問い合わせ増ランキング1位の街、千葉県八街在住の空き家再生請負人。50戸超の物件を保有、家賃収入は2500万円

問い合わせ増ランキング1位の街、千葉県八街在住の空き家再生請負人。50戸超の物件を保有、家賃収入は2500万円

投資価格300万円・家賃 7.7万円・利回り 30%<before>空き家相談をキッカケに買い取りに至った物件。中は雑然としたゴミ屋敷状態だった。「ほかの不動産業者が匙を投げた物件がよく回ってくる」のだとか<after>ゴミ屋敷でも残置物を撤去し、徹底したリフォームをすれば見違えるように物件は蘇る。入居者の安全と快適を提供することをモットーとしている

 世界的に猛威をふるい続ける新型コロナウイルス。その脅威は我々の生活様式のみならず、住まいのあり方や価値観をも一変させてしまった。そんな新時代の不動産投資の“新たな勝ち筋”をしぶとく稼ぎ続ける大家たちの投資術から探る。

 今回取材したのは千葉県中心に戸建て投資をする不動産投資家・まさお氏。狙い目のエリアから近年の不動産投資DIYブームの盛り上がりに対して思うことまで、余すところなく話を聞いた!

◆問い合わせ増ランキング1位!八街在住の空き家再生請負人

「八街は物件価格の下落に対して賃料下落が緩やかなエリアなので、投資に適した地域だと思います。千葉県には八街以外にも賃料相場と売買価格が乖離した“おいしいエリア”が点在しているのも魅力です」

 そう語るのは千葉県八街市在住のまさお氏。千葉県内を中心に現在50戸の貸家を保有しており、自宅がある八街周辺を主力の投資エリアとしている。ちなみに八街はLIFULLが発表した『コロナ禍での問合せ増加率ランキング』で1位となり、注目度が急上昇している街として知られる。

「自宅から近い地域で投資すれば、懇意の業者がフットワーク軽く動いてもらえるメリットがあります。そのため投資を始めた頃は特に八街や山武の物件を狙っていました。だいたい投資額300万円の戸建てで、家賃6万円くらいを見込めれば合格ラインです」

◆なぜ八街の不動産価格は安いのか?

 彼自身も3LDKの自宅を600万円で購入しており破格だ。なぜそこまで八街の不動産価格は安いのか。

「八街エリアには水道が通っておらず、代わりに井戸水で生活する地域があります。大網や白里エリアには下水ではなく、簡易水洗のトイレも多い。上下水道の整備が進んでないため、インフラが完備されてる地域と比べて不動産価格が割安なのです」

 都市部の感覚では過酷な生活環境のように聞こえるが、もともと豊かな自然環境を求めて訪れる客が多いためか、賃貸客付けにおいては大きなマイナスになっていないという。

「『それだけ不動産が安いのは需要がないから』と考える投資家もいるかもしれませんが、八街は決して埋まらないエリアじゃないです。この前も募集開始後、2週間で申し込みが入りました。駐車場が2台以上ある物件ならだいたい2〜3週間で決まってます」

◆宅建免許を取得して空き家問題解決に取り組む

 投資手法を進化させるべく、まさお氏は’17年に宅建免許を取得しプロの不動産業者として活動している。

「家と関わるにあたって資格があったほうがいいと思い、取りました。やはり地元の不動産業者と仲良くなるのはメリット大です。取引相手の反応も違うし、空き家問題の相談者としても安心感がある。空き家で困ってる人や空き家を減らしつつ、収益に?げたいです」

 現在は相続診断士としても活動、関東一円の空き家問題の解決に奔走中だ。

「この前もほかの業者が断ったゴミ屋敷の査定をしました。買い取り後は200万円かけてリフォームを実施。今は賃料7万7000円で貸しています」

◆不動産投資DIYブームの盛り上がりに懸念する点も

 物件をきちんと再生することが投資ポリシーのまさお氏。しかし、最近の不動産投資DIYブームの盛り上がりに懸念する点もあると苦言を呈する。

「とにかく安く直して貸すことにこだわりすぎて、本来、大切にすべき品質が担保されていない人もいます。大家さんは快適で安全な空間を提供するのが義務。『穴が空いた床に、ベニアを載せただけでDIY』なんて物件は、借りる側も安心できないと思います。ほかには、生木を丸鋸で切断するDIYをやっている人も見ました。反動で丸鋸が戻るキックバックで大怪我するので危険です」

 将来的な人口減に関しても悲観する様子はない。

「衣食住のうち、住に関しては時代が変わり生活様式が変わっても、大きな変化はありません。だからこそ、長く住んでもらえる家を提供すれば今後も選ばれると思います。

 人口減は避けられないので、死ぬ土地と生きる土地に二極化すると予想します。100区画の分譲地だけど20区画しか家が建ってない歯抜け住宅地、所有者が自分の居住目的だけで辺鄙な場所に建てた家などは厳しそうです。コンパクトシティ化や、居住を誘導する地区が現れるのでトレンドに従って利便性のある地域で投資したいです」

 持ってよし、貸してよし、売ってよしの物件を郊外に見つけるには、地元住民としての目利き力が最大の武器となるようだ。

<テレワーク時代の新戦術>

物件価格の下落に対し賃料下落が緩やかなエリアに鉱脈が眠っている!

【千葉県育ちの空き家再生人・まさお氏】

千葉県中心に戸建て投資をする不動産投資家。現在50戸超の物件を保有し家賃収入は2500万円を超える。最近は相続診断士として、空き家問題に関する相談も広く受け付けている。

<取材・文/栗林篤 伊藤綾>

関連記事(外部サイト)