JSRが5カ年の新中計発表、半導体材料とライフサイエンスが主軸

− 半導体材料は年率8%成長目指す −


 化学メーカー大手のJSRは、2020〜24年度の5カ年の新中期経営計画を発表した。新中期経営計画のうち、半導体材料事業はCAGR(年平均成長率)8%を目標に、最終年度となる24年度(25年3月期)に売上高1200億円の達成を目指す。主力のフォトレジストに加え、機能性洗浄剤などが成長を牽引していく。

■新型コロナで1年公表延期

 同社の中計は通常、3年サイクルで計画を策定していたが、今回から5年サイクルに変更。新中計そのものは20年度からスタートしているが、新型コロナの影響から公表を見送っていた。新中計では半導体材料とライフサイエンスをコア事業と位置づけ、ROE(自己資本利益率)10%以上、コア営業利益率の更新を目標に掲げる。

 うち、半導体材料事業は24年度に売上高1200億円(20年度売上高見通し920億円)に引き上げる。同社ではシリコンウエハーの面積成長(投入ベース)を年率3〜4%と予想しており、市場全体の2倍の成長を達成したい考え。

 セグメント別のCAGR予想のうち、先端フォトレジスト(ArF、EUV)は7%、CMP・洗浄剤は17%と設定。先端レジストではArFの高い市場シェア(約30%)をベースに、EUVリソグラフィーの量産適用における需要を取り込む。先端レジストに関しては四日市工場で中計期間内での能力増強を積極的に進めていく意向。

■米オレゴン州で機能性洗浄剤の新工場稼働

 また、洗浄剤も高い事業成長が見込まれている。近年、同社は半導体材料におけるポートフォリオ戦略を積極的に進めており、微細化の進展で需要拡大が見込まれている機能性洗浄剤の事業拡大に力を入れていた。洗浄剤はポストCMPやポストエッチング工程に用いられている。従来は単純な溶剤などを用いていたが、トランジスタ工程の複雑化に伴う欠陥コントロールの重要性から、顧客ニーズが高まっている。

 機能性洗浄剤の事業拡大にあたって、約100億円を投じて、米オレゴン州に新工場を建設。3月下旬には顧客へ初出荷したと発表している。オレゴン州ヒルズボロに位置する新工場は、7.5万平方フィートの面積を有し、製造だけでなく品質管理やエンジニアリングなどの機能も有しているという。

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