煮つまり感のある日経平均、足元は調整も中長期的には上昇トレンド維持

− 【日経平均株価】テクニカル分析 2021年5月2日 −


■日経平均は決算発表を受けた値がさ株の売りなどで下落

2021年4月30日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より241円34銭安の28,812円63銭でした。

28日にソニーグループが2022年3月期の連結純利益(国際会計基準)の見込みについて発表したところ、市場予想を下回ったことから売りが広がりました。

TDK、村田製作所なども純利益見通しが市場予想に届かず、売られました。これら値がさ株の下落のほか、大型連休前の利益確定売り等も出て、日経平均は反落しました。

26日〜27日は日銀金融政策決定会合、27日〜28日は米連邦公開市場委員会(FOMC)、28日はバイデン米大統領の議会演説が行われましたが、いずれも相場への影響は限定的でした。

今週の動きはどうなるでしょうか。30日の米株式市場でダウ平均は反落し、前日比185ドル51セント安の33,874ドル85セントで終えました。その前日29日は239ドル高の反発でした。

米国の株式相場では、ダウ平均、ナスダック総合株価指数、S&P500種株価指数がいずれも最高値圏で推移しており、利益確定売りも出やすい局面です。1日ごとに利益確定売りの反落と、押し目買いの反発が交互に現れるように乱高下しています。日本株も、それに振られる展開が続いています。

日本株について心配なのは、ここにきて新型コロナウイルスの新規感染者数増加が加速していることです。東京、大阪、京都、兵庫の4都府県には4月25日から3回目の緊急事態宣言が発令され、企業業績への影響も懸念されます。

今週、東京市場は大型連休のため、営業日が2日しかありません。一方で、米国では重要な経済指標の発表が予定され、3日には4月ISM製造業景況指数、5日は4月ADP雇用統計と4月ISM非製造業景況指数、さらに7日には4月雇用統計も発表されます。

市場への参加者も少ないことから、急に値が動くこともあるので注意したいところです。

■75日線に上値を押さえられながら価格は煮つまる

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週ローソク足の実体が、25日線だけでなく、75日線も割り込みました。先週はこれを回復できるかどうかが大きなポイントでした。

実際にはむしろ、75日線に上値を押さえられるような形で小幅にもみ合い、前週末からさらに200円以上下落してしまいました。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。昨年10月末からの上昇トレンドで、75日線は強い下支えになっていました。これを割ってしまったことはやや心配です。

チャートの形を見ると、高値は、2月16日の高値(30,714円)から3月18日の高値(30,485円)、さらに4月6日の高値(30,208円)と次第に上値が切り下がってきています。

ただし、下値は、3月5日の安値(28,308円)、3月24日の安値(28,379円)、先週の4月21日の安値(28,419円)と、こちらは逆に切り上がっています。つまり、価格の上下幅が徐々に小さくなり煮つまってきているような状況です。

これをどちらかに抜けるかによって短期的な相場の流れが決まるわけですが、週足や月足などの中長期的なチャートで見ると、上昇トレンドには変わりがありません。昨年10月以降の上昇に対する3分の1押しにも達していないのです。そういう点では、足元の調整も、押し目買いの好機と言えるでしょう。

煮つまりの下限である28,300円付近を割り込まない限りは、まだ反発のチャンスがあります。特に、上値抵抗線を超えていくようであれば、再度3万円台回復や定着も見えてくるでしょう。

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