【iPhone】忘れがちな「バッテリー交換」していますか。「自分で交換できるようになる」は本当か
2022年02月19日 19時15分 LIMO

iPhoneのバッテリー修理が「自分で出来るようになる」 というニュースが2021年11月頃に日本でも一部で話題になりました。
ガラケー時代のバッテリー交換は裏蓋を開けて電池パックを交換すれば良く、そこまで難しくありませんでした。
一方、iPhoneでは裏蓋を普通の方法で開けることができず、自分でバッテリー交換するのはリスクもあります。
難しいと思ったまま放っておいている方も結構いらっしゃるかもしれませんが、今回は「iPhoneのバッテリー交換をしないとどうなるのか?」とバッテリー交換方法について解説します。
■バッテリー交換をしないと突然のシャットダウンが来て……

Bloomicon/shutterstock.com
バッテリー交換をしないまま繰り返し充電をして使い続けると、徐々にバッテリーの最大容量が減っていきます。
わかりやすく言うと「充電したはずなのに、突然電源が切れる」という状態になるのです。
この「突然電源が切れる」事態が「大事な商談中」などの絶対電源を切りたくないタイミングで起きたらどうでしょうか?悔やんでも悔やみきれないでしょう。
そして、シャットダウンが頻繁に起こる状態のまま放置してしまうと、iPhone自体が使えなくなる可能性もあります。
出来る限り電池を長持ちさせるコツとしては、Apple公式の「バッテリーの駆動時間と耐用年数を最大限に延ばす」ページの情報が参考になります。
このページでは
- OSを最新にアップデートする
- 周囲の温度を0〜35℃の範囲に保つ
- 長期保管するときは50%程度充電してからにする
という方法が紹介されています。
特に、最後の方法は私も初めて知る知識でした。一読をお勧めします。
■iPhoneのバッテリー交換時期の確認方法

Kaspars Grinvalds/shutterstock.com
では、iPhoneのバッテリー交換時期はどのように確認すればよいのでしょうか。
Appleの公式ドキュメント「iPhone のバッテリーとパフォーマンス」にもある通り、iOS 11.3 以降のiPhoneにはバッテリーの状態を確認する機能があります。
「設定」>「バッテリー」>「バッテリーの状態」から確認できます。
対応するバージョンのiPhoneをお持ちの方の場合、このメニューにおいて「バッテリーの最大容量」を確認し、目安にできます。具体的には「最大容量」が80%を下回った時が交換時期と言えます。
私自身は仕事柄、OSアップデートを行い、端末も2〜3年おきに買い替えてしまう(現在はiPhone11)のですが、iOS11と互換性のあるデバイスにはiPhone Xも範囲に含まれています。
OSアップデートを行わない方の場合、この「バッテリーの状態」機能自体が利用できないケースもあります。
その場合は、「フル充電してから電池が10%以下になるまでの時間が明らかに短くなってきた」というような状態で判断する必要があります。
例えば、買い立ての時は朝に1回フル充電しておけば夜まで充電せずに使えていたのに、最近は昼前に電池が切れる……というような状態です。
とはいえ、冒頭でもiPhoneのバッテリーの持ちを良くするためにApple公式が「OSを最新にアップデートしておく」ことをお勧めしているので、バッテリーの持ちが気になる方が、長期間OSアップデートをしないまま放置するのはおすすめしません。
■現状のお勧めのiPhoneバッテリー交換方法

Masarik/shutterstock.com
実は、ガジェットマニアや、私のように仕事でスマートフォンを使う人は、一定程度のスパンで新機種に買い替える必要があるので、「新機種買い替え」が実質のバッテリー交換になっているケースがほとんどです。
新機種買い替え時にはiPhoneのバッテリーも新品になるので、交換も併せて完了するという寸法になります。
とはいえ、数年おきに10万円超の出費をするのは手痛いし、そこまでする必要もない方のほうが多いでしょう。
その時は、お近くのApple Storeか、Apple公式サポートアプリ(iOS14以降)からバッテリー交換を依頼するのが最も安全です。
Apple 製品限定保証または AppleCare+ の保証対象であれば無料で交換できますし、保証対象外でも5,940 円または8,140 円で交換できますので、端末を買うよりは安くなります。
また、Apple公式サポートアプリもiOS14以降で利用可能という制限はあるものの、利用可能な端末であれば設定のチェックから持ち込み修理予約までスムーズに進められ、大変便利です。
個人的には、近くにApple Storeがある方の場合はApple Storeに持ち込むのがお勧めです。
かつて、Apple Storeが存在していなかったころにiPod touchの修理依頼をコールセンター経由でしたことがあるのですが、1時間以上電話口で待たされ、1度目の修理で返ってきた製品が初期不良で、再度の交換依頼をしなくてはいけなかったことがあります。
現在はコールセンター経由の修理依頼も改善していることを期待したいですが、それでも、ショップ持ち込みの方がトラブル発生時も対応がスムーズだと考えられます。
■iPhoneのバッテリー修理が「自分で出来るようになる」ニュースのホントのところ
さて、最後に冒頭でご紹介した「iPhoneのバッテリー修理が「自分で出来るようになる」」ニュースですが、Appleの英語版ニュースルームによると、
Self Service Repair is intended for individual technicians with the knowledge and experience to repair electronic devices.
(セルフ・サービス・リペアサービスは、電子機器を修理するための十分な知識と経験を持った個人技術者を対象にしています)
と書いてある通り、ガラケーのバッテリー交換のように、特に電子機器修理をしたことが無い人でも簡単にできるような方法ではないようです。
また、セルフ・リペア・サービスについての続報も、アメリカで2022年をめどに先行導入される予定であるものの、英語での公式発表は2021年11月以降追加されていません。そのため、日本への導入はまだまだ先だと言えるでしょう。
引き続き、公式のバッテリー交換サービスを活用するのが良さそうです。
■参考資料
- Apple” Apple announces Self Service Repair”( https://www.apple.com/newsroom/2021/11/apple-announces-self-service-repair/ )
- Apple「バッテリーの駆動時間と耐用年数を最大限に延ばす」( https://www.apple.com/jp/batteries/maximizing-performance/ )
- Apple「iPhone のバッテリーとパフォーマンス」( https://support.apple.com/ja-jp/HT208387 )
- Apple「iOS 11 と互換性のあるデバイス」( https://support.apple.com/ja-jp/HT209574 )
- Apple「iPhone のバッテリーと電源の修理」( https://support.apple.com/ja-jp/iphone/repair/service/battery-power )
- Apple「日本のストア」( https://www.apple.com/jp/retail/ )
- 「Apple サポート」ダウンロードページ( https://apps.apple.com/jp/app/apple-%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88/id1130498044 )
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