有事の不動産投資、凄腕大家はどう動く? 自粛解除後の国内旅行特需を狙い「内需型郊外民泊物件」で勝負

有事の不動産投資、凄腕大家はどう動く? 自粛解除後の国内旅行特需を狙い「内需型郊外民泊物件」で勝負

ウッドデッキや広い庭のある物件が人気。

 働き方から余暇の過ごし方までライフスタイルを一変させたコロナショック。投資環境にもさまざまな変化が起こりつつある。新型コロナウイルスの感染拡大により、市況が大きく変わるなか、我々はどう勝負していくべきか。明確なプランを描く大家を直撃した!

◆自粛解除後の国内旅行特需を狙い「内需型郊外民泊物件」で勝負

 新型コロナウイルスの感染拡大により特に大きな打撃を受けたインバウンドビジネス。日本政府観光局によれば、4月の訪日外国人観光客は前年同月比99・9%減。早くも4月24日にはカプセルホテルを運営するファーストキャビンが、東京地裁に破産申請するなど状況は深刻だ。しかし、そんななかにあっても千葉県外房で民泊や賃貸業を営む不動産投資家のサーファー薬剤師氏は余裕の構えを見せる。

「都内の民泊はインバウンド頼みのところがありますが、もとからこのあたりはインバウンド依存が低くて、日本人の利用者が圧倒的に多い。コロナ以前もサーファーやバーベキューを楽しみに来る大学生グループなどが主な客層でした」

 さらに近い将来、レジャー需要が爆発するという展望を描く。

「現状では、直ちに海外旅行は現実的ではありませんので、まずは手近な国内旅行を楽しみたいと考える人が増えるでしょう。そうなればこれまであった海外旅行需要まで取り込んだ国内旅行の特需が発生するはずです」

 インバウンドに依存しない内需型民泊がV字回復するというシナリオは、サーファー薬剤師氏の単なる楽観やポジショントークではない。

「先行事例として参考となるのが、コロナが落ち着きを見せた台湾です。台湾の観光地は国内旅行者たちですでに連日大賑わいで、台中にある星野リゾートの宿泊施設も大変な活況となっているとのことです。日本も終息すれば、同じような状況になるでしょう」

 都内の民泊市場は撤退が相次いでいるが、そこにも新たなビジネスチャンスを見出している。

「今回のコロナ禍により都心で民泊プレイヤーが減っている状況は、僕らにとっては都内参入の好機。今は千葉で民泊運営ノウハウを蓄積しつつ、虎視眈々と参入機会を窺っています。現状、大打撃を受けているインバウンド産業ですが、今後は国策として支援に力を入れるのは必然。再び外国人観光客が戻ってくる流れにうまく乗りたいです」

◆急速なテレワーク化で郊外物件のお宝化も

 勝機が訪れるのは民泊以外に不動産投資も同様だと明かす。

「本業が厳しくなった事業者が、所有不動産を手放すケースが出ると予想します。急ぎの現金化のため割安で市場に出てきたらチャンスですね。特にこれを機にテレワークが一般化すれば、狭くて高い都心の物件よりも、広くて安い郊外物件が見直されます。テレワークに必須となる仕事部屋の確保が容易で、三密とは無縁の周辺環境はストレスも溜まりにくい。今までは都心への通勤がネックでしたが、出社が週1〜2回程度となれば負担は少ない。“テレワーク移住”の流れは今後数年のトレンドになる可能性が高いです」

◆アフターコロナで見直される郊外物件の需要

 さらにアフターコロナ時代に改めて見直されるであろう郊外物件の需要について次のように分析。

「田舎の物件は駅からの距離はあまり関係ありません。外房エリアでは駅チカよりも海チカのほうが人気。最近も駅徒歩40分の物件をリフォームして入居募集したら2週間で決まりました。庭が広くてウッドデッキもあり、車が2台停められる点がよかった。車社会なので駐車場は最低でも1台。2台停められる駐車場は客づけに有利です」

 今後は融資の冷え込みが予想されるなか、具体的な融資対象はなにか。

「今は公庫や民間金融機関はコロナ融資の対応で忙しいため、不動産の融資まで手が回りません。そのため現金で始められる郊外の格安戸建て投資は時世に合っている。投資額の目安は、リフォーム代込みで400万円くらいがいいと思います。これを家賃5万円で貸せれば利回り15%になります。まずは戸建てで経験を積んでから、一棟に進むのがおすすめです」

 割安に放置された郊外不動産がコロナでお宝化する未来はすぐそこまで来ているようだ。

●サーファー薬剤師氏流 [有事の投資術]

・国内旅行需要の爆発に備え、郊外型の民泊物件に注力

・中長期的には回復するインバウンド需要に応える都内民泊も調査

・テレワーク拡大による郊外物件の人気上昇は格安戸建てが最適

【サーファー薬剤師氏】不動産投資家

千葉県外房エリアを中心に戸建て21戸、アパート1棟を保有。2年前に脱サラ、現在はYouTubeチャンネル「不動産投資家サーファー薬剤師」を運営

<取材・文/栗林 篤 藤村はるな>

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