日経平均28,000円割れで懸念される政治リスクの高まり

− 【日経平均株価】テクニカル分析 2021年7月11日 −


■日経平均は3日続落で終値28,000円を割り込む

2021年7月9日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より177円61銭安の27,940円42銭でした。3日続落です。終値ベースで28,000円を割り込んだのは5月17日以来です。

いったん落ち着いたかに見えた新型コロナウイルスは、欧米でデルタ型の感染拡大が加速、英国などでは感染者数の増加に歯止めがかからなくなっています。これらを受けて、米ダウ工業株30種平均をはじめ主要な海外の株価指数が軟調になりました。

国内では特に、政府が8日、東京都に4回目の緊急事態宣言の発出を決めたことから、景気回復に時間がかかるとして投資家の間に警戒感が広がりました。

今週の動きはどうなるでしょうか。難しいのは、さまざまな材料で投資家が一喜一憂するような動きが続いていることです。コロナの感染者数拡大のニュースが流れると売られる一方で、金利の動向などによっては買い戻されるといった動きも出ています。

9日の米株式市場でダウ平均は、前日比448ドル23セント高の34,870ドル16セントで過去最高値を更新しました。ナスダック総合株価指数、S&P500種株価指数も最高値を更新しています。米長期金利の低下が一服したことで、買われる動きとなりました。日本株も週初から底堅い動きになることが期待されます。

ただ、国内では緊急事態宣言の再発令や、東京五輪の東京、埼玉、千葉、神奈川、北海道、福島での無観客開催が決まったことなどから、政府与党に対する批判が高まっています。今秋にも実施予定の衆議院選挙において、与党が大幅に議席を減らすようなことになると、日本株が売られることになります。

政治リスクの高まりには注意したいところですが、短期的には米株、日本株ともに一進一退の動きになりそうです。短期戦略で、業績好調な銘柄などを中心に物色していくのも一つの方法でしょう。

■75日線を回復できず、直近の下値メドも割り込む

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。週初はローソク足の実体が25日移動平均線、75日移動平均線付近で上値を押さえられながらも、なんとか踏みとどまっているような状態でした。

しかし、7日(水曜日)に窓をあけて下落すると、8日も陰線となり、9日もさらに下落しました。直近の下値メドは6月21日の安値(27,795円)でしたが、これも一時割り込むような動きになりました。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。6月21日の安値(27,795円)までは距離があったにもかかわらず、一気に下がってしまったのは心配なところです。

ただし、週末9日は終値ベースでは下落したものの、その後は6月21日の安値付近で踏みとどまると、長い下ヒゲを付け、結局陽線となっています。この付近まで下がるとさすがに押し目買いが入ってくるようです。

現在は2月上旬から始まった下降トレンドラインの中にあって、ちょうどチャネルの下限付近にローソク足の実体があります。今週初に反発して始まるようであれば、押し目買いの好機と考えていいでしょう。

ただし再度、6月21日の安値を割ってくるようなら警戒が必要です。特に、5月13日の安値(27,385円)を割るようなら、目線を下に持たざるを得ません。

まずは心理的節目となる28,000円や、先週の窓埋めとなる28,600円付近まで回復できるかどうかがポイントになります。25日線がこのあたりに重なりますので、回復できるかどうかも確認したいところです。

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