドbコース(為替ヘッジなし)

リターン(年率)

1年:35.05% 3年:23.01% 5年:16.18%

基準価額1万7704円

純資産総額:3785.58億円

シャープレシオ:1.20 (3年)

「米国のメディア、テクノロジーなど幅広い分野に投資」(頼藤氏)

<先進国株式>

朝日Nvest グローバル バリュー株オープン

リターン(年率)

1年:14.92% 3年:6.54% 5年:3.70%

基準価額1万3954円

純資産総額:536.32億円

シャープレシオ:0.44 (3年)

「’00年から運用を続ける『老舗ファンド』」(頼藤氏)

【Shimoyama氏】

個人投資家。ブログ「セルフ・リライアンスという生き方」にてアクティブ型投信への長期投資の運用状況などを綴る。投信だけでなく、個別株にも投資を行うほか、社会貢献の観点から寄付も実践中

【頼藤太希氏】

マネーコンサルタント。Money&You代表取締役社長。投資・経済関連書籍の執筆・監修を多く手がけマネーリテラシー向上に努める。著書に『投資信託 勝ちたいならこの7本』(河出書房新社)など

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