新学期スタートも子どもの勉強が心配…【小中学生】塾の月謝や通塾ペースはどれくらい?
2022年05月10日 14時50分 LIMO
− 小学生の4人に1人、中学生の2人に1人が通塾する時代に −

新学期がはじまって1カ月が過ぎました。学年が1つ上がって学習内容も難しくなり、授業についていけるのかと心配になる時期でもあるでしょう。
文部科学省では変化の激しい時代に合わせるため、2020年度は小学校、2021年度は中学校、2022年度は高校と順次、新しい学習指導要綱を実施。小学校ではプログラミングや英語の授業がスタートしています。
実際に、先日小学校の参観で6年生の社会の裁判のしくみの授業を見ましたが、実際の判例を挙げ、生徒に「有罪」か「無罪」を考えさせるなど、基礎知識の習得だけではなく実際の社会と関連させた内容で、昔とは違う印象を受けました。
株式会社インタースペースは、「小学生・中学生の塾通い」に関する実態調査を実施(2021年2月25日公表)。現在小・中学生の子どもがいるユーザーを対象に(n=1037名)に、子どもの通塾率や通い始めたきっかけ、また気になる塾にかかる費用などを調査しています。
塾選びの参考に、どのような内容になっているのかを見てみましょう。
■中学生になると2人に1人が塾通い
小・中学生の子どもがいる保護者の方に「現在お子さんは学習塾・進学塾(自習型学習塾や通信教育・家庭教師などは除く)に通っていますか?」と質問したところ、小学生の子どもは24.3%、中学生の子どもは54.2%が塾に通っているということが分かりました。
■【学習塾・進学塾に通っている生徒の割合】
- 小学生…24.3%
- 中学生…54.2%
※小学生n=727名、中学生n=310名
小学生の4人に1人、中学生にいたっては2人に1人が通塾していることになります。
■【小中学生】集団指導塾、個別指導塾はどちら?
お子さんが通っている塾の形態を聞いたところ、小学生の子どもの場合、個別指導塾(45.2%)と集団指導塾(49.2%)と通っている割合はほぼ同じくらいの結果になりました。
小学生のうちは集団指導塾のほうが多いようですね。

出典:株式会社インタースペース調べ
■【小学生】
- 集団指導塾…49.2%
- 個別指導塾…45.2%
- 両方に通っている…4.0%
- その他…1.7%
※n=177名
■【中学生】
- 集団指導塾…41.1%
- 個別指導塾…53.0%
- 両方に通っている…4.3%
- その他…1.2%
※n=168名
中学生の子どもの場合、個別指導塾(53.0%)、集団指導塾(41.1%)という結果になり、中学校へ進学すると個別指導塾へ通う子どもの割合が増えていることが分かります。
■小学生と中学生とで異なる「塾に通うキッカケ」
お子さんが塾に通い始めたきっかけを聞いたところ、小学生の子どもの場合、最も多かったのが「受験のため」(32.2%)という回答でした。

出典:株式会社インタースペース調べ
次いで、「本人が通塾を希望したため」(30.5%)と、小学生は中学受験を目的にした通塾の割合が高く、どちらかといえば、積極的に塾通いする子どもが多いという印象を受けます。
一方で中学生の場合はというと、「成績が不安なため」(52.4%)が過半数を超えており、次いで「学習習慣が不安なため」(34.5%)、「保護者が家で勉強を見ることが難しいため」(32.1%)と、学習面での不安を感じたタイミングで、通塾を始めた子どもが多いことが分かりました。

出典:株式会社インタースペース調べ
中学になると英語が本格的に始まり、算数は数学に、また他の科目にしても急に難しくなります。さらに、中間テストや期末テストなどの定期テストのための学習が必要になります。
■毎月の塾代で最も多いのは「1万1円〜2万円」
お子さんの塾の月謝(春期・夏期・冬期講習などの金額は除いた月額の合計)を聞いたところ、小・中学生ともに最も回答が多かった価格帯は「1万1円〜2万円」でした。

出典:株式会社インタースペース調べ
また、あわせて過半数を占める価格帯は、小学生が「〜2万円以内」ゾーン、中学生は「1万1円〜3万円以内」ゾーンという結果となり、年齢が上がるにつれて、塾にかける費用も高額に傾向が見られます。
ただ、学習塾か進学塾かによっても、塾費用には差があります。
たとえば進学塾では学年が上がると塾に通う回数が増え、受験学年にあたる小学6年生や中学3年生の1年間で想像以上に費用がかかります。
そして、テストやテキスト代・春期・夏期・冬期講習などの費用も別途必要になりますから、月謝以外の費用も確認しておきたいところでしょう。
■通塾ペースは「週2」が最多
お子さんが週に何日塾に通っているかと聞いたところ、小・中学生ともに週に2回通っているという回答が最も多い結果となりました。
ただ、小学生の場合「週2日38.4%、週1日35.6%、週3日16.4%」、中学生の場合「週2日47.0%、週1日19.0%、週3日23.2%」。
小学生のうちは週1〜2回で通う子どもが多いですが、中学生になると、週2〜3回で塾に通う子どもの割合が増えるようです。
■まとめにかえて
小学生の4人に1人、中学生の2人に1人が通塾しているということですから、通塾率はそれなりに高いといえます。
中学生では学習面での不安を感じて通塾を始める子どもが多いことから、親としては、できるだけ早い時期に子どものつまずきに気付いてあげることも大切だといえそうです。
とはいえ、家庭でできる学習フォローにも限界があります。子どもの分からないを解消する手段の1つとして、塾の利用を考えてみてもいいのではないでしょうか。
■参考資料
- 「小学生・中学生の塾通い」に関する実態調査|株式会社インタースペースのプレスリリース (prtimes.jp) ( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000202.000013544.html )
- 政府広報オンライン「2020年度、子供の学びが進化します!新しい学習指導要領、スタート!」( https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201903/2.html )
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