コロナ禍でも誕生した「億り人」。兼業投資家あーる式の三刀流トレード術

コロナ禍でも誕生した「億り人」。兼業投資家あーる式の三刀流トレード術

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コロナ相場に振り回される投資家が続出するなか、8月にまた新たな億り人が現れた。「あーる」氏だ。イナゴとグロース株分析を駆使する独自の投資法を探った。

◆6年で資産10倍を達成! あーる氏の「三刀流トレード術」とは?

 アメリカ大統領選まで残すところ3週間弱、選挙戦の行方がマーケットを大きく左右しそうだ。なにしろ、現職トランプ大統領は史上最大の減税策などによって1期4年でNYダウを50%以上押し上げたお人だ。米中貿易戦争を仕掛けたり、自らのコロナ感染などでリスクオフ(株売り)相場も引き起こしてきたが、総じてマーケット関係者からは好評価だ。再選すれば、スガノミクスと相まって日本株も急騰するのは間違いなし、などと予想されているのだ。そんな政治色の強まるマーケットで、荒稼ぎしている投資家がいる。8月に資産1億円の大台突破を果たした兼業投資家の「あーる」氏だ。

「本格的に株を始めて6年、ついに資産1億円を突破しました。地合いがよかったのかもしれませんが、まさか私みたいな『イナゴ投資家』が億トレになれるとは……」

 有名投資家が保有する株を“追随買い”するのが俗に言う「イナゴ投資」。あーる氏は当初、有名投資家のトレードをマネするだけの「イナゴ」だったのだ。

「最初は銘柄の選び方などわからず、高配当を中心に買っていました。でも、配当が入っても、株価はそれ以上値下がりして……。もっと勉強しようと考えたときに出会ったのが、『すぽ』さんのブログでした」

 すぽ氏は成長株投資に定評のある個人投資家だ。

「ビジネスモデルを分析し成長の持続性があると踏んだ企業なら、PERが20倍でも30倍でもすぽさんは買っていた。PERが10倍台以下でないと買わなかった自分には目からウロコでした。でもビジネスモデル分析は一朝一夕にできるものではない。それで始めたのがイナゴです」

◆何も調べずに、ただイナゴしてたら勝てない

 イナゴ投資で資金は少しずつ増えていったが、つまずきもあった。

「当時、個人投資家の間で人気だったウェッジホールディングス(JQ・2388)にイナゴしたところ人生初のストップ安。大損しました。海外子会社の不祥事が原因です。何も調べずに、ただイナゴしてたら勝てないなと、それから自分でも銘柄調査するようになったんです」

 それ以降、決算書や中期経営計画を読み、IRセミナーに参加するなどして、自らグロース(成長)株の分析を始めたという。そのなかで出会ったのがマネージメントソリューションズ(東1・7033)だ。

「『べる』さんのツイッターで知ってイナゴした銘柄でした。プロジェクトマネジメントのコンサルティング会社というわかりにくい業態ですが、年30%の増収増益という高成長を維持しているうえに、時価総額100億円以下と小型なのがよかった。小型のほうが値動きが軽いですからね。加えて、上場直後だったこともあり、知名度の低い『低視聴率』の銘柄でもありました。出来高がわずかな注目度の低い銘柄は、決算発表などで一時的に注目度が高まると一気に値を伸ばしやすいんです。高成長・小型・低視聴率は『大化けの3条件』。これを満たしていたので、値上がりを確信してマネージメントソリューションズに資産の大半をつぎ込んだのです」

 その結果、2か月で株価は2倍へと急騰したという。このように、あーる氏が得意とするのは、「みんなが知らないうちに買って、みんなが知ったときには売る」グロース(成長)株投資だ。

「接骨院向けのコンサルティングというニッチな業種のリグア(東M・7090)はその典型でした。今年3月に上場したばかりとあって認知度は低く、誰も気にしていなかった。でも、私は『コロナで苦しくなった整骨院がコンサルを求めるのでは?』と考えた。調べてみると、マーケットそのものは小さくてもリグアのシェアがまだ小さいので、会社としての成長性は高いと感じたんです。それ主力として買って、株価2倍で売却しました」

◆三刀流で億り人に!あーる流「倍返し」投資法

▼低視聴率グロース株

 IPO直後で認知度が低い、業種が地味などの理由で「投資家に不人気=低視聴率」だが、成長性を感じる銘柄。出来高、時価総額ともに小さな銘柄であることが大前提。こうした銘柄は値動きが軽いため、出来高増加を伴うと爆上げ期待あり。

