【日経平均株価】海外株式市場、円相場に振られる展開続く


■日経平均株価は終値ベースで2万6000円を割り込む

出所:日本経済新聞社

2022年7月1日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比457円42銭安の2万5935円62銭でした。

3日続落です。終値ベースで2万6000円を割るのは6月20日以来です。

前日の米株式市場で米ダウ工業株30種平均が反落したことを受けて、日本株も売られました。

同日に発表された5月の米個人消費支出(PCE)で、消費の伸びが鈍化したことが示されたことから、投資家の間に景気の減速懸念が広がりました。

今週の動きはどうなるでしょうか。

1日の米株式市場でダウ平均は反発し、前日比321ドル83セント高の3万1097ドル26セントで終えています。

長期金利が一時、前日比0.22%低い2.79%と1カ月ぶりの低水準となったことからハイテク株などが買われました。

ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数も5営業日ぶりに反発しました。

週初から日本株も底堅い展開になることが期待されます。

ちなみに、4日は独立記念日の祝日で米株式市場は休場となります。

円相場は、前週に1ドル=137円と約24年ぶりの円安・ドル高水準となりましたが、先週末には米長期金利の低下を受けて円買い・ドル売りが進み、1ドル=135円15~25銭で取引を終えています。

足元では自動車・輸送機など、輸出関連銘柄が買われていましたが、利益確定の売りなども出るかもしれません。

7月10日には第26回参院選の投開票が行われます。

日銀による金融緩和を継続していくのか、各党の意見は割れています。

岸田文雄首相、黒田東彦日銀総裁ほか、要人の発言により、相場が振られる可能性があります。

今回の参院選では与党の勝利と岸田政権の継続は織り込み済みですが、与党の獲得議席数が予想以下の場合は、失望売りにつながる可能性があります。

6日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の6月の議事要旨が公表されます。

6日には6月の米サプライマネジメント協会(ISM)の非製造業景況感指数、8日には6月の米雇用統計が発表されます。

■日経平均株価、いったんは25日線、75日線を奪回するが再度下落

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。

前週は大きな陽線で終わっていたことから、今週さらに反発が続くか注目されました。

その期待どおり、週初27日には窓をあけて上昇して寄り付くとそのまま陽線となりました。

翌28日も陽線となり、終値ベースで25日移動平均線、75日移動平均線を回復しました。

心理的節目となる2万7000円も超えました。ただ、その後は伸びが続かず、上値が重い展開となり、週末にかけては大きな陰線となって下落しました。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。

いくつかの方向が考えられます。先週末は陰線となったものの、心理的節目となる2万6000円付近で底入れしたようにも感じます。

ここから反発し、再度25日線・75日線を奪回する動きになることも考えられます。

その場合の上値メドは6月28日の高値(2万7062円)となります。

逆に、ここからさらに値を下げ、直近の押し安値である6月20日の安値(2万5520円)を割るようだと注意が必要です。

その先の節は3月9日の安値(2万4681円)まであいているので、するすると下がってしまう可能性もあります。

一方で、しばらくは、2万6000円と2万7000円の間でもみ合うことも考えられます。

いずれにしても、方向感が出しにくい局面になりそうです。

6月28日の高値を超えるか、6月20日の安値を割るか、見極めてから出動しても遅くはないでしょう。

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