「令和」改元めぐるマネー事情 過熱する商戦、“ドメイン”“歓楽街”“駆け込み婚”

「令和」改元めぐるマネー事情 過熱する商戦、“ドメイン”“歓楽街”“駆け込み婚”

「令和」改元めぐるマネー事情とは

 日経平均の終値で303円高。株式市場は「改元」を歓迎したと言ってよい。

「『平成』のときは、天皇崩御の自粛ムードもあって、兜町はそれどころじゃなかった。しかし、今回は“改元銘柄”が物色されています」(株式評論家の植木靖男氏)

 さっそく、新元号が万葉集の梅の歌序文からとられたことで外食チェーン「梅の花」の株が上昇(2・9%)したりもしたが、

「やはり、改元といえば書類などの“置き換え需要”です。印刷会社や製紙関係は注目すべき。また、令和のラベルをつけたコーラが無料配布されたが、新元号を冠したお菓子などのメーカーも要チェックです」(同)

 印鑑関連ではAmidAホールディングスが急騰したが、喜んでいいのはここまで。改元が行われる5月の10連休は警戒すべきと言うのは、シグマ・キャピタルの田代秀敏氏だ。

「昨年暮れの暴落もそうだったように、連休で株の売買が出来なくなると外資系ファンドが大規模な円高を仕掛けてくることがあります。すると、連休明けはいきなり暴落。中国政府もそれが怖いので連休を短縮したほどです」

 さんざん盛り上げて、いきなり冷水を浴びせるのも、また兜町の「常識」である。


■ドメイン争奪戦に便乗サービス


 いかに新しい時代を迎えようとも、人間の欲深さが鎮まるわけではない。それどころかむしろ、こうした“節目”には顕在化すると言ってもよい。

「ネット上では、新元号が発表された直後から『令和.com』『令和.co.jp』といったドメインの争奪戦が始まりました」

 とは、さるITジャーナリストで、

「その取得したドメインを、オークションサイトで1千万円もの値をつけて売り出す者まで現れたのです」

 このほか、新聞各紙の号外や令和とプリントされたTシャツ、キーホルダーなどの「令和グッズ」が次々出品される事態に。商魂ここに極まれりである。

 むろん、こうした便乗商法は欲望のはけ口である歓楽街にも波及していて、例えば東京・池袋にあるSMクラブの店長は、

「新元号イベントと銘打って、店のホームページで『20分の無料延長と5千円分のオプションを無料にする』と告知したら、3分後から来店予約の電話がひっきりなしに掛かってくるようになりました」

 そう嬉しい悲鳴を上げるし、鶯谷の派遣型風俗店の代表も、

「元号を見事的中させた人には90分コースを無料でプレゼントする予定でしたが、残念ながら当選者はゼロ。でも令和ですから、今後は“0(れい)のつく日は千円引き”なんて企画を考えています」

 と、転んでもただでは起きない。この熱気、しばらくは冷めそうにない。


■駆け込み婚と初日婚


【駆け込み】には難儀を避けるという意味があるが婚礼の吉凶は? 「平成かけこみプラン」を用意した当の横浜ベイホテル東急に聞くと、

「平成元年に開通した横浜ベイブリッジのクルージングなど、様々な特典をご用意しました。2月18日時点で33件の成約を頂いております。そのうち半数程度は平成生まれの方で、ご自身が生まれてご活躍された元号のうちに結婚式を、とお考えになる方もおられるようです」

「HEISEI〜30〜」なるプランを展開するホテルニューオータニ大阪も、

「新元号が発表される前日に挙式、発表当日に入籍をされた新郎新婦の方がおられました。普段プラン名でお問い合わせを頂くことは稀なのですが、これは“平成駆け込み婚のプランで……”と指定でお問い合わせ頂くことが多く、注目度の高さを感じております」

 来月以降は各所で「新元号プラン」が登場。中でも5月1日は大安・吉日だから、「令和初日婚」でバブル?

「5月1日のご予約は現時点でありません。とても長い連休で旅行される方も少なくなく、親族にご高齢の方が多いと即位の日に式へ招待するのは気が引けるとお考えになり、むしろ避ける方もおられます」(同)

「週刊新潮」2019年4月11日号 掲載

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