小学校・中学校の「就学援助」はどんな制度? ばれることはないのか


コロナの影響で失業や減収となったり、シングルマザーになって仕事と家庭の両立に必死だったり……と、時に社会や家庭環境は変化はするもの。それでも「子どもには不自由ない生活をさせてあげたい」「子どもの教育はしっかりしてあげたい」と願う方は多いですよね。

あまり広く知られていませんが、小学校や中学校でかかる費用の支援制度として「就学援助」があります。入学前や進級時に学校からプリントを配られることも多い就学援助制度ですが、馴染みがないので放置されやすく、また申請主義なので該当するのに利用していない方もいるでしょう。

この就学援助とは何か、どう申請するのかなどについて解説します。

■学校でかかる費用を助成してくれる「就学援助制度」

子どもの入学時にはランドセルや通学カバン、制服、運動着、上履きなどを揃える費用、通学するようになれば毎月の給食費に学用品、校外活動費、修学旅行費などがかかります。

たとえば運動着ひとつとっても想像以上に高額になることもあり、特にコロナ禍で失業や減収となった家庭、シングルマザーの家庭などでは家計に響くでしょう。

困ったときに利用を考えたいのが「就学援助制度」です。これは給食費や学用品費、校外活動費、修学旅行費などの一部を援助するもの。対象となるのは生活保護を受けている世帯や、これに準ずると認められた世帯です。

自治体が行う援助なので、認定基準は自治体により異なります。生活保護に準ずるとされる世帯は、多くの場合、児童扶養手当を受けている家庭、市民税の非課税や減免を受けている家庭、固定資産税が減免されている家庭、その他に失業や病気、離婚などで収入に著しい変動がみられた家庭などが対象です。

上記以外でも、世帯収入が自治体の定める基準以下で、就学費用に困っている家庭は対象となる場合もあります。家族の年齢構成や住居負担などによっても異なりますし、新型コロナウイルス感染症の影響により、家計急変世帯についての認定基準を見直す自治体もあります。

■どこで申請する? いつもらえる?

就学援助を受けるには、教育委員会または在籍する学校から「就学援助費申請書」をもらい、記入して提出し、認定審査の結果を待つことになります。

文部科学省の「就学援助実施状況等調査結果」によると、令和2年度には78.7%の自治体が、入学時および毎年度の進級時に就学援助の用紙を配布しています。用紙が配られていない自治体の方は問い合わせをしてみましょう。

審査で認定されれば、給食費は市が直接払い、援助費は1学期分を7月に、2学期分を12月に、3学期分を3月に支給する学校が多いようです。

特に入学時にまとまった費用がかかりますが、小学校の82.3%、中学校の83.8%が入学前の支給を行っています。年々入学前の支給を行う学校は増えているので、入学を控えている方は確認するといいでしょう。

■援助を受けるのは恥ずかしい?

就学援助と聞くと、「受けるのが恥ずかしい」「周囲にバレたくない…」と思う場合もあるでしょう。文部科学省の「就学援助実施状況等調査結果」によると、令和元年度の就学援助対象となる児童生徒数は約134万人ですが、コロナ禍により今後対象となる家庭の増加も予想されます。

また、周囲にバレたくないという気持ちに配慮する自治体は多く、就学援助費に関わる書類は封筒に入れて見えないように配布されることも多いようです。基本的には周囲に分からないよう工夫されていると考えていいでしょう。

書類の配布については自治体のホームページにかかれていることもありますが、気になる方は一度問い合わせてみましょう。

■子どもが学校生活で困ることのないように

就学援助については利用を悩む方もいると思いますが、基準に当てはまれば利用ができる制度です。子どもが困ることなく学校生活を送るための制度ということを忘れずに、利用を検討してみましょう。

また、あまり知られていない制度であり、自ら申請の必要もがあるため、認定基準に該当していても利用していない家庭もあります。個人的には必要とされている方にきちんと届くよう、児童手当と同じように周知されて良い制度だと思います。今後も社会の変化は考えられますので、いざという時のためにも知っておきましょう。

●参考資料

  • 就学援助実施状況等調査結果( https://www.mext.go.jp/content/20210323-mxt_shuugaku-000013453_1.pdf )(文部科学省)

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