キャッシュレス化けん引するクレジットカード、勝ち組のクレカはどれか


新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、現金を直接やりとりしない非接触決済手段が注目されています。現在は電子マネーを含めて様々なキャッシュレス手段がありますが、一番身近なキャッシュレス決済はクレジットカードという人も多いのではないでしょうか。

今回はクレジットカードの利用実態がどのようになっているのかについて見ていくとともに、どのクレジットカードグループの利用者が多いのかについて見ていきましょう。

■新型コロナ拡大で取扱額はどう変化したのか

経済産業省が発表した2021年2月の「特定サービス産業動態統計調査」ではクレジットカード業において取扱高が示されています。

2021年2月の取扱高は4兆9366億円で、対前年同月比▲7.3%減となっており、消費低迷を背景にか、取引額自体は減少しています。もっともこの傾向は、新型コロナ感染拡大後は2020年10月と11月を除くと継続しており、対前年同月比ではマイナス傾向となっています。

■どこでクレジットカードが「使われなくなった」のか、どこで「使われている」のか

同経産省の資料では、利用場所ごとにもクレジットカードの取扱高が開示されています。どこでクレジットカードが「使われなくなったのか」についてもみていきましょう。

取扱額の減少が顕著なのが、「飲食店」及び「旅館・ホテル」です。2021年2月も対前年同月比ではいずれも30%以上減少しています。外食や移動自粛の要請やそれらに起因する消費者心理に与える影響により消費活動が冷え込んでいることが分かります。

一方で、「その他の小売店」では、対前年同月比で+1.6%増と拡大しているチャネルもあります。

「百貨店・総合スーパー」が同▲5.1%であることを考えると小規模の小売店での消費活動やクレジットカードの利用が増加していることがうかがえます。

■どこのクレジットカード会社がのびているのか

続いて、クレジットカード会社ごとに見ていきましょう。

経済産業省の同資料によれば、「銀行系」、「信販系」、「商業系」と大きく分類される中で、「信販系」だけが伸びがプラス成長となっています。「銀行系」、「商業系」はいずれもマイナス成長です。

クレディセゾンが2020年11月に開示した2020年度上期決算説明会資料によれば、2019年度のショッピング取扱高の国内マーケットシェアは以下の通りです。

●クレジットカードの市場シェア

  • 楽天カード:15.5%
  • 三井住友FG:12.6%
  • 三菱UFJ FG:10.9%
  • イオンフィナンシャル:9.1%
  • クレディセゾン単体:7.7%
  • JCB:6.7%

楽天カードが国内マーケットシェアでは、首位ということが分かります。楽天カードの歴史をさかのぼってみると、楽天は2005年に国内信販を子会社化しています。

それ以前は、2004年に提携カード方式によるクレジットカード「楽天カード」を発行しており、サービス開始後8ヶ月で13万枚の発行にとどまっていました。買収当時の国内信販は、カード発行枚数は164万枚、取扱高は5597億円となっていました。そうした水準を考えると、楽天カードのその後の市場シェア拡大には目を見張るものがあります。

コロナ禍で消費者の消費者動向が変化する中で、消費活動をする場もリアルからネットへと変化しており、その中で使用されるクレジットカードも変化していると見えます。

●参考資料

  • 経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」( https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result-2.html )
  • クレディセゾン「2020年度上期決算説明会資料」( https://corporate.saisoncard.co.jp/wr_html/ir/data/jp/avmqks000000b8he-att/avmqks000000b8iz.pdf )
  • 楽天「国内信販株式会社との業務・資本提携(子会社化)に関するお知らせ」( http://www.rakuten.co.jp/info/ir/release/pdf/2005_3_10_02.pdf )

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