「結婚しない」と決めた30代・40代がお金のために始めたこと


2021年1月、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が20歳〜29歳の男女1000人を対象にした「20代の金銭感覚についての意識調査 2021( https://www.smbc-cf.com/news/datas/chousa_210114.pdf )」を発表。その中で、「結婚しようと思える年収(世帯年収)は?」という設問に「年収がどんなに多くてもしたいと思えない」と回答した人の割合は21.8%で、前回の13.9%から約8ポイント上昇しています。

20代に限らず、最近は独身がいいという人が増えているようです。「結婚、出産して幸せになれる」というのはもはや当たり前ではなくなっている一方で、人生100年時代と言われる時代に突入し、1人で長く生きていくためにはそれなりの準備が欠かせないのも事実。

そこで今回は、結婚しないと決めた30代〜40代の男女に「将来のために始めたこと」を聞いてみました。

■苦手意識のあった貯金を始めた

「結婚しないと腹をくくってから、貯金がはかどるようになった」と話すのは、メーカー勤務の40代男性Aさん。Aさんは今まで貯金に苦手意識があり、収入の割に貯められないことがコンプレックスだったと言います。

「どうも貯金が苦手で、同世代の中では収入がある方だと思うけれどほとんど貯めてこなかった。結婚するときに貯金がないと恥ずかしい、なんて思って自分をけしかけたときもあるけれど、どうもお尻に火がつかない感じ。でも、逆に自分が結婚しない、だから将来の老後資金が必要だと思いって改めて始めたら貯金がはかどるようになった」と話します。

年齢問わず、”老後のために貯金をしなければ”という気持ちは誰にでもあることでしょう。ですが、なかなかそのモチベーションが保てないというのが現実かもしれません。

「本当に結婚できるのか自信がないのに、”結婚資金を貯めないといけない”ということをモチベーションにしようと思っていたのが間違いだった」と続けるAさん。

「自分の中で結婚する未来と結婚せずに1人で過ごす未来、どちらが現実的かと考えたときに圧倒的に1人で過ごす未来のほうが現実的だと思えた。そうしたら、貯金についてもかなり切実に考えるようになった」と言います。

不確実な未来に向かってお金を貯めていくのは難しいかもしれません。Aさんはモチベーションの置きどころを現実的な「1人で過ごす未来」に切り替えたことで、貯金を頑張ろうという意欲を維持できるようになったというわけですね。

■1人で暮らすマンションを買った

「老後は絶対都会のほうがラクだと思って、1人で過ごすのに合った間取りの小さなマンションを購入。頭金を多めに入れてローンは10年で完済予定。あと5年だから、一応そのあとは住居に関する心配もなし」と話すのは、金融機関勤務の40代女性Bさんです。

「1人で暮らしていく、結婚しない、と決めたのは38歳の頃。婚活も嫌になって独身の友達に相談したら、『別に結婚だけが幸せじゃない』と断言された。既婚者の友達に相談したら、『結婚も出産も幸せになるための選択肢だけど、結婚にも出産にもそれなりにトラブルはある。人生トータルの幸せで考えることが大事で、どうやってこの先自分を幸せにしてあげられるかが問題なんじゃない?』と言われ、なんだか吹っ切れた」と話します。

「そこからは自分を幸せにしてあげるために何ができるだろう、と必死に考えた。それで、幸せの前に、まず将来への不安をなくすことを最優先にしようという結論に達した。色々と調べていくうち、生活の基礎となる住居をしっかり確保することが大事かも、と思うようになった」と教えてくれました。

Bさんは住宅ローンを老後まで引きずって生活が苦しくなった人の体験談なども読んだと言います。独身だと、子どもが大きくなるからそろそろ家でも買おうかという話にもなりにくく、住居に関する問題をつい見過ごしてしまうのだとか。「今は安心感を手に入れたから、次は自分を幸せにする方法を考えていこうと思う」と笑っていました。

■万が一のときが不安で投資を始めた

「結婚しないと決めて、自然と投資に手が伸びた。今までは及び腰だったけれど、結婚しないと決めたら『今の収入だけで一生暮らしていけるのか?』『自分が万が一働けなくなったら、誰も支えてくれないから別の収入源が必要なのでは?』と心配になった」と話すのは、不動産会社勤務の40代男性Cさんです。

「投資で収入を得るのは簡単なことではないというのはもちろんわかっている。でも、投資で収入が得られるようになったらケガや病気で体が思うように動かなくなっても収入を得ることができる。この先年を取って、そうしたリスクが高まる前に投資で収入が得られるようになっておきたいと思ったら、今すぐ始めようという気になった」と言います。

投資は不労収入とも言われ、労働の対価としてもらう給料とは異なる性質のお金なので、リスクに備えて投資で収入を得られるようになるというのも、確かに一つのリスクヘッジではありますね。

■ステータスを捨てて転職活動を始めた

最後は「結婚しないと決めて、今のキャリアである必要はないと感じた。なぜこの会社で働いてきたかというと、自分に自信がなかったから」と言う金融機関勤務の30代女性Dさん。

「誇れるものが何もないから、一応有名企業と言われる今の会社にいることが自分の価値をキープする唯一の方法だと思っていたのに気付いた。結婚するときも相手に『いい奥さんを見つけた』って思ってほしかったんだと…。でも、結婚しないと決めた以上、ステータスのためにこの会社にとどまる必要はないと感じ、転職を決めた」と続けます。

「一応有名企業と言われる会社で長く働いていたから転職は思ったより厳しくなかった。次は何より職場環境を重視して、人間関係については結構踏み込んで聞いてみた。面接官以外にも配属予定の部署の人と会わせてもらったし、職場見学にも行った。納得したうえで転職を決めたから、上司に引き留められてもなんとも思わない。引継ぎ期間で忙しいけれど、清々しい気持ち」と教えてくれました。

Dさんは未経験の業種にチャレンジすることになるため、勉強を頑張りつつ自分のためにできることをしたいと満足そうに話していました。

■おわりに

今回は結婚しないと決めた4人に話を聞いてみましたが、結婚しなきゃ、という心の呪縛から解き放たれて自分を幸せにするために行動しようと思えるのはとても素敵なことですね。今は多様な価値観が認められるようになりつつある時代。結婚してもしなくても、自分の人生のトータルで幸せになれれば、それが一番ではないでしょうか。

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