
サラリーマンでも確定申告で得する8つのケースを紹介!年末調整済でも還付請求できる可能性
2022年02月20日 04時45分 LIMO
2022年02月20日 04時45分 LIMO
2022年02月19日 17時50分 LIMO
確定申告と聞くと個人事業主などのイメージがあるかもしれません。 しかし、サラリーマンでも確定申告することで様々な控除や税の還付を受けられる場合があります。
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今回はサラリーマンが確定申告で得をするケースと、確定申告書の作成方法についても解説します。
■サラリーマンが確定申告で得する8つのケース
以下で解説しているケースは申告義務こそありませんが、確定申告で還付を受けられる可能性があります。これを「還付申告」といいます。(Cのみ例外あり)
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手続きは通常の確定申告と同じですが、申告期限は還付がある年の1月1日から5年以内と、通常の確定申告よりも長いのが特徴です。
■1.住宅ローンでマイホームを購入・改修工事
【住宅借入金等特別控除】
?住宅ローンを利用して新築住宅の購入・増改築などをした際、以下の条件に当てはまる場合に適用されます。
?【特定増改築等住宅借入金等特別控除】
住宅ローンを利用して自己が所有する住宅をバリアフリー改修・省エネ改修・多世帯同居改修などを含む増改築をした際、一定の条件を満たすと適用されます。例えば省エネ改修工事の場合は、以下の条件となります。
■2.ふるさと納税などの寄付
【寄付金控除】
個人が国・地方公共団体・NPO法人・公益社団法人など、公共性のある団体に寄付をした際に適用されます。所得控除が税額控除かで対象となる金額は異なり、所得控除の場合は「寄付金の合計額から2000円を差し引いた金額」が寄付金控除額です。税額控除の場合は、寄附金合計額の30%〜40%が所得税から控除されます。
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ただし寄付がふるさと納税のみで、寄付した自治体が5以下の場合、寄付の都度申請書を自治体に提出することで確定申告を省略できる「ワンストップ特例」が利用できます。
■3.家族全員の年間医療費が10万円超
【医療費控除】
?1年間の医療費が10万円以上、もしくは所得が200万円未満なら所得金額の5%以上となる場合に適用されます。
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健康維持・予防・健康診断にかかった費用は対象外ですが、診断で発見した病気を治療した場合は健康診断費用も対象になります。
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■4.特定の医薬品購入金額が1万2千円超
【セルフメディケーション税制】
?予防接種や健康診断などの取り組みをしていることを前提に、指定の市販薬や医師に処方された薬代が、家族全員で年間1万2000円を超えた場合に適用されます。
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なお、当制度は医療費控除との併用はできません。
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申告期限も所得税が納税となる場合は翌年3月15日まで、還付となる場合は申告対象の翌日から5年以内です。
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税制対象となる市販薬は、レシートやマークで識別できます。
【図の出典】国税庁「令和3年分確定申告特集 セルフメディケーション税制の概要・手続きなど」より
■5.災害・盗難の被害に遭った
【雑損控除】
納税者や生計を一にする家族(総所得金額等が48万円以下)に限り、以下の要因で資産に被害を受けた場合に適用されます。
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なお、詐欺や恐喝による被害は対象外です。
■6.年の途中で退職し年末調整を受けていない
年の途中で退職し、年内に再就職しなかった場合、所得税を納めすぎている場合があります。
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その場合は、確定申告をすることで還付を受けられます。
■7.株取引で損失が生じた
【損益通算及び繰越控除】
複数の証券会社と取引し、同じ年に売却した株式で損失と利益が出た場合、証券会社間の口座で赤字と黒字を相殺します。
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それでも赤字が解消されない場合は翌年以降に損失を繰り越し、翌年以降の利益から控除する「繰越控除」が適用されます。
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特定口座(源泉あり)で利益が出た時は確定申告不要です。ただし、損失の場合は申告で所得税が減らせます。
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他にも不動産所得・事業所得・譲渡所得・山林所得の赤字が計上可能です。
■8.業務にかかる自腹の金額が多い
【特定支出控除】
以下に挙げる特定支出が、給与所得控除額の1/2(最高125万円)を超える場合に適用されます。
■サラリーマンが確定申告を行う方法
確定申告の書類は、国税庁ホームページの「確定申告書作成コーナー」を利用すると便利です。
マイナンバーカードやID・パスワード方式を複雑に感じる場合は、「申告書等を作成する」の「作成開始」をクリックし、「印刷して提出」を選びます。
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利用規約に同意し、作成する申告書と年分を選び、該当する税区分を選択しましょう。 その後は画面の指示に従い、該当する所得の区分に金額などを入力していけば申告書が作成できます。
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1度でも確定申告すると過去データとして登録されるので、手間が大幅に省けるので便利です。
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e-Taxを利用すれば印刷の手間も省けますが、専用機器や事前登録、マイナンバーカードの用意が必要なので手間がかかります。
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少しでも面倒を省くなら、「確定申告書作成コーナー」の利用が一番おすすめです。
■節税方法を知って上手なやりくりを
お伝えした各種控除の要件はあくまで概要なので、申告前に国税庁ホームページで詳細をチェックして下さい。
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また、控除や還付の対象は幅広いので、当てはまりそうな時は調べてみるとよいでしょう。
■参考資料
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