つみたてNISAとiDeCo「買ってはいけない投資信託」2選を理由も詳しく解説。選ぶ際のポイント3つとは
2022年08月01日 14時50分LIMO
- つみたてNISAとiDeCoの投資信託選びのポイントを解説 -

つみたてNISAやiDeCoで資産運用を行う場合、どのような商品に投資をしたら良いのでしょうか。
実は、手数料が高い商品や毎月分配型の商品、アクティブ運用で利益が出ていない商品などはNISAやiDeCoでは購入してはいけません。
今回は、なぜこのような商品がおすすめできないのか、詳しく解説します。また、ゆっくりとお金を増やすことができる、おすすめ商品の選び方もチェックしていきましょう。
■つみたてNISAとiDeCoの目的を考える
資産運用の目的は、人によって異なります。
- 短期間で売買を繰り返して、利益獲得を目指す人
- 信用取引などリスクが高い投資で、大きな利益を狙う人
- 難しいことは分からないので、とりあえず自動で買い付けをしたい人
- 将来のために長期投資をしたい人
などの目的が考えられるでしょう。
つみたてNISAとiDeCoは、もともと個人投資家が、自分で長期投資を行い、将来のためにこつこつお金を増やしていくための制度として作られました。
つみたてNISAもiDeCoも税金面でメリットが大きいため、日本人の「貯蓄から投資へ」の流れを加速させることが狙いとなっています。
そのため、つみたてNISAとiDeCoは短期的に売買を繰り返すデイトレードや、信用取引などのリスクが高い投資には活用できません。
また、つみたてNISAとiDeCoで買うことができる商品は、「長期・積立・分散」に適した商品が、予め厳選されています。
■【つみたてNISAとiDeCo】買ってはけない投資信託2選
つみたてNISAとiDeCoは、長期・積立・分散に適した商品がラインナップされていますが、実は買ってはいけない要注意の商品も紛れ込んでいます。
しっかり確認しておきましょう。
■つみたてNISAとiDeCoの要注意商品1. 手数料が高い商品は買ってはいけない
商品を選ぶ際には、手数料に注目してみましょう。
税制面で優遇が受けられるつみたてNISAとiDeCoでも、毎月信託報酬と呼ばれる手数料を支払わなければなりません。
利益を最大化するためには、手数料はできるだけ安くすることがポイントです。
一つの目安として、つみたてNISAの国内資産を対象としたインデックス投信の信託報酬は0.5%以下(税抜)、海外資産を対象とする場合は0.75%以下(税抜)です。

出典:金融庁「つみたてNISAについて(平成29年7月)」
信託報酬が0.1%前後の商品を選ぶと良いでしょう。逆に、信託報酬が1%を超えるような、手数料が高すぎる商品は選ばない方がいいでしょう。
■つみたてNISAとiDeCoの要注意商品2. インデックス運用ではない商品で、かつ利益が出ていない商品
つみたてNISAとiDeCoは、商品の仕組みが分かりやすく、ゆっくりとお金を増やしていくことができる可能性が高い、インデックス投資信託が数多くラインナップされています。
一方で、インデックス投資信託ではない、バランスファンドやラップファンドと呼ばれるものも含まれています。
バランスファンドやラップファンドは、インデックス投資信託とは異なり、金融機関が選定した株や投資信託を組み合わせているものなので、人件費がかかっており、手数料が高くなる傾向があります。
また、運用成績については、インデックス投資信託に比べて、儲かっていない商品もあります。
難しい商品を買いたくない人や、手数料を払いたくない人などは、インデックス投資信託で十分です。
つみたてNISAとiDeCoではバランスファンドや、ラップファンドを買わないようにしましょう。
さらに、つみたてNISAではなく、一般NISAを使っている人の場合は「毎月分配型の商品」は要注意です。
毎月分配の商品は、利益が利益を産み、雪だるま式に利益が増える「複利の効果」を最大限に活用することができません。
一般NISAでは毎月分配ではなく、利益を再投資するような商品を選ぶようにしましょう。
■【つみたてNISAとiDeCo】おすすめの投資信託は?
つみたてNISAとiDeCoで商品を選ぶポイントは、以下の通りです。
- 手数料が安い商品にする
- 投資対象が分かりやすいインデックス投資信託を選ぶ
- 世界の国に分散する
つみたてNISAとiDeCoでは、手数料が0.1%前後のインデックス投資信託を選ぶようにしましょう。
アメリカのS&P500や日本の日経平均株価など、分かりやすい経済指標と連動するインデックス投資信託がおすすめです。
また、商品を購入する場合は投資対象を1つの国に絞るのではなく、世界中の国に分散している方が、リスクを軽減することができます。
アメリカや日本などの先進国をメインに、中国やブラジルなどの新興国のインデックス投資信託を少し入れるようなポートフォリオがおすすめです。
■【つみたてNISAとiDeCo】ポイントを押さえて検索しよう
はじめて投資にチャレンジする場合、どのような商品を選んだらよいか迷ってしまう人も多いかもしれません。
闇雲に商品を選んだり、投資信託リストを眺めていても、良い商品は見つかりません。
まずは、今回ご紹介した通り「買ってはいけない商品」と、「おすすめ商品」を把握することが大切です。
そして、証券会社のホームページなどに掲載されている投資信託一覧のスクリーニング機能を使って、手数料やインデックス投資信託でフィルターをかけて探します。
実は、投資してもいい良質な商品は限られているので、ポイントさえ抑えれば、すぐに商品を選ぶことができるでしょう。
■参考資料
- 金融庁「つみたてNISAについて(平成29年7月)」( https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20170614-2/12.pdf )
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