災害時、猫と避難するために絶対必要な知識・準備とは


ロシアによるウクライナ侵攻によって、ウクライナ人が国境を目指して脱出する映像を見て心が痛みます。しかもペットを置き去りにせず、一緒に連れての同行避難です。

戦火で苦しむのはペットも同じなのですが、大型犬や複数のペットを飼育していれば避難が容易ではなく、そのために避難を見合わせた人達もいます。

今回は、「ペットとの避難」をテーマに、猫と避難するための必要な知識や準備についてご紹介します。

■1. 猫との避難で重要な「3R」とは

Sodel Vladyslav/shutterstock.com

日本におけるペットとの同行避難は1986年の伊豆大島三原山噴火から始まりました。

東日本大震災ではボランティア団体によって被災動物救護活動が行われました。

戦禍と災害は同じではありませんが、防災について考えるきっかけにはなりました。

ペットの災害対策は3Rで備えると言われており、準備(Ready)、避難行動と避難生活(Refuge)、飼い主責任(Responsibility)の3つです。

自治体の地域防災計画に地域に合ったペット同行避難のマニュアルを作っておく必要があります。

また、飼い主は緊急時に備えてハザードマットを確認し、自身の中で認知マップを作っておく必要があります。

それは避難経路の方向、距離、時間、障害物などの意識を自分事として捉えるということでもあります。

■2. 猫との避難で役立つグッズとは

Cavan-Images/shutterstock.com

AI防災協議会は、アプリを使ったAIで避難誘導するシステムの実用化を目指していますが、いざというときに取り残されないよう準備、意識しておくことが肝心です。

道具の準備としては、必要物資を備えたスターターキットの袋を備えておきたいです。

災害時用の持ち出し袋のことで、今ではスターターキットとしてネットで容易に購入できます。

避難所にも備えてあるかもしれませんが、避難所に行けない場合は自助となるので備えておいて無駄ではありません。

また、日頃から飼い主同士で課題を共有しておけば共助となって助け合えられます。

そのほか、緊急用ホイッスル、お薬ケース、非常用給水バックなどの防災グッズが入ったリュックや、防災用簡易トイレ袋セット、車中泊用避難グッズセット、3日間食料セットなども市販で売られています。

しかし、多くの防災グッズは人用のものであって、猫用はありません。

そこで必要となるのが、猫避難用スターターキットです。

販売はしていないので自分で用意することになります。

まず非常時に猫を入れる洗濯ネット。

ネットに入れることで猫は落ち着きます。

そしていつも食べているキャットフードを数食分。

水は1匹0.5〜1リットル、ペットシーツ数枚、迷子札、愛猫の写真や画像もあれば役立ちます。

そして猫にも首輪やリードをつけておきたいです。

また、一緒に避難所で暮らせるとは限らないので、臨時居場所となるセットが必要となります。

リュック型キャリーなどは両手が使えて徒歩や自転車での避難に最適で、下ろせば拡張したゲージとして使えます。

また、車中泊避難をする際は、折り畳み式ゲージなどに猫を入れ、キャットフードと水を搭載しておけば数日間は車中泊が可能です。

避難所については、居住スペースの問題から猫との同居が困難であっても、早い段階でボランティアによる猫専用飼育場所で預かってもらえることもあります。

しかし、普段べったりしている猫が離れるなんて考えられません。

猫は知らない環境に落ち着かず、飼い主と一緒にいることで安心します。

そして何より猫を守るためにも、飼い主が無事でいなければなりません。

ビバーク覚悟の避難も考えておきましょう。

■3. 猫とはぐれないために

むしろ、避難が間に合わなかったときの方が肝心なのです。

猫体内に埋め込むマイクロチップがあれば、自治体で保護されると専用リーダーで読み取って身元が分かり、連絡が入ります。

現在、新型コロナウイルス感染症によって、防災組織の人員不足や三密対策でペットの受け入れが難しいことも起こり得ます。

公益社団法人東京都獣医師会発行の「ペット防災BOOK」でも「避難時にはペットとの同行避難」を呼び掛けています。

万事に備え、今回ご紹介したことを普段から心がけておきましょう。

■参考資料

  • 野澤 延行「猫のための家庭の医学」( https://www.yamakei.co.jp/products/2818120796.html )

関連記事(外部サイト)