鹿児島豪雨で野菜果物の値段「上がるものと下がるもの」

鹿児島豪雨で野菜果物高騰も

 275人の命を奪った西日本豪雨から1年、再び自然の猛威が九州を襲った。特に、鹿児島県では7月3日の1日で、例年の1カ月分の雨が降り、2人が犠牲になった。一方で懸念されるのが農作物に与える影響だ。

 九州農政局に農作物への被害状況を聞くと“現在、調査中”との回答だった。が、東京・練馬区に本店を置くスーパー「アキダイ」の秋葉弘道社長はこう懸念を口にする。

「昨年と同じように野菜や果物の価格が高騰するのではないかと心配しています。昨年、普段は4本100円のキュウリが158円になり、1袋128円のインゲンが250円まで値上がりしましたからね」

 サツマイモの収穫量日本一で知られる鹿児島県は、我が国屈指の農業県。JAグループ鹿児島の広報担当者によれば、

「ソラマメなどの収穫量も日本一です。全国2位のお茶はすでに一番、二番、三番摘みまで終わっていたので難を逃れています。また、ソラマメは災害に強いので、それほど収穫には影響が出ないでしょう。が、お米は心配です。7月中旬から8月にかけて収穫する早期米と呼ばれるお米があり、収穫には問題ありませんが品質がどうなるか……」

 また、納豆と並ぶ“ネバネバコンビ”として人気のオクラも、鹿児島が収穫量日本一だ。JAグループ鹿児島の関連団体、JA鹿児島県経済連が言うには、

「オクラは、今が収穫のピーク。なかには雨に濡れたり、風の影響で実に傷が付いてしまった物も少なからずある。その傷が原因で腐食する恐れもあるため、出荷前の選別作業を行っています」(野菜振興課)

 オクラの値上がりを予想するのは先の秋葉社長だ。

「うちは1袋98円で売っていましたが、今後は倍の180円前後で売る予定です。儲けはほとんどありませんが、旬の物でお客様からの要望もあるので店頭に置かざるを得ません」

 さらに、収穫量トップクラスを誇るトロピカルフルーツや柑橘類は明暗が分かれている。

「ハウスみかんは外皮に傷が付いて等級を落とさざるを得なくなるものもあり、結果的に安くなるかもしれません。逆に、パッションフルーツは水を沢山与えて育てる果実なので、恵みの雨になった側面もあります」(経済連果樹花き課)

 昨年同様、豪雨の後に猛暑にならないことを祈るばかりだ。

「週刊新潮」2019年7月18日号 掲載

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