小学生〜高校生の5人に1人が塾通い!塾費用「年間約31万円」が平均。形態別にも確認


もうすぐ入学・進学の季節。学習塾へ通いはじめることを考えている方もいるでしょう。

中学受験をするしないにかかわらず、小学校に上がると学習塾に通いはじめる子どもも少なくありません。さらに、中学や高校になると、受験を意識して通塾する子どもが一段と増えます。

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査報告書(学習塾編)」によると、全国には4万6734の学習塾があり、312万1984人が在籍しています。総務省統計統計局の「日本の統計2021」の年齢各歳別人口によると、6〜18歳までの人口は約1405万人。つまり、約5人に1人が学習塾に在籍している計算になります。

一概に学習塾といっても、小学生、中学生、高校生、また集団指導か個別指導かでもかかるお金は異なります。それぞれどのくらいの塾費用がかかるのかを見ていきましょう。

■学習塾にかかるお金は年間「31万4991円」

まずは、学習塾全体の費用から見てみましょう。「平成30年特定サービス産業実態調査報告書(学習塾編)」によると、全国に4万6734ある学習塾全体の年間売上高(学習塾業務(主業))は9833億9700万円。

在籍する生徒数は312万1984人ですから、単純に売上から在籍生徒数を割ると、1人当たりの学習塾費用の概算額は31万4991円という計算結果になりました。

対象生徒別では、「小学生23万2407円(ひと月当たり:1万9367円)、中学生33万761円(同:2万7563円)、高校生50万2099円(同:4万1842円)」と、学校が上がるにつれて学習塾の費用は上昇。

大学受験を控える高校の時期になると、小学生の約2.5倍のお金がかかることになり、大学進学費用の準備と合わせると、この時期の家計の負担は相当重いことが窺えます。

■学習塾全体の費用

全体…31万4991円(ひと月当たり:2万6249円)

  • 小学生…23万2407円(同:1万9367円)
  • 中学生…33万761円(同:2万7563円)
  • 高校生…50万2099円(同:4万1842円)

■集団指導による学習塾の費用は年間「29万6614円」

一般的な学習塾といえば集団指導のイメージがあるように、学習塾に在籍している学生のうち、約75%(233万7155人)は集団指導の学習塾に在籍しています。

先ほどと同様に計算すると、集団指導の学習塾費用は約29万6614円。ひと月当たりでは2万4718円でした。

対象生徒別でも確認しましょう。

■集団指導塾の費用

全体…29万6614円(ひと月当たり:2万4718円)

  • 小学生22万4675円(同:1万8723円)
  • 中学生32万5028円(同:2万7086円)
  • 高校生55万5384円(同:4万6282円)

希望の進学先へ進むためにも大切な塾費用ですが、高校生になり毎月約4.6万円かかるとなると家計へ大きく響くでしょう。

■各講習費用やテキスト代は別途必要

大半の学習塾では、学年が上がるにつれて料金が上がっていきます。「小学6年生、中学3年生、高校3年生」と受験生になると、料金は一気にアップ。

加えて、春期講習や夏期講習、冬期講習などの特別講習がある学習塾になると、毎月の料金とは別に講習費が必要になります。その月は塾代が10万円を超えるという話は、筆者自身も、周りのお母さん達からよく聞く話です。

また、集団指導による学習塾では、1年を通してカリキュラムが決まっており、授業で使用するテキストもカリキュラムに沿った内容のものを使用します。

進級するタイミングでテキストを購入することになりますが、各教科のテキストにプラスして、それぞれの副教材を購入するとなるとテキスト代だけでも数万円かかります。

さらに学習塾によっては、塾内テストを実施しているところもあります。毎月の塾代だけで大丈夫と思っていると、思わぬ出費に慌てることになるので、見落としがちな費用にも注意が必要です。

■個別指導による学習塾の費用は年間「36万9717円」

集団指導の学習塾とは異なり、一人ひとりの子どもに合った柔軟性のある指導を受けられるのが個別指導による学習塾です。

個別指導の学習塾に在籍している生徒は約25%(78万4829人)で、年間にかかる費用は約36万9717円(ひと月当たり約3万810円)。集団指導の学習塾と比べると、やや高くなります。

1対1や1対2で授業を受けられ、かつ生徒に合わせた学習プランを提案してくれるオーダーメイド型の学習塾ですから、納得できる料金だといえるでしょう。対象生徒別にも確認しましょう。

■個別指導塾の費用

全体…36万9717円(ひと月当たり:3万810円)

  • 小学生…28万8374円(同:2万4031円)
  • 中学生…34万5245円(同:2万8770円)
  • 高校生…45万4353円(同:3万7863円)

高校生になると、個別指導よりも集団指導塾のほうが高いのが分かります。

■子どもの能力が最大限発揮できる学習環境を考えよう

世界銀行、ユネスコ、ユニセフが発表した報告書によると、コロナ禍の学校閉鎖などによる学力低下で、生徒らが生涯を通じて得られるはずだった収入が失われ、世界全体での損失額は17兆ドル(約2000兆円)に上る可能性があると発表されました(2021年12月6日公表)。

あまりに大きな数字でイメージしづらいですが、一昨年の一斉休校や今月に入ってからの学校閉鎖や学級閉鎖を経て、子どもの学習の遅れを心配する保護者は少なくないはずです。

また、公立校と私立校との教育格差も浮き彫りになったコロナ禍。加えて、年々上昇する大学進学率。家計の負担があるにもかかわらず学習塾に通わせるのは、子どもの将来を心配し「できるだけ良い学習環境を与えたい」と考える親心からくるものです。

とはいえ、自身の老後も大切です。冷静さを失うとなく、お子さんの能力が最大限発揮できる学習環境を見つけられるといいですね。

■参考資料

  • 総務省統計局「第2章 人口・世帯」( https://www.stat.go.jp/data/nihon/02.html )
  • 経済産業省大臣官房調査統計グループ「平成30年特定サービス産業実態調査報告書学習塾編」( https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabizi/result-2/h30/pdf/h30report27.pdf )
  • 世界銀行「新型コロナウイルスによる学習損失で約17兆ドルの生涯年収を失う可能性」( https://www.worldbank.org/ja/news/press-release/2021/12/06/learning-losses-from-covid-19-could-cost-this-generation-of-students-close-to-17-trillion-in-lifetime-earnings )

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