▼誰が買ってるんだ?!銘柄

 特段、材料がないのに安値を切り上げる綺麗な右肩上がりのチャートを描いている銘柄は「誰かが買い集めている」可能性あり。投機的な売り物が出にくい傾向があり、下値リスクは限定的? 好決算などの材料が出ると大化けすることも。

▼億り人イナゴ投資

 有名インフルエンサーが保有、着目する銘柄の追随買い。必ず自分でも決算や事業内容を調査してから買うのがポイント。あーる氏は、すぽ氏(@spo_toushi)、弐億貯男氏(@2okutameo)、井村俊哉氏(@imuvill)率いる「Zeppy」の投資情報に注目。

 注目度の低い成長株で、綺麗な右肩上がりのチャート銘柄でもあり、さらに億り人が推奨していたら最強の銘柄に!

◆「誰が買ってるんだ」は株価爆発への予兆!?

 主力と見込んだ銘柄には資金の大半をつぎ込むこともある。集中投資もあーる氏の持ち味だ。

「分散投資するより、本当に有望な数銘柄に集中投資したほうがリスクは少ない。そのためポートフォリオは常に3銘柄程度です。主力と見込んだリグアには資金の7割をつぎ込みました」

 あーる氏のイナゴぶりは徹底している。この集中投資の考え方も投資系ユーチューバーの井村俊哉氏から学んだものだという。

 では、現在はどんな銘柄に集中投資しているのか?

「ツイッターの『ふしちょう』さんにイナゴしたのがユナイトアンドグロウ(東M・4486)。時価総額は60億円弱と小さい上に将来性があり、上場直後。しかも8月の決算発表直後からジリ上げし、誰かが買い集めている気配があります。僕の好きな『誰買ってるんだ?!』シリーズというチャートの形です」

 あーる氏の言う「誰買ってんだ」シリーズは、文字どおり、誰が買っているのかわからない銘柄だ。ただし、一定の法則があるという。

「特に買い材料となるニュースもないのに綺麗な右肩上がりのチャートを描くんです。押し目が入れば、必ず買いが入る。特定の大口投資家がこっそり持ち株を増やしているのかもしれません。時価総額が小さくて目立たないのに、綺麗なチャートを描いていたら、コアなファンがついていると考えていいでしょう。売り崩されるリスクが小さいので、長期目線でホールドしてもいい」

 この「誰買っているんだ」銘柄はひとたび買い材料が飛び出せば、たちまち急騰するという。

「『弐億貯男』さんにイナゴしたブリッジインターナショナル(東M・7039)は中長期的な成長がある。3月に買って2倍となったところで一度は売却しました。しかし、8月の決算発表後に売られたため、再び買っています」

 イナゴ投資を極めて億トレとなったあーる氏の投資手法、兼業投資家の参考になるはず!

◆あーる氏注目「倍返し」銘柄3選

▼アズーム【東マ・3496】

単元株数100株 株価6410円 PER140.7倍 PBR10.48倍

 月極駐車場のサブリース事業と駐車場紹介サイト「CarPark」で全国展開中。「ストック型ビジネスのため業績の下振れがない。コロナで車通勤が増えているので、隠れたコロナ関連銘柄でもある」(あーる氏)

▼ジモティ【東M・7082】

単元株数100株 株価3390円 PER93.1倍 PBR17.85倍

 地元の情報・モノ・サービスのマッチングサイトを運営。「直接会って取引」が原則な点に特徴。業績はまずまずで大きな買い材料がないにもかかわらず上昇した「誰が買ってるんだ」銘柄。類似のサービスが少ないニッチ性も〇

▼BuySell Technologies【東M・7685】

単元株数100株 株価4400円 PER71.3倍 PBR13.17倍

 着物などの高額品の出張買い取り&販売で成長。シニア層が主要顧客である点が他のECとの違い。今期業績の進捗率は想定内にもかかわらず右肩上がりを続ける「誰が買ってるんだ」銘柄。「高値圏のため押し目狙い」(あーる氏)

【兼業投資家・あーる氏】

2011年に証券口座を開設。’14年から本格的に投資へ乗り出す。ブログやツイッター、ユーチューブを情報源としたイナゴ投資で成功を収め資産1億円を突破。ツイッターは@kr_kabu。

<取材・文/高城 泰(ミドルマン) チャート提供/TradingView>

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