【日経平均株価】足元では円高傾向だが、底堅い。3万円も視野に
2022年08月08日 12時30分LIMO

■日経平均は心理的節目となる2万8000円を突破
2022年8月25日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比243円67銭高の2万8175円87銭となりました。3日続伸です。
終値ベースで2万8000円台を回復したのは、2022年6月9日(2万8246円)以来、およそ2カ月ぶりです。国内企業の決算をきっかけに、個別株が買われる動きとなりました。
足元では2万8000円付近で上値の重い展開が続いていましたが、心理的節目を抜けた後は、底堅い動きとなりました。
ただし、日本時間の同日夜に7月の米雇用統計の公表を控えていたこともあり、引けにかけては落ち着いた動きとなりました。
今週の動きはどうなるでしょうか。
2022年8月5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反発し、前日比76ドル65セント高の3万2803ドル47セントで終えました。同日発表された7月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比52万8000人増と、市場予想(25万8000人)も大きく上回りました。
直近の相場で難しいところは、指標が改善しても、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ懸念から積極的に金融引き締めを続けるとみなされ、かえって売られることです。
同日も指標発表後、幅広い銘柄が売られました。ただ、売り一巡後は、景気後退懸念が和らいだと意識され、金融株や景気敏感株などが買われ、結局は小幅反発で終えました。日本株も週初から底堅い動きになることが期待されます。
2022年8月10日には米消費者物価指数(CPI)、11日には米卸売物価指数(PPI)と、2つの物価指標が発表されます。指標の内容によっては、インフレ懸念が広がる可能性があり、注意が必要です。
国内では、昨今の急速な円安を受け、決算見通しを上方修正する企業が増えています。
ただし、先週末の円相場は1ドル=135円台に急落しています。8日にソフトバンクグループおよび東京エレクトロンの決算発表が行われます。
いずれも値がさ株であり、指数に影響が出そうです。
■200日移動平均線を回復し、3万円も視野に
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。ここのところ、200日移動平均線で下値をサポートされるような動きとなっており、先週はこれを維持できるかどうかがポイントでした。
実際には、週初の8月1日、2日は200日線付近まで下落しましたが、その後は窓をあけて上昇しました。
週末には大きな陽線となり、200日線から上放れるような、力強い展開となりました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。
チャートの形は悪くありません。これまで3月下旬、6月上旬と、いずれも200日線付近で上値を抑えられ、調整する流れでした。しかし、今回は逆に200日線で下値を支えられ、さらに上昇しました。
心理的節目となる2万8000円も回復しました。目線は上に持っていいでしょう。
上値メドは、直近の戻り高値である6月9日の高値(2万8389円)です。そこまで行くと、その前の節である3月25日の高値(2万8338円)も超えてきます。
そうなると、1月5日の高値(2万9388円)あたりまで、目立った節はないので、するすると上昇する可能性があります。3万円台回復も視野に入ってきます。
ただし、6月9日の高値(2万8389円)を超えられない場合は注意が必要です。さらに再度200日線を割るようなことになると、3月下旬、6月上旬と同じ流れになってしまい、結局は200日線で上値を抑えられたということになってしまいます。
ただし今回は200日線まで距離もあることから、200日線を割るまでは、押し目買いの好機と見ていいでしょう。
■参考資料
- 日本経済新聞 日経平均株価( https://www.nikkei.com/markets/worldidx/chart/nk225/ )
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