【プチFIRE・サイドFIRE】必要な資金を実際に計算!知っておきたい失敗例も紹介
2022年07月04日 14時50分 LIMO
− プチFIRE・サイドFIREの22〜42歳までの例を資産 −

仕事を早めに引退し、貯蓄や資産運用で得たお金で生活する「FIRE」という考え方が流行しています。
しかし、実際に仕事を完全に辞めてしまうと、不測の事態が起きた時に資金が足りなくなったり、厳しい節約生活を続けなければいけなかったりと、必ずしもFIREが成功するとは限りません。
そこでおすすめなのは、週2〜3回働くプチFIREやサイドFIREという考え方です。今回はプチFIREとサイドFIREに必要な資金や、失敗しないコツをご紹介します。
■FIREのおさらい
FIREとは、65歳など一般的な退職年齢よりも前に仕事を辞めて「今まで貯めてきた貯蓄や、資産運用で増やしたお金、不動産からの家賃収入」などによって、生活していくことを目指す考え方を言います。
FIREのメリットは仕事を早めに辞めることで、自由に使える時間が増え、好きな場所に住むことが可能になるという点です。
一方で、完全に仕事を辞めてFIREをすると、不測の事態にお金が足りなくなったり、節約生活を続けなければならなかったりと、いくつかの注意点があります。
また、FIREをするためには仕事引退後の生活資金をしっかりと貯蓄しておかなければならないのはもちろん、資産運用の知識やお金の管理について、しっかり知識を身に着けておくことが必要です。

出典:金融庁「投資の基本」
金融商品だけでも、株価変動リスク、信用リスク(デフォルト・リスク)、流動性リスク、金利変動リスク、為替変動リスクがあります。
■プチFIRE・サイドFIREとは?
完全なFIREが難しい場合は、週2〜3回働いたり、年に数か月だけまとめて働く、プチFIREやサイドFIREを目指す人もいます。
プチFIREとサイドFIREは定義の違いが曖昧なのですが、簡単に言うと、フルタイムよりも仕事時間を減らしながら、自分の自由な時間を楽しむというものです。
完全に仕事を辞めるわけではないので、不測の事態には仕事量を増やすことで対応し、経済的なリスクを減らすことができます。完全なFIREに比べて準備する貯蓄額も少なくて済むため、早めに実現可能です。
また、フリーランスで仕事をしたり、リモートワークが可能な仕事を選んだりすれば、プチFIREやサイドFIREでも会社の近くに住む必要がなく、自由に住みたい場所も選べるでしょう。
仕事だけではなく、自分の趣味や目標に没頭したいと考えている方は、完全なFIREに比べてハードルが低いプチFIREやサイドFIREを目指してみてはいかがでしょうか。
■22歳で42歳のプチFIREを目指す場合の必要資金の計算方法
プチFIREやサイドFIREをするために、どのくらい資金があったらよいのか、考えてみましょう。ここでは、現在22歳の方が42歳でプチFIREやサイドFIREをすることを目指します。
■<22歳>
- 仕事をはじめる
- 42歳まで平均手取り金額を500万円とする
- 年250万円を生活費とし、年250万円(毎月約21万円)を年率4%で運用する
■<42歳>
- 22歳から運用した資金は約7700万円を達成(約30年分の生活費)
- プチFIRE・サイドFIREをする
- 年収120万円くらい収入が得られる仕事を続ける
- 年間120万円(月10万円)を年率4%で運用する
■<65歳>
- 42歳から運用した資金は、約4500万円を達成(約18年分の生活費)
- 仕事完全引退
あくまでも一例ですが、このように計画的に貯蓄や資産運用ができると、42歳でプチFIREやサイドFIREをすることは十分可能です。
42歳を過ぎても働いているので、プチFIREやサイドFIRE後も年間の生活費を下げることなく、現役時代と同じ生活水準レベルを保つことができます。
FIREを成功させるポイントは、若い頃から計画的にお金を貯金し、しっかりと資産運用をすることです。若い世代の方々は時間を味方につけて、お金を大きく増やすことが可能となります。
■FIREの失敗例
一方で、FIREがうまくいかない失敗例もあります。
たとえば不測の事態が起こり、資金が足りなくなるケースです。「親の介護、災害等で家を失う、自分が病気になる」などが考えられます。
余裕を持った資金繰りにしていたとしても、人生は何が起きるか分かりません。思った以上に失費がかかり、お金が足らなくなってしまうこともあるでしょう。
また、FIRE後の生活を意外と満喫できないという方もいるようです。
「生活費が安い田舎へ引っ越したところ、生活スタイルが合わなかった」
「仕事を減らしたら、対人関係が減り、孤独を感じるようになってしまった」
「時間を持て余すようになってしまった」
などが考えられます。
ただし、FIREに失敗したとしても若いうちならまた働いて、いつでも社会復帰することは可能です。臨機応変に生活スタイルや働き方を変えていく方が、FIREを楽しく実行し、充実した人生を送ることができるでしょう。
■プチFIRE・サイドFIREは目指しやすい
プチFIREやサイドFIREは、計画的に行えば、完全なFIREよりも実行性が高いと言えます。
FIRE後も仕事を続けているため、社会とのつながりを続けたり、不測の事態にも対応できるというメリットもあります。
仕事を早めに引退したいと考えている方は、まずは、プチFIREやサイドFIREを検討するのが現実的でしょう。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、自分がFIREをするためのマネープランを考えてみてはいかがでしょうか。
■参考資料
- 金融庁「投資の基本」( https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/knowledge/basic/index.html )
記事にコメントを書いてみませんか?