日経平均は2万9000円台を回復したが、気になるのは「悪い円安」

− 【日経平均株価】テクニカル分析 2021年10月17日 −


■円安・ドル高傾向などを受けて、日経平均は大幅反発

2021年10月15日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より517円70銭高の2万9068円63銭でした。終値が2万9000円を超えたのは、9月30日以来です。

背景の一つが足元で円安・ドル高傾向になっていることです。15日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=114円台と3年ぶりの円安・ドル高水準になり、自動車や機械など輸出関連株の業績上振れを期待した買いが広がりました。

今週の動きはどうなるでしょうか。15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比382ドル20セント高の35,294ドル76セントとなりました。

ハイテク株が多いナスダック総合株価指数も3日続伸、S&P500種株価指数も高値圏となっています。日本株も週初から連れ高になることが期待されます。

国内では4〜9月期の決算発表も本格化します。コロナ禍の反動で増益に転じる企業が多くなると見込まれていることもあり、好業績の銘柄を物色したいところです。

一方、月末31日には衆院選の投開票が行われます。現在の議席数は465席で、与党の解散時勢力は自民党276、公明党29の計305席でした。

与党が過半数(233議席)を割ること(政権交代)はないでしょうが、全委員会で委員の過半数を握る絶対安定多数(261議席)を確保できず、さらに全ての常任委員会で委員長を出せる安定多数(244議席)も下回ることになると、政局が不安定になると見られて、株が売られる可能性があります。

特に海外の投資家はそのあたりに敏感です。このため、衆院選の結果が判明するまでは様子見になるかもしれません。

足元の円安・ドル高傾向は輸出関連銘柄には追い風ですが、あまりにも急速なペースで円が売られているのは少し心配です。というのも、円が売られる背景には、原油高により日本の貿易収支が悪化するとの見方があるからです。

これを「悪い円安」と指摘する声もあります。過度な円安・ドル高、原油高が続くようであれば警戒が必要です。

■75日線、200日線を回復、戻し相場入りか

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は大きく下落し、75日線を割り込むと、その後も下落して10月6日には一時2万7293円まで下げました。ただし、その週末には2万8000円台を回復しました。

先週は大きな陽線で5日移動平均線を回復すると、週末には窓をあけて上昇し、75日線を一気に回復しています。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は悪くありません。9月初旬に、これまで何度も上値を押さえられていた75日線を上抜けました。

ところが10月上旬に再びこの75日線を割り込んでしまい、また上値を押さえられるのではないかと心配されました。実際、先週週半ばまでは75日線が上値レジスタンスになっているような動きを見せていましたが、週末には大きな陽線となって奪回しました。

さらに注目すべきは、200日線も回復したことです。75日線、200日線が重なっていたことから、抜けるのにパワーがかかるところでしたが、これを上抜けたことで、今度は下値サポートラインに変わることが期待できます。戻し相場に入ったと見ていいのではないでしょうか。

上値メドとしては、まずは心理的節目となる3万円、さらに9月14日の高値(3万795円)あたりになります。3万円までは、6月15日の高値(2万9480円)など、やや節が多いので、多少もみ合いになるかもしれません。それでも目線を上に持っていいと思います。

9月14日の高値(3万795円)を超えると、目立った節もないことから、視界が広がり、さらに一段上のステージに上がることが期待できます。

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